タイトル「森ガールと盛りあガール」 131 | 可愛い君に愛を囁きたい

 次の日、桃花はドンキーで買い物をして、ルカのマンションを訪ねた。

 ルカはまだご機嫌ななめだった。

 その日、桃花は緑のウィッグをかぶり、トレンチコートを着ていた。

「なんかすごいかっこうだな」

 ルカは少し驚いたように上から下へと眺めていた。

「いくら変装とはいえ、それは逆に変装っぽくない?」

「映画の中の女スパイみたいでしょ」

 そう言って、桃花は銃をかまえるかっこうをした。

 指鉄砲にフーっと息を吹きかけて、ポーズを決めた。

「かっこいいでしょ」

「あんまり趣味じゃないな」

「バーン」と桃花はルカの心臓を打ち抜いた。

「ウッ」と撃たれたふりをするルカ。

「やらすなよ、大阪人じゃないんだから」

 そう言って、「コートを脱ぎなよ」と言った。

 桃花はゆっくりとトレンチコートのボタンをはずした。

「ジャーン」

 そう言って、トレンチコートの前を一気にはだけると、中からラムちゃんのビキニ姿が現れた。

「オオー」とルカは腰を抜かしそうに、身をひいた。

 驚きのあまり目をパチクリさせるルカ。

「ラムだっちゃ」

 そう言って桃花は、トレンチを脱ぎ捨てて、手渡した。

 ドンキーで買ったコスプレ姿の桃花。

「ダーリン、好きだっちゃ」

 そう言って、玄関先で桃花はルカに抱きついた。