5人の空61 | ニノのこと♡韓国♡妄想小説♡日々の出来事を綴ったブログ

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病室を出てエレベーターまでの通路を二人で歩いていると二宮が立ち止った。


「まーくん。」


先に歩いていた相葉が振り返る。


「何?」


「本当に良かったの?」


「何が?」


「だって、大野さんも怪我したし...」


「うん。分かってるよ...」


「だったら!」


「だったら?どうする?カズくんならどうしたい?」


「えっ?どうしたいって...そりゃやっぱり...許せないって言うか。だっておかしいじゃん!あんな目に合わせて。まーくんをあんな目に合わせてさっ!」


「カズくんはどうだったの?一緒にいたでしょ?二人で何話したの?」


「えっと...どうしてまーくんをあんな目合わせたかとか。美紀ちゃんの事とか。」



「で?それで?どうだったの?怖かった?怖くなかった?犯人だよ?普通に考えたら犯人と一緒にいるって怖いよね?でもカズくんは大丈夫だったんでしょ?」


「そうだけど...。」

二宮はナイフを向けられた事は黙っていた。


「じゃあ、もういいよ。帰ろ?みんな待ってるから。」


相葉は二宮の手をそっと取った。


「ほら、行くよ。」そう言って二宮の手を引いて歩き出した。



相葉は本当は許せない気持ちはいっぱいあった。


けれどもうこれ以上みんなを巻き込みたくなかった。


悲しい思いはしたくない。


高橋の気持ちもちょっとだけ分かる気がした。


相葉と二宮はそのままエレベーターに乗り上の階まで行った。


一度エレベーターを降りてまた違うエレベーターに乗ってさらに上へと行った。


「ねぇ、まーくん。」


「何?」


二宮は本当は無理してるんじゃないか?と言いたかったがやめた。


「...みんなまだいるの?」


「うん。たぶんいるよ。」


「そっか。」


「うん。やっと5人揃うね。」


「うん...」



二人が病室へ戻ると三人が待っていた。



櫻井がソファーから立ち上がって相葉の元へと駆け寄った。


「大丈夫?体は?痛くない?」


「大丈夫。」相葉はニコッと笑った。


大野と松本も駆け寄って来て相葉が大丈夫なのか心配した。


そして二宮を見るなり大野は抱きついた。


「カズ...」


「ちょっと、大野さん?痛いよ。」


「おまえ大丈夫だったのか?なんかされてない?」



「ふふふ、大丈夫だよ。とりあえず離れてくれます?」


「もう、冷たいな...」


大野はゆっくり離れた。


久しぶりに5人揃ってみんなにも久しぶりに笑顔が戻った。




そして、次の日の朝になり病室のベッドには相葉の姿はなかった。



続く