日本で登山をする人なら、一度は登ってみたいと思う山、それが「槍ヶ岳」ですね。あの特徴のある三角の穂先は、日本アルプスにある他の山から見ることができて、憧れが膨らみます。
私も2019年に新表銀座ルート(燕岳〜大天井岳〜常念岳〜蝶ヶ岳)を縦走した時に、稜線からずっと槍ヶ岳を見ることができて、ますます登りたいという思いが募っていました。
(その時の写真がこちら)
しかし、表銀座ルート(燕岳〜大天井岳〜槍ヶ岳)はもとより、上高地から登るルートもそれなりの体力が必要とされて、余裕のある行程を自分で考えないとダメかな?と考えていたところ、度々利用しているパステルツアーで比較的楽な行程のツアーを見つけたので、それを利用することにしました。
その行程は、大阪を前夜出発して車中泊した後、
1日目 上高地バスターミナル〜横尾〜槍沢ロッヂ(泊)
2日目 槍沢ロッヂ〜大曲〜槍ヶ岳山荘〜槍ヶ岳登頂〜槍ヶ岳山荘(泊)
3日目 槍ヶ岳山荘〜横尾〜上高地バスターミナル〜平湯温泉〜大阪
というものです。
1日ごとに詳しくレポートしてみます。
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7月28日木曜日 21:30 に梅田に集合。いつものように京都竹田でもピックアップして、上高地へ向かいます。今回は同時開催の奥穂高岳ツアーの参加メンバーとの相乗りでした。
7月29日金曜日。渋滞もなく3:00過ぎには平湯バスターミナルに着いてしまった(←私は寝ていたので、後でスタッフに確認)ので、そこで時間調整のために3時間ほど待機。その間に、ターミナルで顔を洗ったり、各自で持参した朝食を摂ったりしました。
6:00過ぎに平湯を出発。大正池で奥穂高組は下車して、ここからスタートしました。
(写真は朝霧に霞む大正池)
7:00前には上高地バスターミナルに到着。ここですでに標高1,505mあります。
今回の参加者は12名。男性が多いと思いきや、女性が9名で男性は3名のみ。男性がリーダーになって4人ずつ3つの班を作り、私は3班のリーダーに指名されました。パステルの添乗員が2人(ともに女性)と男性のガイドが付き、15人のグループでバスターミナルを出発。
眩しいくらいの青空です。3日間このままの天気ならいいな、と思いながら歩きます。
昼間は大勢の人で賑わう上高地の河童橋も、まだこの時間はほとんど人がいません。
普通ならそのまま梓川の左岸の遊歩道を進むのですが、帰りも同じルートを通るので、行きは右岸のコースを行くことになりました。
いかにも上高地!という景色が続きます。
このルートは前にも歩いたことがありますが、近年は土砂崩れなどがあって通行止めの時期もあったとか。
明神橋を渡って、対岸の明神地区で小休止。時刻はまだ8:30です。
青空に明神岳が映えますね。
ガイドさんが道すがら、植物の名前を教えてくれるのですが、なかなか覚えられません。とりあえず、1日目に目にした草花をまとめておきます。
マイナスイオンたっぷりの樹林帯をゆっくり進みます。
以前は無かった熊避けの鐘がありました。この辺りまで熊が降りてきてしまうのでしょうか。
9:55 徳沢地区に到着。特に女性に人気の徳沢園の宿泊は、毎年3月から全シーズンの予約できるそうですが、すぐに満室になってしまってなかなか取れないらしいです。
遠くに目をやると、涸沢に通じるパノラマルートの尾根道がよく見えます。
横尾地区に着いたのが11:00前でした。数年前に泊まった横尾山荘があります。標高は1,620mあるので涼しいはずですが、天気が良すぎて日向は暑い💦!
橋を渡れば涸沢へ向かう道(西向き)ですが
今回は当然ながら槍ヶ岳に向かう道(北向き)へ。
今までは大きなアップダウンのない道でしたが、ここから徐々に高度を上げて行きます。
梓川に沿って北上。
途中で槍の穂先が見える、通称”槍見河原”を通過。この日初めて見えた槍ヶ岳なので、メンバーのテンションが一気に上がります。
雪解け水が流れて涼しげな梓川に架かる吊り橋を渡り
12:20 一の俣に到着。
この頃になると気温も一気に上がり、Tシャツの二枚重ねが暑くなってきたので、半袖シャツ一枚になりました。
水が豊富な梓川では小さな水力発電が行われていて、山小屋の電気を賄っているそうです。
13:10 ほぼ予定通りに、この日の宿泊場所になる槍沢ロッヂ(標高1,820m)に到着しました。
この日歩いたルートです。約6時間で15kmほどの行程でした。獲得標高は550mほどなので、それほど疲れもなく歩けました。
このロッヂの手前でも槍の穂先が見えるポイントがあり、皆んな宿泊手続きをしている間に写真を撮りまくります。
部屋割りがあって、男性4人はこんな感じの部屋に。おそらくコロナ前なら6人の割り当てスペースを4人で広く使えるのは嬉しいですね。
館内も予想以上に綺麗です。
荷物を整理するや否や、有志でビール片手に外のデッキでこの日のお疲れ様会。
ところが!ここで痛恨のミスが発覚!!山小屋は基本現金払いなので財布に多めに入れたつもりが入れていなくて、¥3,000しかないことが分かりショック!他の山小屋も同様ですが、ここでも缶ビールのレギュラー缶が¥600(生ビールは¥1,000)もするので、3日間金使いを調整しながら過ごさなければならなくなりました💦。
槍沢ロッヂでは山小屋には珍しくお風呂があります。これは嬉しいですね。
お湯に浸かるだけで石鹸とかは当然使えませんが、汗を流せるだけでも十分です。
(写真は誰もいない時にパチリしました)
17:00 お待ちかねの夕食タイム。揚げ物や煮物、そしてデザートも付いているという、山小屋の食事ではなかなかレベルの高いメニューです。
食後は部屋でまったりしているうちに眠くなり、(翌朝は早起きするため)気がつけば19:00過ぎには寝ていたようです。
>>>2日目に続く