守りの休養から攻めの休養へ | 好きなことだけで生きられる

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守りの休養から攻めの休養へ


●ただ休むだけでは疲れは50%までしか回復しない

次の活動に移る前に、休養のほかにもう1つ、疲労を打ち消すような要素を加えるといい

私たちは十分な休養をとれているとはいえません。今の私たちの休養のとり方を図解してみると、「活動→疲労→休養」の3つをグルグル回っているようなものです(図表1)。



しかし私は、ここにもう1つの要素を加えたいと考えます。それは何でしょうか?

残念ながら休養ではありません。

そこでわれわれが提唱しているのが、次の活動に移る前に、休養のほかにもう1つ、疲労を打ち消すような要素を加えることです。

日常のサイクルに「活力」を加える。

休養したあとすぐに活動を始めるのではなく、そこからさらに活力に満ちた状態までもっていき、再び活動する、というサイクルです(図表2)。





休養だけでは50%程度しか充電できなくても、活力を加えて満充電に近いところまでもっていくのです。


では、どうしたら活力を高められるのでしょうか。意外に思われるかもしれませんが、実はあえて軽い負荷を自分に与えると、活力が高まることがわかっています。

そこで思い出していただきたいのが「超回復理論」です。

超回復理論は、筋力トレーニングをしている人にはおなじみかもしれません。簡単にいえば「あえて負荷をかけたトレーニングをすると、その直後は疲れて体力が低下するが、そのあと十分な休養をとることで、トレーニングをする前より体力がつく」という現象を説明した理論です(図表3)。



「疲れが取れきっていないのに、もっと疲れることをするなんて、とんでもない」

そう思うかもしれません。しかし適切な負荷をかけたあとにもう一度しっかりと休養の時間をとると、ストレスをかける前よりも体力がつくわけですから、試す価値は十分あるはずです。

疲れが残っているけれど多少は余裕があるなというときや、まだ疲れが取りきれていないけれど少しは何かやってみてもいいと感じたら、軽い負荷をかけてみてください。それから十分に休養するのです。

疲れたら、休みつつ、負荷をかける。これが活力を高めるうえでのポイントです。繰り返しになりますが、休養だけでは50%程度しか充電できなくても、活力を加えて満充電に近いところまでもっていけるのです。

負荷といっても、最初は軽いものから始めます。また、次の4つの条件を満たすことが必要です。

1つは自分で決めた負荷であること。

誰かに「やりなさい」と押しつけられたものではなく、自分で決めることが重要です。押しつけられたものだと、それがまた別のストレスになってしまいます。

2つめは仕事とは関係ない負荷であること。

仕事で疲れているのに、さらに仕事で負荷を増やすのはおすすめできません。

家族から「日曜大工で家具をつくってほしい」とリクエストされていたけれど、面倒くさくて逃げ回っていたことはありませんか。こうしたものは仕事と関係がありませんから、負荷としては最適です。

3つめはそれに挑戦することで、自分が成長できるような負荷であることです。

分厚い本を読破する、地域活動で何かの係を引き受けるなど、「ちょっと難しいけれど、これができたら自分は成長するだろうな」というものに挑戦してみることも、よい負荷です。

4つめは楽しむ余裕があること。

くれぐれも無理は禁物です。

さらにいうと、自分に負荷をかける課題は、できれば肉体的なものと精神的なものの両方があるといいでしょう。

肉体的な負荷なら、最初は軽い運動から始めてみます。ウォーキングをすると決めたら、楽しみながら距離を延ばしていき、ゆくゆくはランニングに移行する、という感じです。

自分でペース配分することが可能なので、負荷としてちょうどいいと思います。

もう一方の精神的な負荷ですが、これは「わざと嫌いな人に会いにいく」とか、「イヤな思いをしにいく」ということではありません。難しい試験にチャレンジしたり、趣味の世界で何かの賞に応募したり、山登りで百名山制覇を目指したり――こうしたあくまでポジティブな負荷を課してみるのが大切です。

こうした休養のとり方を、私は「攻めの休養」と呼びたいと思います。

土日は寝たり、だらだらとしたりして過ごし、月曜日になったらまたなんとなく活動に入るのは「守りの休養」です。攻めの休養は、もっと積極的・主体的に休むというアプローチです。

大事な休日は、より疲れがとれるように過ごしたり、疲れにくい体づくりをしたりと活力を得ることに使う――。そんなふうに、これまでの日常のサイクルを「攻めの休養サイクル」に変えていっていただきたいのです。