東京地方裁判所 606号法廷
13:30~15:03
原告平山教授の本人尋問。
まずは本件のおさらいといった様相!
宣誓
良心に従って偽りなく答弁します。
原告側 柳原弁護士による尋問
論文削除の手続きがいかに不適切に行われたかということを教授から述べられる。
手続きのみならず教授への連絡がなかったり、担当者も本来の担当外の人から連絡が来たりと、おかしなことばかり…等々。
V社(旧AKS)からの論文を削除するよう通告文書が届いたこともあり、大学側は調査をすることとなったが、調査報告書が全く教授へ送られなかった、という事実も。
V社と筑波大学との密接な関係も、前回記載した「つくばアリーナ 建設計画」、「採算をとるにはAKB48のコンサートを連日開催することが必要だ」 の発言を例に説明!
今回の本人尋問でもっとも重要な論文内容は次。
AKSは (当時異常なまでにNGT48に注力しており)、 リクアワの順位(上位奇数順位ばかりNGT)が統計学上有り得ない結果になった。
かつてプロデュース48で順位操作をした韓国人プロデューサーが逮捕された事件の構図に似ており、教授はそれを過去に指摘した。
V社はこの部分に触れられると非常に都合が悪いので、(平山教授をおそらく敵視・警戒し) 大学と教授に対し、名誉毀損を理由に論文の削除要請の通告をした。
被害者の名誉毀損について。
山口真帆さん暴行事件は、本人がメディアで被害を訴えており、実名を出すことは名誉毀損にあたらない。
5分間休廷
反対尋問 14:32~
大学側 小谷弁護士
論文はいつから準備していたか?意図は?
「公開前年の7月から。アイドル関係の授業を毎年行っており、世間を騒がせていた山口真帆さん暴行事件を取り上げる必要は自然な流れである。」
経費や資料収集方法の尋問が続き、次へ。
当時、NGTメンバーも風評被害を受けていた。AKS今村や太野、中井らから直接取材をしようとは思わなかったか?
「直接調査は警察のような捜査機関でなければ難しい」
リクアワ順位の捏造・AKS主導荻野由佳誘拐事件、それらの真偽を今村、荻野に直接聴こうとは思わなかったのか?
「今村さんは説明責任を果たさずメディアに出てこない。取材拒否は明白と考えた」
大学側 那須川弁護士
研究倫理審査を受けなかったのはなぜ?
「文献的なので該当しないと判断した」
NGTの民事事件を見たか?馴れ合い訴訟…
「私は馴れ合い訴訟とは言っていません」
名誉毀損は検討したか?
「検討したが問題ないと判断した」
V社 北谷弁護士
あなたは先程、自分は本来大学と協調すべき(立場)だと言った。V社に通知を送ったがなぜ大学と相談しなかったのか?
「無断で論文を削除されたので大学には相談しなかった。協調すべきだったのだが、協調にならないと判断した。リポジトリ削除の話をすると大学とAKSのペースに巻き込まれると思った」
プロデュース48不正投票について
運営はどこか知っていますか?どこの国の番組ですか?
「Mnet ,被告会社,スカパー 韓国の番組です。」
番組の不正の内容はご存知か?
「本来の得票数と違うように操作された。分析するとおかしい。最終得票数(の多くが末尾2桁)00が続くようになっていた」
※ちなみに逮捕されたプロデューサーは不正操作を認めている
リクアワの数字もですか?
「リクアワは順位だけです。順位が不自然」
それで操作された裏付けは?
「奇数番号だけがNGTになっている。これは00が並ぶのと同じくらい有り得ない」
有り得ないことが偶然だと論じることはおかしなことではないですよね?なぜ偶然が偶然ではないと解析されたのですか?
「偶然ではないという確率が非常に高いと言っているのです」
そうですかね?地球に生物が住める確率ってどのくらいなんですかね?
「それは非常に低いわけですが」
では事実ではないということですか?
「それは両立します」
原告代理人からの補足
ここでいう確率というのは、統計学上(可能性)1~5%しかないものは結果として(非常にまれ)と分類される(ことが多い)のだが、今回はそれよりはるかに少ないということです。
「今回は1%どころではなく、0の何十乗(分の1にも満たない)確率の有り得なさということです」
(例 0.000000000・・・0000001%) 0が何十個も続くという意味
=これで順位は操作されたものと証明できる。
---------------
私の所感
被告大学の尋問は、論文内容とその方法について触れたが、原告が主張した論文削除の不適切さについては言及しなかった。諦めたのか、はたまた準備書面で十分と判断したのか疑問である。
V社の尋問は、あくまで偶然でありAKSによる総選挙やリクアワの不正や操作はない!名誉毀損だ!という主張に基づいているが、原告側から数学的・統計的に瞬殺で論破された印象だ。
特に最後の、地球に生物が存在出来た確率は低い、だが実際に存在している!!と言い放ったのだが、私はこれは暴論だと考えている。
確率・統計には分母と分子があってはじめて%表記ができる。全宇宙に星が1万個あって、且つ生命の存在が地球だけ!ということであれば確率は0.01%だが、宇宙の星の全数もわからなければ、生命の誕生した星の数ももちろんわからない。
つまり分母も分子も不明であるゆえ、確率は出せない。地球から人類が観測できる僅かな範囲で、地球に生命が存在するのは特例だが事実だ!と言っている。
AKSは不正なんてしてないんだぁぁ!偶然だぁぁ!名誉毀損だぁぁ!と言っているようにしか思えなかった。
地球の生命存在論には時間的制約も加わる。地球誕生から数億~数十億年、燃え盛る地球に生命はいなかったとされている。
ということは、どこかの地球に似た多数の惑星や衛星にも現在進行形で生命がいるかもしれないし、過去にいたかもしれない。地球に生命が存在していることが貴重なのか普通なのか?答えは「わからない」である。
無限の宇宙と無限の時間、分子と分母も不明で確率などあったものではない。
V社は地球生命存在唯一論を軸として、確率が限りなくゼロに近くても結果は偶然なんだ!と誘導している様だった。
この例は誰が考えたんですかね?
苦しいにも程があると感じたのですが、V社の誰かかもしくは弁護団の発案か…
いずれにしろ結審
----------
次回、ついに判決❗️
2024年3月27日 13:10
東京地方裁判所 631号法廷