気になっていたドキュメンタリー、
「東京自転車節」観ました。
概要
「ひいくんのあるく町」の青柳拓監督が、2020年緊急事態宣言下の東京で自らの自転車配達員としての活動を記録したドキュメント。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため緊急事態宣言が発出された2020年の東京。自転車配達員として働くことになった青柳は、スマートフォンとGoProで自身の活動を記録していく。セルフドキュメンタリーを踏襲しながら、SNS動画の感覚でまとめあげた日常を記録した映像を通し、コロナ禍によって生まれた「新しい日常」とは何かを問いかけていく。
キャッチコピーは「漕げや、稼げや、生き抜けや。」
あらすじ
2020年3月。山梨県で映像作家として活動する青柳拓監督は、生活を支えていた代行運転の仕事をコロナ禍の影響で失ってしまう。やむを得ず彼は、東京でフードデリバリーの仕事に就くことを決意。新型コロナウイルスの感染者数が増え、緊急事態宣言下に入っている東京の街を自転車で駆けめぐる自身と街の姿を記録していく。様変わりした東京の街と人々の様子に、青柳監督はさまざまな感情を抱く。
働くということとは?“あたらしい日常”を生きることとは?あらわになった“ニュートーキョー”を自転車配達員の視点で疾走する路上労働ドキュメンタリー。
ウィキペディアより
青柳拓
日本/山梨
1993年生まれ(29歳)
山梨県市川三郷町生まれ。日本映画大学に進学し、卒業制作として手がけたドキュメンタリー「ひいくんのあるく町」が劇場公開される。人気アイドルグループ「BiSH」「BiS」などが所属する音楽事務所「WACK」の合宿オーディションに密着したドキュメンタリー「IDOL あゝ無情」(19)に撮影クルーとして参加したほか、大崎章監督、七里圭監督の下で現場経験を積み、2020年には短編映画「井戸ヲ、ホル。」を監督。21年1月、美術手帖の特集「ニューカマー・アーティスト100」に2020年代を切り開くニューカマー・アーティストの一人に選ばれた。同年に緊急事態宣言下の東京で自らの自転車配達員としての活動を記録したドキュメンタリー映画「東京自転車節」(21)を発表した。
映画.comより
地元山梨での仕事がなくなり、
奨学金500万円+200万円利子を返済するために
東京でウーバーイーツの仕事を始めます。
映画関係の知り合い宅に泊まらせてもらい
緊急事態宣言下の東京を配達のために自転車を走らせます。
一日の稼働時間、
移動距離や配達件数、
売上が都度テロップで表示されます。
一万円を越える日は、
まれで
総じてそれほど稼げているようでは
ありません。
昔の同級生から連絡をもらって
住まいを移ったり、
高校の先輩の女性さちほさんからも差し入れをもらったり
青柳監督の愛されぶりが伺えます。
ウーバーイーツの仕事は、
始める前は人と人とをつなぐ仕事だと思ったようですが、
実際は、そっけない店員の対応しかり、配達先のお客さんも置き配で顔を合わせることもなく、
顔を合わせることの少ない中でなかなかやりがいを見いだせないようでした。
途中、一泊2500円のアパホテルに泊まったり、
持ち金が一万円になり野宿したり、
俳優志望のおじさんにDVD金太郎を紹介してもらい、
100円でカレーと牛丼を食べまくったり、
最後は、70件の配達時にもらえるインセンティブを
目標にして
雨の中をひとりごとを言いながら
自転車を走らせ、
なんとか仕事をやり抜きます。
スマホや自転車が壊れても
修理は全部自分持ち、
怪我や病気、事故に対しても
ウーバーイーツ側は何の保証もしてくれないようで
今後、この労働条件も改善される必要があると感じました。
かと言って特別報酬が魅力的でもなさそうですし。
奨学金の700万円の返済の目処は
たちそうにない感じでした。
コロナ化で外出自粛が叫ばれる中
自転車ひとつたずさえて
自身の奨学金返済のために
ウーバーイーツに飛び込んだ
青柳拓監督のやる気には感服します。
おかげでウーバーイーツがあまり
稼げないことがよくわかりました。
そして、
さえない中村獅童、
オーラのない濱田岳にも似た
青柳拓監督の次回作に興味がわきました。
奨学金の借金返済のために
あらゆる仕事を体験レポートするも良し、
持ち前の愛されキャラと体当たり精神を発揮して
どんどん作品を作っていかれることを期待しています。
ちなみに、
勝手に次回作の企画を考えてみました。
自転車繋がりで、
自転車宅配便。
あるいは、
ケン・ローチの「家族を想うとき」にも被りますが、
アマゾンの宅配便。
早く奨学金の返済がしたいなら
ホストとか。
あと、絵的に凄くなりそうなのは
殴られ屋とか。
あと、個人的に見てみたいのは、
別れさせ屋とかです。
2010年公開の「ハートブレイカー」も
別れさせ屋の映画でした。
でも、青柳監督の作品なら
どんなものでも観てみたいですね。