(2024.3.14)

 

 

 新型コロナワクチン接種後の症例経過(副反応疑い報告)などついての内容(抜粋要約、時系列)はつぎのとおりです。

 

○副反応検討部会(令和3年10月1日)接種後の死亡事例が1233人に増加。

⇒審議の概要(厚労省HP)

(全体のまとめとして)これまでの報告によって(省略)引き続き安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。

(死亡例の報告について)現時点では、ワクチンとの因果関係があると結論づけられた事例はなく、接種と疾患による死亡との因果関係が、今回までに統計的に認められた疾患もありませんでした。

 

○(令和3年10月1日)接種

▽12歳の男性

 病歴等:なし

 10月01日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 10月02日(ワクチン接種1日後)患者は発熱39度、頭痛を発現した。

 10月04日(ワクチン接種3日後)解熱したため、入浴した。

 入浴後、脱衣所で意識消失した(2~3分)。

 眼球上転していた。

 救急車で搬送された。

 病院にて、採血と心電図の結果に異常はなかった。

 10月07日(ワクチン接種6日後)別の病院にて、脳波検査の結果に異常はなかった。

 10月21日(ワクチン接種20日後)事象の転帰は回復であった。

 報告医師は事象を非重篤に分類し、ワクチンとの因果関係は評価不能とした。事象の他要因の可能性はなかった。

 

○(令和3年10月1日)接種

▽19歳の女性

 病歴等:なし

 10月01日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 10月02日(ワクチン接種1日後)38度程の発熱を認めるようになり、持続していた。薬を内服していたが解熱しなかった。

 10月05日(ワクチン接種4日後)背部の違和感が出現した。

 10月06日(ワクチン接種5日後)背部の違和感は、鈍痛になった。その後、腹部にひろがった。

 10月09日(ワクチン接種8日後)痛みが強く、夜間、救急要請した。

 10月10日(ワクチン接種9日後)急性肝炎として、入院した。

 入院後、断食、点滴で改善、10/17退院となった。

 10月19日(ワクチン接種18日後)事象の転帰は軽快であった。

 報告医師は事象を重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係を評価不能とした。

 報告医師意見:ワクチン関与を疑う。

 

○(令和3年10月1日)接種

▽15歳の女性

 病歴等:なし

 10月01日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 10月02日(ワクチン接種1日後)上肢の疼痛(慢性疼痛)、しびれ感が発現した。

 症状が持続していた。

 10月08日(ワクチン接種7日後)血液検査、神経伝導検査が実施され、結果は異常なしであった。

 10月13日(ワクチン接種12日後)対症薬の内服を含む治療で、未回復であった

 現在も、重度の機能障害が存在している。

 報告医師は事象を重篤(障害につながる可能性あり)と分類し、ワクチンとの因果関係を、関連あり及び評価不能と評価した。

 

○(令和3年10月1日)接種

▽16歳の女性

 病歴等:なし

 10月01日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 10月02日(ワクチン接種1日後)39度の発熱、倦怠感を発現し、10/06まで継続した。

 10月08日(ワクチン接種7日後)から、浮動性めまい、起立性低血圧の症状、頭痛が、連日あった。

 10月18日(ワクチン接種17日後)初診となり、前兆のある片頭痛の状態と診断された。

 世界で、ワクチン接種後の片頭痛の増悪が報告されている。

 転帰日は11/15であった。

 報告医師は本事象を重篤と分類し、本事象がワクチンと関連ありと評価した。他要因の可能性ははなかった。

 報告医師の意見:片頭痛、起立性低血圧の治療を継続しているが、症状は続いている

 

○(令和3年10月1日)接種

▽14歳の男性

 病歴等:なし

 10月01日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)患者は起立性低血圧、頭痛を発現した。

 10月04日(ワクチン接種2日後)立ちくらみ、頭痛を発現した。

 起立性調節障害疑いを発現した。

 10月07日(ワクチン接種5日後)頭痛はおさまった。

 立ちくらみの症状はまだ残っていたため、病院に行った。

 寝ている状態と立ち上がった時での血圧値は、30ほど違いがあった。

 未回復と報告された。

 報告医師は、事象を非重篤と分類し、事象とワクチン間の因果関係を評価不能とした。他の要因の可能性はなかった。

 報告医師コメント:因果関係は不明。しかし、ワクチン接種前には全くみられなかった症状であった。

 

○(令和3年10月1日)接種

▽14歳の男性

 病歴等:軽症のアトピー性皮膚炎(継続中か不詳)

 10月01日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)倦怠感、37度程度の発熱があり、10/03には学校欠席した。

 慢性疲労症候群、起立性調節障害が発現した。

 その後解熱したが、朝起きることができず、常に倦怠感があった。

 2階までの階段も登れないほどの、労作後の疲労があった。

 10月06日(ワクチン接種5日後)当院受診した。

 心筋炎も疑い他院へ紹介するも、検査で異常は認められなかった。

 その後も起床困難、倦怠感のため、学校もほとんど登校することが出来ない状態が続いていた。

 12月17日(ワクチン接種77日後)未回復であった

 報告医師は、事象を重篤と分類し、事象はワクチンと関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 報告医師意見:接種後すぐから症状があり、慢性疲労症候群様の症状が出現していた。

 乳児期から軽症のアトピー性皮膚炎などでフォローしている患者であり、いずれも今回の症状との関係は考えられなかった。

 また、これまでの学校、家庭での生活は順調で、メンタル的な問題もないと考える。

 社会生活面で、2学期はほぼ登校できていないことから、進級できない懸念もあり、2次的な心理的障害の出現も懸念する。

 

○(令和3年10月2日)接種

▽12歳の女性

 病歴等:なし

 10月02日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)夜から発熱が発現した。

 10月05日(ワクチン接種3日後)平熱で、体がしびれて重くなり、下肢に力が入らず、立ち上がれなくなった

 病院に救急搬送された。

 検査では異常なしであった。

 筋力低下、歩行障害、発熱、感覚鈍麻、不快感、起立障害、疲労のために入院した。

 10月07日(ワクチン接種5日後)神経内科のある医療センターに転院した。

 検査等、異常なしであった。診断不明であった。

 10月31日(ワクチン接種29日後)筋力低下と疲れやすさが残るが、歩行器での自宅生活が可能となり、退院した。

 リハビリ治療のみ継続中であった。

 車椅子では、外出が可能であった。

 11月24日(ワクチン接種53日後)保護者のみが、医療センター小児神経内科をセカンドオピニオン外来で受診した。

 画像では判断できないが、一過性の頚髄の血栓ができ、数時間以内に改善したものの、一過性虚血が起こり、上肢下肢の筋力低下を引き起こした可能性があった。

 11月29日(ワクチン接種58日後)リハビリ治療継続中。

 僅かに改善を認めるが、独歩は不能であった。

 歩行器による歩行は可能であった。

 外出時は車椅子、自宅では歩行器を使用していた。

 未回復であった

 症状発症時、接種後の発熱が落ち着いて患者が登校した日に、体育でシャトルランを行った直後であった。

 報告者は、それが発症に関係があったかどうか知りたかった。

 報告者は、事象はワクチンに関連ありと述べた(検査にて他に理由を見いだせなかった)。

 

○(令和3年10月2日)接種

▽46歳の女性

 病歴等: 報告なし

 10月02日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 10月03日(ワクチン接種1日後)37.1度の発熱、倦怠感があった。

 10月04日(ワクチン接種2日後)頚部の腫脹、全身の痛みが発現した。

 10月20日(ワクチン接種18日後)背部や上肢に痛みが発現した。

 10月21日(ワクチン接種19日後)検査が実施され、反応性腫脹の疑いが示された。

 2月07日(ワクチン接種128日後)長期の作業になると特に両側の上肢に痛みが出てきた。線維筋痛症の疑いがあった。

 4月11日(ワクチン接種191日後)疼痛が持続した。

 歩いたり運動をしたりすると左下肢に痛みがでて、下肢を引きずるような形でしか歩けなくなってしまうため、運動をしていないとのことであった。

 5月18日(ワクチン接種228日後)疼痛は継続していたが改善傾向にあった。

 午後にかけて痛みを自覚するとのことであった。

 事象の転帰は未回復であった

 報告医師は、本事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、本事象はワクチンと関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 報告医師コメント:元来健康な女性。ワクチンを接種した翌日から体調に変化があったため、ワクチンによる副反応と考えた。

 

○(令和3年10月2日)接種

▽45歳の女性

 病歴等:アレルギー(エビ、カニ、貝類、里芋、山芋)

 6月03日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種10分程度後)発疹、かゆみが出現した。

(ワクチン接種日)ほてり(紅潮)、嘔吐、しびれが出現した。

 患者は、運動障害を中心とする多様な症状を発現した。

 6月10日(ワクチン接種7日後)気分不快が出現した。

 6月12日(ワクチン接種9日後)嘔吐、四肢しびれが出現した。

 倦怠感、全身紅潮が出現した。

 患者はふらつき、皮膚発赤の持続のため、外来を受診した。

 点滴加療を受け、吐き気止めを処方された。

 患者は職場に行って、鍋が持てなくて帰らされた。(普段は100人分の食事を作ったり、かなり重い鍋を持ったりしていると報告された。)

 症状は徐々に進行し、支えが無いと歩けなくなった

 もらっている薬で家で対応していたが良くならず、6/21受診した。

 6月21日(ワクチン接種18日後)から6/23まで外来を受診し、点滴を処方された。

 点滴中は家族に送ってもらい、車椅子で移動。

 家でトイレは娘が介助していた。

 このときは足は硬直していなかった。

 ふらふらとしびれがひどくなり、全身も真っ赤であった。

 6月24日(ワクチン接種21日後)症状は改善せず、患者は入院した。

 入院し治療が始まってからは、日に日に悪くなってきて、さらに良くない感じであった。

 7月15日(ワクチン接種42日後)まで入院し治療を受けたが、症状は改善せず、転院した。

 報告者の病院へ搬送された時、両下肢筋の緊張が強く、他動的に曲げられない状態であった。

 立位時、座位時も足を突っ張ったままの状態で、脱力・屈曲不能

 まだ入院中である。

 11月07日(ワクチン接種522日後)事象の転帰は、未回復であった

 報告者は、事象を重篤(障害)と分類し、ワクチンと関連ありと評価した。他の要因の可能性はなかった。

 報告者コメント:ワクチン接種後に神経症状、多剤薬剤アレルギーの出現あり。十分に予防接種後の副反応と考えられる。

 

○(令和3年10月3日)接種

▽38歳の女性

 病歴等:子宮筋腫(継続中)、頭骨形質細胞腫の外科的切除3/9(継続中)

 10月03日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 10月08日(ワクチン接種5日後)両下肢遠位の筋力低下、感覚障害が発現した。

 徐々に増悪し、両手指にも症状出現した。

 慢性炎症性脱髄性多発神経炎を発現した。

(翌年1月)患者は歩行不可能となった。

 1月18日(ワクチン接種107日後)患者は、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、ギラン・バレー症候群、筋力低下、歩行不能、運動障害、免疫系障害などのため、入院した。

 4月26日(ワクチン接種205日後)事象の転帰は未回復であった

 報告者医師は、事象を重篤(永続的/顕著な障害/機能不全)と分類し、事象とワクチンとの因果関係は関連ありと評価した。他要因の可能性は、形質細胞腫に伴う免疫異常であった。

 報告医師のコメント:診断上は慢性炎症性脱髄性多発神経炎であるが、ギラン・バレー症候群様の機序を疑っている。

 

○(令和3年10月4日)接種(令和3年10月7日)死亡

▽36歳の男性

 病歴等:なし

 10月04日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 10月05日(ワクチン接種1日後)患者は39度台の発熱倦怠感を発現した。解熱剤を服用した。

 10月06日(ワクチン接種2日後)体温は37.0度になった。その後、患者は就寝した。

 10月07日(ワクチン接種3日後)朝、家族が、患者が呼吸停止しているところを発見した。

 心肺停止状態で発見され、救急搬送された。

 心肺蘇生処置を継続したが蘇生に至らなかった。

 死亡確認となった。

 剖検画像では、原因となる所見は指摘できなかった。

 診察医コメント:基礎疾患なく、副反応の可能性を否定できない。

<専門家評価コメント(令和6年1月26日時点)>

 ワクチン接種翌日の発熱や倦怠感は既知の副反応としていいと考えます。死因となった呼吸停止心肺停止、心血管虚脱については評価するに足る情報はありません。しかし、接種後の期日が短いとはいえ、若年者が急死してることからワクチンが心筋炎(劇症型)を引き起こした可能性については否定できないと考えます。

 

○(令和3年10月4日)接種

▽19歳の女性

 病歴等:なし

 10月04日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 10月20日(ワクチン接種16日後)立ちくらみがあった。その後から左足趾(あしのゆび)にしびれが出現した。

 10月21日(ワクチン接種17日後)他院を受診した。

 ギランバレー症候群疑いと診断された。

 10月22日(ワクチン接種17日後)報告者の病院を紹介受診した。

 受診時には、両上下肢で筋力、握力の低下、右足のしびれを認め、膝蓋腱反射は低下していた。

 また、平地歩行は可能だが、階段昇降は手すりにつかまり、何とかできる状態であった。

 報告者は、ギランバレー症候群に矛盾しない所見と考えた。

 入院した。

 11月09日(ワクチン接種36日後)徐々に改善が得られ、退院した。

 事象の転帰は軽快であった。

 報告者は事象を重篤に分類し、事象とワクチンとの因果関係を評価不能とした。他要因の可能性はなかった。

 報告者の意見:ワクチン接種のおよそ2週間後に、四肢の脱力と感覚異常を生じており、その他の先行感染が明らかでないことから、ワクチン接種との因果関係が疑われると判断した。

 

○(令和3年10月4日)接種

▽22歳の男性

 病歴等:「虫刺されなどで、過剰に腫脹した」(継続中かどうかは不明。)

 10月04日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)疼痛、「肩より末梢側/手」の腫脹、「左上腕/前腕/手」を動かせない、「手関節/肘関節」を自動的に屈曲できない、熱感、炎症を発現した。

 末梢神経障害を発現した。

 感情的苦悩(精神的苦痛)を発現した。

 11月12日(ワクチン接種39日後)回復したが、後遺症ありであった。

 治療が行われ回復傾向ではあるが、症状が完全に回復するかどうかは現時点では不明であった。特に、手関節より末梢はひどい。

 報告医師は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、事象とワクチンとの因果関係を関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 報告医師コメント:疼痛、炎症所見は、接種当日から認められるため、ワクチン接種に関連する事象であることは、間違いないと考える。治療継続中であり回復基調ではあるが、予後不明なため、肉体的苦痛に加え、精神的苦痛も伴う。

 

○(令和3年10月4日)接種

▽18歳の男性

 病歴等:なし

 10月04日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 10月05日(ワクチン接種の1日後)頭痛、微熱、嘔吐が発現した。

 10月11日(ワクチン接種の7日後)頭痛、嘔気、下痢が発現した。

 10月13日(ワクチン接種の9日後)嘔吐のため、静脈注射を受けた。

 10月19日(ワクチン接種の15日後)頭痛が発現した。37.5度前後の微熱が持続した。

 12月20日(ワクチン接種の77日後)頭痛のため、床上で安静傾向があった。

 起立不耐症と診断された。

 事象の転帰は、未回復であった

 報告医師は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類して、事象とワクチンの因果関係を関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 報告医師は言った:症状はワクチン接種後に生じた。病歴は「なし」であった。その時までは、体育クラブに参加した。

 報告医師のコメント:多臓器炎症症候群と考えられる。

 頭痛、嘔気、下痢、発熱の後、3ヵ月を経過しても改善しなかった

 頭痛と起立不耐症のため、就学不能であった

 

○(令和3年10月4日)接種

▽43歳の女性

 病歴等:高血圧(継続中)、アレルギー性鼻炎、喘息(継続中かは不明)

 10月04日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 10月05日(ワクチン接種1日後)朝から発熱、接種側左上肢全体に疼痛、しびれ、可動困難を発現した。

 10月09日(ワクチン接種5日後)左上肢は屈曲したまま拘縮したような状態のため、痛みしびれ感は継続した。

 急性発症の脊髄炎が疑われた。

 患者は第1の病院へ行き、第2の病院の神経内科へ紹介された。第2の病院で神経学的検査が行われたが、異常は見られなかった。

 10月30日(ワクチン接種26日後)患者は第2の病院から第3の病院へ紹介された。

 各種検査を受けたが、異常は見られなかった。

 11月01日(ワクチン接種28日後)さらに原因を調査するために、患者は第3の病院の神経内科に紹介されたが、検査で異常はなかった。

 しかし、左前腕から左手にかけて、異常疼痛が持続した。

 水や風にあたっても痛む知覚過敏が持続した。

 発現から1.5ヵ月後、主観的には悪化傾向であった。

 11月22日(ワクチン接種49日後)患者は、第3の病院の神経内科により、混合性局所疼痛症候群と診断され、第1の病院に差し戻された。

 11月25日(ワクチン接種52日後)神経学的に異常はないが、ワクチン副反応が疑われた。

 左腕が屈曲したまま拘縮状態が続き、障害が残るかもしれない。

 神経障害性疼痛と診断し、痛みとしびれの治療を目的に第3の病院のペイン科へ紹介され治療開始予定である。

 1ヵ月半の間状態が変わらなかったため、仕事ができなかったと言われた。

 神経障害性疼痛の転帰は不明であった。それ以外の事象の転帰は、未回復であった

 報告医師は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類した。他の要因の可能性はなかった。

 患者は1ヵ月以上の間働くことができなかったため、予防接種健康被害救済制度の申請を希望していた。

 報告医師コメント:ワクチン接種が契機となり慢性疼痛が起きており、報告者は因果関係は関連ありと言った。

 

○(令和3年10月4日)接種

▽45歳の男性

 病歴等:高血圧(継続中か不明)

 10月04日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 10月05日(ワクチン接種1日後)左半身不全麻痺が発現した。

 10月07日(ワクチン接種3日後)入院した。脳内出血と診断された。

 2月02日(ワクチン接種121日後)回復したが後遺症が残った。後遺症は左半身感覚障害であった。

 報告者は本事象を永続的/顕著な障害/機能不全と分類し、ワクチンとの因果関係を評価不能とした。

 その他の原因として考えられる病気は高血圧であった。

 報告医師コメント:特になし

 

○(令和3年10月7日)接種

▽12歳の男性

 病歴等:インフルエンザによる高熱時、異常行動・言動、軽度の記憶障害

 10月07日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)夜から、39度の発熱があった。

 10月08日(ワクチン接種1日後)39度の発熱は続き、日中はほぼ寝ていた。

 20:00頃、不穏状態となった。

 急に暴れ出した

 救急要請し、当院へ搬送された。

 熱せん妄の可能性が高いと考えられた。

 父、兄弟の名前が思い出せなかった(記憶障害)。

 脳炎、脳症の可能性も否定できなかったため、経過観察目的に、入院した。

 入院直後、入眠中、急にベッド上に立ち上がり、不穏状態となった。薬により鎮静した。

 この際、体温は39度台であった。

 10月09日(ワクチン接種2日後)夜より、解熱が得られた。

 10月10日(ワクチン接種3日後)記憶障害も改善したため、同日退院した。

 10月11日(ワクチン接種4日後)事象の転帰は、回復であった。

 報告者は、事象を非重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係を評価不能とした。事象の他要因の可能性は、熱せん妄の可能性が高いであった。

 報告者の意見は、以下の通りであった:事象の原因としては、熱せん妄と判断した。事象とワクチンとの因果関係は明らかではないが、ワクチン接種の翌日に症状出現しているため報告した。

 

○(令和3年10月7日)接種

▽17歳の男性

 病歴等:なし

 10月07日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 10月09日(ワクチン接種2日後)発熱37.7度、頭痛、左上腕の痛みを発現した。

 10月11日(ワクチン接種4日後)両下肢の脱力、両膝に力が入らない、を発現した。

 患者は、立ち上がり、歩行する事が不安であった。

 他院に紹介された。

 神経学的には、右神経領域に運動障害があると指摘された。症状からは、脊髄炎神経根炎の可能性があった。まだ全ての検査結果を入手していない。

 患者の現在の症状も、不明であった。

 報告医師は重篤性を提供せず、事象はワクチンとの関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 

○(令和3年10月7日)接種

▽12歳の男性

 病歴等:なし

 10月07日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 10月10日または11日(ワクチン接種3日後または4日後)朝、胸痛が出現した。

 患者自身は、心臓が痛いと言っていた。

 10月13日(ワクチン接種6日後)心臓の痛みは持続した。

 日常生活を送ることはできたが、仰向けに寝ると、特に酷くなった。

 常に横向きで寝ていた。過度な運動でなければ、体育の授業など受けていた。

 胸痛、心臓の痛みの転帰は、未回復であった

 

○(令和3年10月7日)接種

▽15歳の女性

 病歴等:なし

 10月07日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 10月14日(ワクチン接種7日後)発熱があった。

 10月15日(ワクチン接種8日後)発疹があった。

 10月16日(ワクチン接種9日後)眼球結膜充血、口唇浮腫の症状があった。

 10月18日(ワクチン接種11日後)血圧低下があり、患者は報告者の病院へ搬送された。

 心機能低下あり。

 人工呼吸器管理になった。

 患者は、劇症型心筋炎を発現した。入院した。

 10月19日(ワクチン接種12日後)から、ステロイドパルスを3日間行った。

 10月22日(ワクチン接種15日後)抜管し、現在リハビリ中である。

 報告の時点で、未回復であった

 報告医師は、事象を重篤と分類した。

 事象とワクチンの因果関係は、評価不能とされた。他要因の可能性は、ウイルス感染の可能性であった。

 報告者のコメント:経過中に、血便意識障害の症状もあった。全身の炎症性反応を認めた。患者がワクチンを受けた後、多系統炎症性症候群の可能性もあった。

 

○(令和3年10月7日)接種

▽13歳の女性

 病歴等:なし

 10月07日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 10月21日(1回目接種14日後)両足に湿疹を発現した。近医を受診した。

 虫刺されと言われた。ステロイドを塗布した。

 症状は軽快せず、再度、医師の診察を受けた。

 ステロイドを強くして、観察観察が指示された。

 10月28日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 皮疹、紫斑が発現した。

 症状は徐々に悪化し、再度、再診した。

 虫刺されと、再度言われた。

 その後1ヵ月経過するも、徐々に皮疹は悪化した。

 12月08日(2回目接種41日後)患者は、報告病院へ紹介を受けた。

 受診し、症状は湿疹ではなく、紫斑と確定した。

 IgA血管炎と診断された。

 報告医師は事象を重篤と分類し、事象とワクチン間の因果関係を評価不能とした。他要因の可能性は「なし」であった。

 報告医師コメント:ワクチン接種2週間後に発症し、2回目接種の2週間後に悪化があり、悪化が、ワクチン接種と関連している可能性が高いと判断して本症例を報告した。

 

○(令和3年10月8日)接種(令和3年10月11日)死亡

▽31歳の男性

 病歴等:なし

 10月08日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 発熱が持続した

 10月10日(ワクチン接種2日後)釣りに行った。

 10月11日(ワクチン接種3日後)心肺停止で発見され、搬送された。

 検査で異常なかった。

 急性心臓死の疑いで死亡診断した。

 患者は突然死を発現した。

 剖検はされなかったと報告された。

 報告医師は、事象を重篤(死亡)と分類し、事象とワクチンとの因果関係は評価不能とした。他要因の可能性はなかった。

 報告医師コメント:ワクチン接種後の突然死。基礎疾患なく、ワクチンの関連性は否定できない

<専門家評価コメント(令和6年1月26日時点)>

 基礎疾患のない31歳の男性。現状の情報では、死亡の原因は不明。時間経過からワクチンとの因果関係は、否定はできない

 

○(令和3年10月8日)接種

▽15歳の男性

 病歴等:なし

 症状名:骨折、筋力低下、倦怠感

 10月08日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 10月09日(ワクチン接種1日後)患者は、下肢の脱力倦怠感の遷延、を発現した。

 10月10日(ワクチン接種2日後)歩行中、膝に力が入らず、患者曰く「かくんと膝が折れてしまう」。

 ワクチン接種との因果関係は不明であり、医療処置は必要なかった。

 10月11日(ワクチン接種3日後)未回復であった

 報告医師は、事象を非重篤に分類し、事象とワクチンとの因果関係は評価不能とした。他要因の可能性はなかった。

 

○(令和3年10月8日)接種

▽14歳の男性

 病歴等:予診票での留意点なし

 10月08日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種後)摂食障害、嚥下困難感、著しい体重減少が発現した。

 精密検査と治療のため入院した。

 当初、神経性食思不振症が疑われたが、精査の結果は否定的であった。

 入院中に、患者の経口摂取量は徐々に回復したため、一時退院し、外来で加療を継続した。

 事象の転帰は、未回復であった

 報告医師は、事象を重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係は関連ありと評価した。他の要因の可能性はなかった。

 報告医師コメント:明らかな誘因が、ワクチン接種以外に認められなかった。

 

○(令和3年10月9日)接種

▽12歳の女性

 病歴等:不明

 10月09日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 10月12日(ワクチン接種3日後)関節炎が出現した。

 手指、手首、足首、膝、腰の痛みが出現した。

 10月20日(ワクチン接種11日後)当院受診した。

 精査の結果、感染症、リウマチ、膠原病は、否定的であった。

 現在、症状は持続し、書字困難であった。

 11月01日(ワクチン接種23日後)未回復であった

 報告者は事象を障害につながるおそれと分類し、事象とワクチンの因果関係は関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 報告者コメント:ワクチン接種後に発症した。検査で感染症、リウマチ疾患、膠原病は否定的で、ワクチンとの因果関係が強い

 

○(令和3年10月9日)接種

▽13歳の男性

 病歴等:なし

 10月09日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(11月初旬)から、朝の頭痛倦怠感などあり、徐々に学校も保健室登校となった。

 徐々に症状は悪化した

 11月26日(ワクチン接種48日後)小児科初診した。

 起立性調節障害の症状が陽性。

 以降、内服調節を外来で行っていたが、症状は軽快無しであった。

(12月頃)より、徐々に朝だけでなく、日中も起きられず常に寝ている状態となった。

 学校へ登校できなくなった

 1月05日(ワクチン接種88日後)検査では異常なしであった。

(翌年2月)1日、常に寝ている状態であった。

 2月23日(ワクチン接種137日後)精査のため入院となった。

 検査では明らかな所見は見られなかった。

 治療を施行後も、症状は変わらずであった。

 4月05日(ワクチン接種178日後)退院となった。

 以降は起立性調節障害として、当院小児科でフォローとなった。

 現状、1日臥位で過ごし、食事などは寝ながらしている。

 移動は腹ばいで行っている。

(5月)から、座椅子に座るという訓練を始めた。

 現在も起立性調節障害として、内服治療とリハビリを継続中である。

 座位保持、立位は困難である。

 事象の転帰は、未回復であった

 因果関係は不明だが、ワクチン接種後に上記症状が出現した。

 報告医師は事象を重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係を評価不能とした。

 

○(令和3年10月10日)接種

▽14歳の女性

 病歴等:小6の時、過換気による意識消失

 10月10日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種12時間後)発熱が発現した。

 10月11日(ワクチン接種1日後)嘔気あり。ソファに座った。

 背もたれに寄りかかるようにのけぞり、首をガクガクした。

 四肢脱力、眼球上転、顔色不良で、反応がなかった。けいれんが発現した。

 救急要請し、報告病院に搬送された。

 到着時、意識は清明であったが、検査中に意識消失した。

 経過観察目的で、入院した。

 けいれんはなかった。

 脳波、心電図、血液検査で、異常はなかった。

 10月14日(ワクチン接種4日後)患者は退院した。事象の転帰は回復した。

 報告者は、事象を重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係を評価不能とした。他要因の可能性は、てんかん、起立性調節障害であった。

 報告者コメント:ワクチンとけいれんの関連性は不明である。

 

○(令和3年10月10日)接種

▽13歳の女性

 病歴等:なし

 10月10日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種約1分後)左上肢が重く、屈曲困難となった。

 患者は末梢神経障害を発現した。

 握力も著明に低下した。

 知覚障害を認めた。

 事象の転帰は未回復であった

 報告医師は事象を非重篤、事象とワクチンとの因果関係を関連ありと分類した。その他の可能性のある原因は提供されなかった。

 報告医師コメント:ワクチン自体に問題があるのではなく、注射部位による神経障害が考えられた。

 

○(令和3年10月10日)接種

▽24歳の女性

 病歴等:なし

 10月10日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種15分後)左上肢しびれ、むくみ感、脱力感が出現した。

 ベッドに横になって30分後、帰宅した。

 帰宅後、左手がクリームパンの様に腫れ、ピリピリ感、正座の後のしびれた感じがあった。

 左上肢運動障害が出現した。

(3~4日後)腫れは改善した。

 11/15当院受診した。握力:右29.5kg、左6kg。

 12/07検査で全て異常なし。握力:左9.2kg。

 12月29日(ワクチン接種2カ月19日後)未回復であった

 報告者は事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、事象とワクチンの因果関係を関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 報告薬剤師コメント:ワクチン接種後の発症であり、ワクチンによる影響を否定できないため有害事象の可能性として報告した。

 

○(令和3年10月11日)接種

▽16歳の男性

 病歴等:

 日付不明 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 10月11日 患者はランニング中に、突然卒倒した

 心停止となった。

 AEDを作動した。患者は搬送された。

 病院到着時、人工呼吸器およびECMOによる呼吸循環管理が行われた。

 致死的不整脈として管理された。

 自己心拍が出現した。後、次第に心機能は改善し、ECMO離脱した。

 しかし、低酸素脳症にて意識障害は重度であり、気管支切開が行われた。

 事象の転帰は不明であった。

 報告者は事象を重篤(障害、生命を脅かす)とし、事象とワクチンの因果関係を評価不能とした。他に考えられる要因は不明であった。

 

○(令和3年10月11日)接種

▽20歳の女性

 病歴等:なし

 10月11日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種30分後)接種部の疼痛、しびれが発現した。

 末梢神経障害が発現した。経過フォローとした。

(ワクチン接種6時間後)耐えられない痛み、上肢のシビレ感が増強した。湿布処置し帰宅した。

 夜間、救急指定病院を受診した。

 10月12日(ワクチン接1日後)少し痛み軽快するも、シビレ感がまだ強く、症状増悪のため再受診した。

 普通ではない痛みのため、大学病院呼吸器病センターを紹介された。

 紹介後の臨床経過は、不明であった。

 報告医師は事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類して、事象がワクチンに関連ありと評価した。他要因の可能性は提供されなかった。

 

⇒厚労省は心筋炎関連事象について、リーフレットを作成しました。

〇10代・20代の男性と保護者の方へ「接種後の心筋炎・心膜炎について」(令和3年10月15日版リーフレット)

 新型コロナに感染した場合にも、心筋炎、心膜炎になることがあります。感染症による心筋炎、心膜炎の頻度に比べると、ワクチン接種後に心筋炎、心膜炎になる頻度は低いことがわかっています。

<心筋炎、心膜炎の発症数(100万人あたり)>

新型コロナにかかった場合

 国内(15~39歳男性)834人

▽ファイザー社ワクチンを受けた場合

(10代)3.7人(20代)9.6人

⇒⇒上記リーフレットにおいて「新型コロナにかかった場合」に発症する確率「834人/100万人」と説明されていますが、実際には入院患者(15~39歳男性)のうち心筋炎関連事象数が4人/4,798人(100万人あたりに換算すると834人)であったことが事実であり、「834人/100万人」とは「新型コロナにかかり、なおかつ入院患者となった場合」に発症する確率。

 

 

 vol.11時系列の内容は以上です。

 

 国の情報提供における「メリット」「ベネフィット」は、「個人」が「接種の的確な判断に資する」ための「分かりやすい」ものとなっているのでしょうか。

 あらゆる対象集団を一括りにした「接種のメリット>リスク」との情報提供は、適切と言えるのでしょうか。

 

 

 vol.12に続きます。

 

 vol.10はつぎのとおりです。