久しぶりに生の文楽の舞台を観に行ってきました。
大阪には日本橋に国立文楽劇場という文楽の専門劇場がありますが、今回は梅田のグランフロント大阪にあるナレッジシアターが会場です。
一昨年にここで公演が行われた時にも観に行っていますが、去年はコロナで公演自粛が始まった時期と重なったために中止になってしまい、二年越しの公演です。もちろん今回コロナ対策は万全で、参加者の連絡先登録、手指の消毒、座席はグループごとに距離を取り、公演後は誘導退場するという徹底ぶりでした。
演目は、文楽に馴染みのない人にも楽しんでもらえるようにと、歌舞伎などでも演じられている有名な「義経千本桜」から、「河蓮法眼(かわつらほうげん)館の段」でした。
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あらすじはー
源平合戦で平家を打ち破った義経は、時の後白河法皇から「初音の鼓」を与えられます。しかし、その活躍を妬んだ兄頼朝から命を狙われたため、吉野にある河連法眼の館に匿われています。
その鼓を形見として渡されまた静御前は、義経を慕って後を追います。道中でその鼓を打つと、家来の佐藤忠信が現れて静御前を助けます。
義経と対面した時にも忠信が現れますが、実はこれは狐が化けたものでした。鼓は捕えられた親狐の皮で作られたものだったため、ずっとその後を付いていったわけです。親を慕う子狐の思いに感じいった義経から鼓を与えられた狐は、狂喜乱舞して去っていくのでした。
別名「狐忠信」というストーリーです。
本公演の前座として、ゲストを迎えてのトークタイムがありました。主催者の一つテレビ大阪のアナウンサーの進行で、作家で文楽ファンの三浦しおんさんと、この日の人形遣いのひとりである吉田蓑紫郎さんの3人が登場し、主に蓑紫郎さんの趣味の写真の話で盛り上がりました。
肝心の本公演の方は、中堅どころから若手の技芸員が中心だったのですが、なかなか見どころがありました。歌舞伎では狐は生身の人間が演じますが、文楽では大きなぬいぐるみ(?)の狐を黒子が操るという感じです。
文楽人形は一体を3人で操ります。顔・胴体と右手でひとり、左手でひとり、両足でひとり、という分担で、右手と足を操る2人は黒子衣装のままで顔を出しません。最初は人形遣いの存在が気になりますが、その繊細な操り方に魅入られて徐々に人形の動きだけに集中できます。
ただひとり声を出す太夫の台詞も、昔の言い回しが理解できない部分もありますが、それでもなんとか分かるところを繋いでいくと楽しめるものです。
ちょっと敷居が高いかもしれませんが、一度は日本の伝統芸能を味わってみるのも良いと思いますよ。
