片想いと親友と。(翔潤)4 | ニノのこと♡韓国♡妄想小説♡日々の出来事を綴ったブログ

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潤は、自分の部屋に戻ると、ベットに横になった。


寒くて体が冷えたせいなのか、布団に入っても体が暖まらなかった。


寒いな…


そんな事を思いながら更に布団に潜り込んだ。


潤は考えていた。


あいつは、本当に翔くんとは何もないのかな。


大学からの仲間って言ったって…
男と女だ。


同じベットに寝ていたっておかしくない。


潤は暖まらない体を丸めて震えていた。


寒い…



熱かな?



何となく意識が朦朧としてくる中で夢を見ていた。





『潤?』


『何?』


『私、帰るね。』


『うん。どこへ?』


『翔くんの所。』


『なんで?』


『だって、私と翔くんは付き合ってるんだし、当たり前でしょ?』


『えっ?ちょっと待って…』


『じゃあね、潤くん。』


『待って。』


『何?私、早く帰りたいんだけど。』


『待ってっ!』





じ…くん…


じゅ…ん…?



遠くで呼ぶ声がしたような気がして、ゆっくり目を開けた。


「潤?」


目の前にはあかりいた。


「来てたの?」


「電話…何度もしたんだよ?」


「えっ?今何時?」


「もう夜だよ。それに」
あかりは体温計を潤に見せた。


「えっ?熱?」


「うなされてたよ。すごい熱だし、お粥作ったからね。」


「なぁ?」


「ん?何?」潤の顔を覗き込んだあかりを潤は自分の方に抱き寄せた。


「どこにも行かないで。」


「潤…」


二人は唇を重ねた。


「行かないよ、どこにも。」

あかりは唇を離すとそう言って微笑んだ。


潤は安心したのか、静かに眠りについた。


あかりは寝室を出ると、ソファーに深く座り、鞄から鍵を出した。


翔のマンションの合鍵だ。


あかりはしばらくそれを見つめていたが、また鞄にしまった。


深く溜め息をつくとソファーに横になった。





どのくらいの時間が過ぎただろうか?


キッチンから物音が聞こえて彼女は目が覚めた。


「潤くん?」


「あっ、ごめん。起こしちゃった?」


「どうしたの?」


「お腹空いちゃって。」


あかりはお粥を温め直して潤に出した。



「潤、熱は?」


「まだちょっとあるかな…。」


「食べたら寝ないとね。」


「そうだな。」


潤は何か言いたそうにあかりを見つめた。



「ん?なぁに?」


「夢、見てさ・・」


「夢?」


「お前が、翔さんの彼女なの。行っちゃうんだ。帰るね、って・・」


「・・・」
あかりは何も言わずに潤を見つめていた。


「合鍵…」


「うん、分かってる…」


「じゃあ・・」


「でも、、」あかりは潤から視線を反らした。


「なんでだよっ!」


「そのうち返すから。」


「そのうちっていつだよっっ!!」
潤が大きな声を出したせいであかりは、驚いてビクッとなった。 


「ごめん。」


「ちゃんと返すから。大丈夫だから。」


潤はイライラしていた。


自分がこんなにも好きなのに、彼女に想いがうまく伝わっていないようで悲しかった。


「今すぐ返して来いよ!」


「でも…。」


「いいからっ!」


「潤、もう寝なきゃ。」
あかりは潤を寝室へ行くように手を取って立たせようとした。


「触んなよっ。」

潤は更にイライラしていた。自分が彼女を離したくないと思えば思うほど、辛くなって悲しくなって彼女に当たってしまう。


「潤、ごめん…」


「…ごめん、なんか不安で…どうかしてるよな。」


「帰るね。」


「ごめん、もう翔さんのところへは行かないで…。」


あかりは、泣きそうになる自分を押さえながら、潤に笑顔を見せた。

「大丈夫…だから。」




あかりは、静かに玄関から出て行った。



続く