そういえば、こんなこともあったなぁ

独り暮らしの彼女のマンションにムスコを数日間、預けることになった。
ムスコは27インチ、体重9kg で全身をカーボンファイバーで装った、やんちゃな飛ばし屋。
おまけにスタミナも抜群で、連続10時間はガンバり続け、全然疲れを見せない。
まだ、三歳というのに大したヤツだ。
アチラの方も随分マセている。
親の僕よりも先に、彼女の部屋に招き入れられ、連泊の幸運に浴した。
何があったか、何を見たか、何をされて、どんなキモチの良い思いをさせてもらったか、全く口をきかない。
どこまで親をカリカリさせるムスコなんだろうか。

も少し詳しく話そう。
こういうことなんだ。
その日、僕はムスコにまたがり、遥々
ヨコハマまで旅をしてきた。
片道100km 余り。
昼前に落ちあい、潮風の香りが届く範囲内をグルグル巡って過ごした。
一番、恋の炎の燃えている時期だったからね、互いが。
名残惜しくて、彼女とは遅くまで一緒だった。
帰りしな、夜の国道(第一京浜)は危な過ぎるからムスコを置いて帰れ、と言われた。
「泊まっていけば良いのに……」
じゃなくて、
「ムスコを預かるから、アナタは安心してお帰りなさい。」
と、来たもんだ。

翌朝、彼女からメールが来た。

「あなたのムスコと、部屋の窓から山 
 下ふ頭を眺めてます。
 あなたの体の一部を私の中に受け入
 れたような、なんともエロチシズム
 に満ちた不思議な感覚です。
 男のあなたには、わからないでしょ
 うねぇ。
 あぁ、あなたのムスコが愛しい………」

やられたよ。
半端な官能小説以上の刺激的なメールだった…………