「えっ?どっち」
桃花は愛海に相談してみた。
「私なら、ルカだよ、絶対」
そうかあ……。
でもなあ……、なんか違うんだよね。
「悩むってことは、ルカじゃないんじゃないの、桃花の気持ちは」
「そうだね……」
「じゃあ、決まりだよ。ルカと別れて、大樹に告ればいいじゃん」
「なんか、愛海、冷たくない」
「だって桃花は私に背中を押してほしいでしょ。ルカと別れて大樹と付き合えるように」
「うーん……」
桃花は決めかねていた。
「どうしたらいいと思う」
「どうって私は答えが出てる気がするんだけど」
「じゃあ、言わないで」
「でもさ。最初のデートで観覧車にのったっていったでしょ」
「うん」
「森ガールのバイブル、『ハチクロ』の中にも観覧車にのるシーンがあるんだけど、あの漫画を参考にデートコース考えたんじゃないの」
「えっ、そうなんだ」
「考えすぎかな」
「そんなシーンあったっけ?」
「まさか、読んだことない?」
「うん」
「じゃあ、貸してあげる」