散歩の途中、かつての職場の上司Aさん宅に立ち寄りました。
久しぶりに見るAさんのお顔はお元気そのものでした。「上がれ上がれ」に誘われるまま部屋に通されました。
まるでリゾートホテル。Aさんのお宅はそれはそれは豪華でした。和洋折衷。部屋境に段差のないバリアフリーも、心優しいAさんらしい造りでした。
昔話に花を咲かせながら30分近くはおじゃましたと思います。帰り際に玄関で見つけた見事な木彫り。てっきり外国みやげだと思いました。そしたら「妻の趣味の作です」とAさん。

その精緻な彫りはとても素人のものとは思えません。


Aさんの奥さまは元小学校の教師です。小学校ですからすべての教科を担当します。決して美術担当だったわけではありません。
それにしても見事な出来映えです。
下駄箱の上に牛乳ビンを一回り小さくしたような彫り物があるのが目に止まりました。奥さまに尋ねると「特に使用目的はないが気まぐれに彫った」といいます。
葡萄の房と葉を象った「小瓶」風のものです。「お気に入られたら差し上げます」との思わぬ発言。「いいんですか、いいんですか…」と言いながら手にしていました。
家に持ちかえって、妻とも相談して「一輪挿し」として生かすことにしました。そのためには「防水処理」をしなければなりません。水を入れる懐部分に某社の接着剤を満遍なく塗り込みました。

