タイトル 「天使の羽」 184 | 可愛い君に愛を囁きたい

「ごめんね、沙希ちゃん、


 また戻ってきたら、


 仲良くしてあげてね」



 悠馬の母親の


 その顔は悲しげだった。



 それは悠馬が


 もうこの部屋に


 戻ってくることが


 ないことを


 知っていたからだ。



 悠馬が消えた後、


 沙希は黙ったままだった。