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「何なんだ、あの人は…」
ニノはリビングに戻って、櫻井が置いていったお酒の瓶を手に取って見た。
あれ?
何か書いてある。
≪誕生日おめでとう、ニノ。俺もずっとずっとニノが大好きだから。そして愛してます!智くんよりも!ニノも俺を愛すること!櫻井翔≫
ウハッ(笑)
ニノは思わず声を出して笑った。
翔ちゃん、リーダーに負けたくなかったんだ(笑)
ヤキモチかよ…。
うふふ…
バカだな。
そんな事言わなくても…
「ちゃんと好きですよ、翔ちゃん。」
ニノはつぶやいた。
櫻井は、暑い空の下を歩いていた。
ニノ、書いたの見たかな…。
俺だって、ちゃんとニノを好きなんだから。
そう言って櫻井は、スタスタと家路に向かい
「ニノ、本当に誕生日おめでとう。
これからも、ますます魅力的になってくれよ。」
そう、つぶやいた。
一方、大野はすでに自分の部屋に帰って来ていた。
ニノ、あのメッセージ見たかな。
それにしても誰が来てたんだろうなぁ~。
大野はソファーにゴロンと寝転んだ。
まぁ、いいか…。
「ニノ、本当におめでとう。」
そう言って目を瞑った。
ニノは、もらったお酒の瓶を二つテーブルに並べて置いた。
テーブルに顎を乗せてその二つの瓶をジッと見つめた。
飲むのもったいないな…。
そうつぶやいてニノは、その場にゴロンと寝転んだ。
俺、幸せだな。
そう言って嬉しそうに目を瞑った。
終わり。