
映画「パリ、テキサス」を観ました。
以下映画紹介です。
パリ、テキサス
PARIS, TEXAS
監督:ヴィム・ヴェンダース
出演:ハリー・ディーン・スタントン、ナスターシャ・キンスキー、ハンター・カーソン、ディーン・ストックウェル、オーロール・クレマン
ジャンル:ドラマ
1984年
西ドイツ、フランス、ドイツ
145分
音声:英語、スペイン語
字幕:日本語
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© Wim Wenders Stiftung 2014
第37回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞 ヴィム・ヴェンダースの名を一躍世界に轟かせた決定的代表作
オススメポイント: ドイツの名匠ヴィム・ヴェンダースが1984年に発表したオール・アメリカ・ロケによるロードムービー。第37回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞し、ヴェンダースの名を一躍世界に轟かせて巨匠的地位を確立させ、興行的にも大成功した決定的代表作。ハリウッド屈指の名バイプレイヤー、ハリー・ディーン・スタントンにとっても初の主演作にして最大の代表作となった。サム・シェパードのエッセイ「モーテル・クロニクルズ」をシェパードが自ら脚色(L・M・キット・カーソンと共同)、撮影は名手ロビー・ミューラー、音楽をライ・クーダーが担当している。
あらすじ: トラヴィスはテキサス州のパリという街を目指す途中、砂漠で倒れてしまう。知らせを受けた弟のウォルトは兄をロサンゼルスの自宅に連れ帰ろうとするが、兄は何度も逃げようとし、一言もしゃべらない。やがてロサンゼルに着き、トラヴィスは4年前に置き去りにした自身の息子ハンターと再会、徐々に息子と打ち解けていく。トラヴィスは妻のジェーンがヒューストンにおり、ハンター宛に金が送られてくることを知ると、中古車を買って息子と共にヒューストンへ向かう。ようやくジェーンと再会を果たしたトラヴィスは、自分が放浪の旅に出た理由を語りだす…。
【配信期間2022年6月6日~7月5日】
ジャイホー映画紹介記事より抜粋
トラヴィス4年間放浪の末に息子と妻と再開する。
そして、妻と息子を残し、また去っていく。
一言でいうとこんな話です。
ただこの親子が離れ離れになっている事情がわかるのが終わり近くの夫トラヴィスと覗き部屋で働く妻ジェーンとの再会後の2度目の会話においてなので、
それまでは事情もわからずにただ映画を見続けるしかありません。
なんでもこの映画順撮り(最初から映画の順番通りに撮影する方法)だったらしく、とにかく、わけがわからないまま着いていかされる状態になります。
なぜ、トラヴィスは荒野をさまよっているのか。
なぜ、飛行機に乗れないのか。
とか。
男は荒野をさまよって、パブで倒れる。
弟に迎えに来てもらう。
弟夫婦に息子が世話になっている。
男が行方不明になって4年間が経っている。
妻が息子を弟夫婦に預けて妻もどこかに行ってしまう。
妻から息子に月に一回銀行振込がある。
その日に銀行を張り込んで妻を探す。
息子も一緒に着いてくる。
妻の車見つける。
後を着ける。
車が止まったところの建物を探す。
そこは覗き部屋。
妻を見つける。
部屋で電話越しに話す。
その日はホテルに息子と泊まる。
息子に妻が見つかったと話す
次の日また妻と店で鏡越しに話す。
いままでのいきさつも話し息子の泊まっているホテルの部屋番号を伝える。
妻と息子が再会したのを確認して再び去っていく。
ざっくり言ってこんな話です。
夫が子供が出来た妻を2年間支えてきたがそれでも妻に呆れて飛び出したそうです。
それで4年間さまよっていたみたい。
夫には夢があり、パリ、テキサスに3人で暮らすつもりで土地を買いました。
その願いもかなわず、せめて分かれたままの母と息子の仲を取り持って自分がいなくなることが精一杯の愛情表現でした。
美しい映像と押し付けがましくない演出。
過剰さを極力まで抑えた演技が目に焼きつきます。
どんなに強がっていても人が弱い生き物ものであること。
誰の人生にもドラマが隠されていることを学べました。
そして人はかなってもかなわなくても愛に生きるのだということを。