雪野山でトレランツアー | 晴走雨読な日々〜Days of Run & Books〜

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「雪野山って、どこ?」

雪野山でトレイルランのツアーをすると聞いて、最初に出た言葉です。

 

安藤大さん(通称キャプテン)が主宰する「トレイルランナーズ大阪」のトレランツアーには、過去に何回か参加していましたが、ここ数年は全くご無沙汰の状態でした。それでも彼のブログやメルマガには目を通していて、7月初めに11月に雪野山で初めてツアーを開催する予定があると知った時は、面白そう!と思って、正式なツアー募集の始まる前からフライングで申し込みをしてしまいました。

 

聞くところによると、キャプテンが見つけたトレランルートではなくて、彼の10年以上に渡るツアー実績を調べて、現地の人から町おこしのイベントとしての依頼があったそうです。

 

声をかけてきたのは、滋賀県東近江市の平田地区まちづくり協議会のみなさん。東近江市(旧八日市市)と竜王町の間にある雪野山を中心としたトレイルを使ったイベントを開催して、地区の魅力をPRしたいということでした。

 

依頼を受けたキャプテンは事前のコース下見はもちろんのこと、協議会と打ち合わせを重ねて、ようやく先日開催になりました。当日はまちづくり協議会の全面協力のもとで、駅からの送迎から荷物預け、エイド設営、そして地元食材の参加賞まで用意されていると聞いて、楽しみにしていました。

 

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11月12日土曜日、9時過ぎにJR近江八幡駅に集合だったのですが、JRではお馴染みの車両運行遅延があり、キャプテンを含めて数人が遅れそうだったので、間に合ったメンバーだけで協議会の皆さんのマイカーに駅から分乗させてもらって、スタート地点の平田コミュニティセンターに向かいました。

 

車で現地直行組を含めて、23人の参加メンバー全員が合流できたのは、9:40過ぎでした。私自身キャプテンに会うのは5年ぶりだったのですが、ちゃんと覚えてくれていたのはうれしかったです。この日久しぶりに会う常連メンバーも何人かいて、挨拶を交わします。

 

広い綺麗な会議室に集まって、地元平田地区の自治会長さんの挨拶の後、キャプテンから地図を見ながらコースのブリーフィングがありました。

 

センターに荷物を預けた後、いつもならスタート前に全員の自己紹介タイムがあるのですが、今回は参加人数が多いために4つのグループに分かれました。

 

グループ毎に自己紹介と名前を確認し、アイスブレーキングとして簡単なジャンケンゲームを行ってメンバー同士が和んだ雰囲気になった後、協議会の皆さんの拍手に囲まれて、10:30にツアーがスタートしました。

 

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この日のコースです。

 

最初は周囲に田園風景が広がる畔道を走ります。前方にこれから登る雪野山山系の山容が見えます。

 

時間にして約20分、3.5kmほど走ると、登山口になる横山自然公園(地図①)に着きました。天気は快晴、気温も11月とは思えないほど暑くなって来ました。

 

ここでキャプテンから、階段の登り降りの基本的な足捌きの仕方をレクチャー。

 

初めて参加するという人もいたので、みんなで繰り返し登ったり下りたり。

 

その後は落ち葉のふかふかトレイルを登ります。

 

ロッククライミングの練習ができる岩などもあり

 

しばらく行くと、いろいろな子供用の遊具のある広場に出ました。

 

ロープを使って登ったり、うんていなどもあり、みんな童心に帰って障害物競走。「あれ?こんなはずでは?!」とワーワーキャーキャーと結構盛り上がりました。

 

その先にある、童子山の展望台を目指します。獣よけの金網を開けて登山道へ。

 

展望台(標高196m)からは、藤原岳をはじめとする鈴鹿山系の山並みが遠くに確認できます。

 

ところどころで休憩を挟みながら

 

ひたすら登り続けます。事前に協議会の人が何日もかけて整備していただいたそうで、マーキングもあり、藪漕ぎもなく歩きやすいトレイルになっていました。またロードばかりでなく、登山道の途中でも、スタッフの人が所々でカメラを構えて撮影してくださっていました。

 

大岩展望台(標高256m 地図②)からも、なかなか良い眺め。

 

尾根道を辿って、雪野山の山頂(標高308m 地図③)に着いたのは、12:20頃でした。ツアーフラッグを掲げて恒例の集合写真。

 

三角点もチェック。

 

この山頂で平成元年に、未盗掘の古墳時代の大きな前方後円墳がが見つかり、阪大の調査団の発掘調査が行われて、石室の中から木棺や鏡などの副葬品や武器が大量に出土したそうです。現在は埋め戻されていて、古墳の跡は分かりにくくなっています。

 

山頂からの景色も良いですね。みんな写真を撮りまくっていました。

 

ここから一旦山を下ります。ちょっと歩きづらい階段を降りて

 

八幡神社の参道跡という昔ながらの石畳の道を、滑らない様に気をつけながらひたすら下りていくと

 

こんな広場に出ました。

 

その先にある雪野山歴史公園(地図④)でエイドが設営されているというので、そちらに向かいます。

 

すると、テント張りのエイドステーションと、何と椅子まで用意されているじゃありませんか!

 

エイドも、お茶・ジュース・コーラのペットボトルを一本ずつ、更におにぎりやランチパック、プリンなどのスイーツも人数分用意されていて、その充実ぶりにメンバー全員感激です。

 

キャプテンも、こんなエイドが出されたツアーは初めてということでした。すべて飲み切り食べ切ることはできなかったので、ザックがその分重たくなったのも贅沢な悩みでした。

 

気温も暑かったので、みんな日陰に避難して椅子をテーブル代わりに黙食です。

 

近くの神社で湧き出ているという御神水を朝から汲んできましたと聞いて、早速いただきました。甘くて飲みやすかった。

 

この水を使った暖かいコーヒーと、スタッフが手作りで焼いたという煎餅もいただきます。

 

ボランティアの人も含めたスタッフの皆さんに、キャプテンがお礼の挨拶をして

 

後半がスタート。

 

公園の近くでは、八幡社の古墳群が数多くありました。この前方後円墳もその一つで、みんな興味津々で横穴から覗き込みます。

 

中の石室は思っていた以上に広くて、ひんやりしていました。

 

メンバーの中に、30年以上前の学生時代に雪野山古墳の発掘調査に関わったという人がいて、その裏話を話してもらえました。

 

元は山の中腹にあったという八幡神社が、麓に再建されていました。

 

その先にある、女坂と名付けられた緩やかな坂を登って

 

安妃山に向かう尾根道に入りました。

 

安妃山の山頂(標高192m)近くの展望台(地図⑤)からの景色も良かった。三上山の特徴のあるお椀型の山容が、遠くに確認できます。

 

安妃山の北側にある登山口まで下りて来ました。

 

メンバーがまだ元気そうだというキャプテンの一声で、ここからもう一つ杓子山と呼ばれる山に登り返し

 

反対側の登山口(地図⑥)まで降りることに。

 

約7.5kmのトレイルはこれでほぼ終了し、スタート地点へ戻ります。この近くに住んでいるという参加メンバーのひとりが川沿いの道を事前に整備してくれたそうで、とても走りやすくなっていました。

 

ロードを2.5kmほど走り、コミュニティセンターまで戻ってゴールしたのは15:00前。ほぼ予定通りです。ロード・トレイル含めて13kmほどのツアーでした。

 

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汗臭い体のまま、再び会議室に集まってクロージングミーティング。地元滋賀の人や、遠くは兵庫や三重からの参加メンバーがイベントの感想を語って、イベントが終了しました。

 

机の上にはこの日の参加賞として、近江米の新米コシヒカリ3kgと、地元の有名店「カネ吉山本」の近江牛カレーのレトルトパックもあり、これにはみんなビックリ。(お米も当初は5kgを用意されていたそうです。)

 

エイドといい、参加賞といい、トレランの大会でもないのに、地元のみなさんの熱心さが伝わって来ました。ありがとうございました!

 

後で聞いたら、メンバーはもちろんのこと、協議会の人たちもイベントが盛況に終わったことを喜んでおられたようです。機会があれば、また来年同じ様なイベントを行いたいとのこと。いずれはトレランの大会でも開催されると良いですね。

 

再びスタッフの自家用車で近江八幡駅まで送ってもらった後は、私を含めた数人は駅近にあるホテルの日帰り入浴で汗を流しました。

 

お腹も空いていたので、近江八幡へ来たならちゃんぽんでしょう!ということで近江ちゃんぽん亭で海鮮ちゃんぽんをいただきました。

 

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前日に京都市内を25km走っていたので、足の疲れが心配でしたが、ゆるゆるペースだったので何とかついて行けました。行ってみるまでは全く知らなかった雪野山。金勝アルプスや十二坊トレイル以外にも、滋賀県にこんなトレイルがあることがわかって、滋賀の山の魅力を再認識した1日でした。