(2024.3.5)

 

 

 新型コロナワクチン接種後の症例経過(副反応疑い報告)などついての内容(抜粋要約、時系列)はつぎのとおりです。

 

○副反応検討部会(令和3年4月23日)接種後の死亡事例が10人に増加。

⇒審議の概要(厚労省HP)

(全体のまとめとして)これまでの報告によって安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。

(死亡例の報告について)現時点で、ワクチンとの直接的な関連性を示す事実はなく、ワクチン接種によるメリットはリスクを上回ることから、引き続き状況を注視していくこととされました。

 

○(令和3年4月23日)接種

▽32歳の女性

 病歴:なし

 4月23日 女性患者はワクチン接種を受けた。

(ワクチン接種15分後)左顔面神経麻痺が発現した。

(ワクチン接種20分後)両まぶたの上がりにくさ、目の奥・前頭部の痛みが出現した。

(ワクチン接種30分後)左頬の動かしにくさ、左顔面が下がり、目が開けていられない等の症状が出現した。

 4月24日 朝、痛みは軽減したが、左顔面の下がりと違和感、目や口の開けにくさは継続した。

 4月26日 病院受診し、末梢性の顔面神経麻痺と診断を受けた。

 4月30日 患者の症状は継続した。

 回復したが後遺症ありであった。

 

○(令和3年4月23日)接種

▽37歳の女性

 病歴等:薬剤によるアレルギー反応、アナフィラキシーショック(以前インフルエンザワクチンの接種時)

 4月23日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種5分後アナフィラキシーを発現。全身の筋痙攣、全身の震え、全身の痛み。

 筋痙攣全身の震えから始まり、患者は全身の痛みを訴えた。

 意識消失は観察されず、会話は可能だった。

 血圧低下も観察されなかった。筋痙攣には波があり、脈拍数は140程度まで上昇した。

 およそ10分間経過観察された。痙攣と疼痛が強くなり、苦しそうな様子だった。

 痙攣は、薬剤投与後一時的に軽減したが、すぐに再び元の状態になった。

 救急車が要請され、別の病院へ搬送された。

 報告医師は、事象を重篤(死亡につながるおそれ)と分類し、事象はワクチンに関連があると評価した。 事象に対する他の可能性はなかった。

 報告医師コメント:通常のアナフィラキシーとは異なる反応と思われた。

 

○(令和3年4月23日)接種

▽33歳の女性

 病歴等:報告なし

 4月23日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(1回目接種の20分程度後)患者は、開眼困難感、顔面の感覚鈍麻、口角マヒ、頭痛を自覚した。

 顔面神経麻痺を発現した。

 薬剤投与、約2週間で視診上は麻痺回復。

 5月13日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(2回目接種の20分程度後)開眼困難感、左半身のしびれあり。

 顔面神経麻痺を発現した。

 ワクチン接種による顔面神経麻痺と判断して、初回同様に対応、約2週間で軽度の口角麻痺まで回復するも、症状は残った。

 3月04日(2回目接種295日後)未回復であった

 報告薬剤師は事象を重篤(障害)と分類し、事象とワクチンとの因果関係は関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 報告薬剤師コメント:ワクチンと事象との因果関係は、確実に関連があった

 

○(令和3年4月23日)接種

▽50歳の女性

 病歴等:報告なし

 5月14日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 5月28日(ワクチン接種14日後)重度月経出血を発現した。

 近医を受診した。血小板数が著減した。

 5月31日(ワクチン接種17日後)紹介初診した。

(日付不明)患者は免疫性血小板減少症を有していた。

 報告医師は、事象を重篤(死亡につながるおそれ)と分類し、事象とワクチンとの因果関係は評価不能とした。可能性のある他要因はなかった。

 報告者意見:ワクチンに関連する可能性が高いと考えられた。免疫性血小板減少症、重度月経出血、血小板数減少の結果として治療処置がとられた。重度月経出血の転帰は、回復であった。血小板数減少と免疫性血小板減少症の転帰は、軽快であった。

 

○(令和3年4月26日)接種

▽33歳の男性

 病歴等:なし

 4月26日 男性患者はワクチン接種を受けた。

(ワクチン接種5時間後)誘導性左手筋力低下と感覚障害が出現。

 4月28日 整形外科を受診し、左尺骨神経麻痺と診断。

 5月14日 未回復であった

 報告者は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類して、事象とワクチンの間で因果関係を有りと評価した。他要因の可能性:左肘部管症候群

 

○(令和3年4月26日)接種(令和3年4月27日)死亡

▽82歳の男性

 基礎疾患等:心疾患の既往あり。また、過去にインフルエンザワクチン接種後に発熱の副反応があった。

 4月26日 午後14時45分 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種3時間半後顔面蒼白口唇チアノーゼ出現。体温37.5℃、「胸が苦しい」。

 午後19時30分 嘔気出現。

 午後23時~翌日午前4時 浅呼吸、軽度過呼吸あり、呼吸安息と呼吸苦を繰り返す。

 4月27日 末梢循環障害、冷感、四肢末端チアノーゼ。

 午前10時30分 呼吸・心停止確認。

 午前11時41分 死亡確認

 死因等:虚血性心疾患疑い

 報告者の評価:評価不能

 他要因の可能性:虚血性心疾患

<専門家評価コメント(令和6年1月26日時点)>

 心疾患の既往に関する情報や、死亡時の検査結果の詳細は得られておらず、ワクチン接種と死亡との因果関係は評価できない。

 

○(令和3年4月26日)接種

▽29歳の男性

 病歴等:なし

 4月26日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 4月27日 頭痛、顔面の神経痛を発現した。

 4月28日 左眼充血を発現した。

 5月03日 帯状疱疹と診断されて皮膚科、眼科に通院していた。

 7月01日 皮膚科は終診となったが、眼科受診は継続中であった。

 帯状疱疹は、7/14時点で後遺症(左眼の視力低下)であった。

 報告者は事象が障害又は永続的な損害に至ったと述べた。報告医師は、帯状疱疹(左顔面部)を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、帯状疱疹はワクチンとの関連ありと評価した。他要因の可能性はなしであった。

 報告医師の意見:ワクチン接種の翌日より頭痛(神経痛)を発症したため、帯状疱疹はワクチン接種によって誘発されたと考えます。

 

○(令和3年4月27日)接種

▽23歳の女性

 病歴:アトピー性皮膚炎

 4月27日 14:35 女性患者はワクチン接種を受けた。

(ワクチン接種15分後)両上下肢、口唇のしびれが現れ、運動麻痺も発症。

 15:34 意識障害低酸素血症を発症。

 16:08 全身がしびれ、両下肢を動かすことができなかった。

 一晩入院した後に、患者はかかりつけの病院へ搬送された。

 5月11日 歩行障害が残り、未回復であった

 報告者は、事象を重篤、障害につながるおそれと分類し、事象とワクチンとの因果関係は評価不能とした。

 

○(令和3年4月27日)接種(令和3年5月2日)死亡

▽47歳の女性

 基礎疾患等:子宮腺筋症

 死因等:肺塞栓

 4月27日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 5月02日 早朝、苦しみだし、トイレで心肺停止。医療機関に救急搬送された。

 アドレナリン投与などで、心拍再開、心静止を繰り返し、同日死亡判定された。

 その2~3日前から性器出血、体調不良がみられていた。

 経過からは肺塞栓が疑われた。

 報告者の評価:関連あり

 報告者意見:重篤な疾患のない47歳の健康な女性が、接種後5日で死亡。副反応の可能性が高いと考え報告した。

 他要因の可能性の有無:無

<専門家評価コメント(令和6年1月26日時点)>

 子宮腺筋症に対して6ヵ月前までリュープロレリンを内服していた47歳女性。ワクチン接種2日後に子宮出血及び性器出血を来たして、ワクチン接種5日後に肺塞栓症で突然死している。時間的な経過から、ワクチンと各事象の因果関係を完全に否定することは難しい。他方、月経に関する情報がないこと、子宮出血は出血量不明であり、子宮腺筋症による可能性があること、血栓塞栓症はリュープロレリンとの関連や大量出血によるDICの可能性まで考えられる。以上より、因果関係を評価するための情報が不足しており、因果関係について判断できない。

 

○(令和3年4月27日)接種

▽35歳の女性

 病歴等:報告なし

 4月27日 10:45 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種2時間15分後)左手第3~第5指のしびれを自覚。末梢神経障害

 18:00頃 四肢末梢からのしびれの広がりを自覚。腕と足全体がしびれる状態。

 翌日には顔のしびれも出現。以降は、緩徐に軽減した。

 現在は、多関節痛と四肢末梢のしびれが持続している。

 報告者は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、事象とワクチンとの因果関係を関連ありと評価した。他に考えられる事象の要因はなかった。

 

○(令和3年4月27日)接種

▽27歳の女性

 病歴等:食物アレルギー(甲殻類)

 4月27日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 4月28日 接種部位の筋痛を経験した。

 首回り、両上腕、両足大腿部筋肉の痛み全身倦怠感を経験した。

 診断名は、多発神経障害四肢のしびれ疼痛であった。

 5月10日 職務に復帰出来ていなかった。

 6月14日 未だ仕事に復帰できなかった。30分歩くと四肢しびれ、痛みは悪化して、寝込んでしまう。現在まだ休職で、自宅で療養中である。

 頭痛は軽快したが、他の事象は未回復であった

 報告者は、両上腕、大腿疼痛、しびれを重篤(永続的/顕著な障害/機能不全)に分類して、事象とワクチンの間の因果関係を関連ありと評価した。

 

○(令和3年4月28日)接種

▽31歳の女性

 病歴:アルコールと香水のアレルギー、喘息、新型コロナ感染歴

 4月28日 10:30 女性患者はワクチン接種を受けた。

(ワクチン接種15分後)咽頭違和感が出現

 11:00 喘息様発作顔面浮腫が発症

 11:30 呼吸苦血圧低下を呈した。全身皮疹が出現。入院。

 4月29日 退院。

 5月08日 後遺症あり(全身倦怠感、めまい)で回復。

 報告医者は、事象を重篤と分類し、ワクチンと関係ありと評価した。

 その他の疾患など他に原因として考えられるものはなかった。

 

○(令和3年4月28日)接種

▽45歳の女性

 病歴等:緑内障と花粉症

 4月28日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 4月29日 接種部位に皮下出血が出現し、左前腕より左母指にかけてしびれが出現。

 橈骨神経障害の疑い。上肢のしびれを発症した。

 5月18日 未回復であった

 報告医師は、事象を障害につながるおそれと分類し、事象はワクチンに関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 

○(令和3年4月28日)接種

▽35歳の女性

 病歴等:なし

 4月28日 女性患者はワクチン接種を受けた。

 数分後、前腕と首に蕁麻疹が出現。喉が締め付けられる感じ。口唇周囲の腫脹。喉の腫れた感じなどの出現。アナフィラキシーを発症。入院。

 4月30日 退院。直後から、それまでなかった食物アレルギーが出現。肉類を食べると悪心嘔吐、全身の蕁麻疹が出現するようになった。

 5月24日 ワクチンとアナフィラキシーの因果関係は、確実に関連があると報告された。さらに、アナフィラキシーは重篤であり、回復したが後遺症ありと報告された。

 

○(令和3年4月28日)接種

▽25歳の女性

 病歴等:インフルエンザワクチン、HPVワクチン接種後の発熱、倦怠感、眩暈症状の出現など。

 4月28日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種2時間後)患者は38.1度の発熱を発症した。

(ワクチン接種3時間後)帰宅中から、左側手足の痺れ感があった。

 帰宅後、左半身の痺れも自覚した。

(ワクチン接種6時間後)入浴時、左半身発赤、蕁麻疹を発見し、口唇の痒みも自覚した。

 4月29日(ワクチン接種1日後)左側の痺れは持続しており、38.8度の発熱があった。頭痛も出現した。

 左下肢の痺れに加え、左腓腹痛が加わり、平常歩行ができず、跛行状態(正常な歩行ができない状態)であった。

 4月30日(ワクチン接種2日後)患者は受診し、経過観察となった。

 その後も連日の発熱、下肢痛、手足しびれが持続した。

 5月07日(ワクチン接種10日後)徐々にしびれは改善し、跛行なく平常歩行も可能となった。

(ワクチン接種3週間後)連日37.5~37.8度の発熱が持続している。

 5月21日(ワクチン接種23日後)事象の転帰は、回復していなかった

 6月21日(ワクチン接種54日後)37度台の発熱は持続しており、6/3時点まで1~2日に1回の頻度で解熱鎮痛剤服用が必要な状態であった。

 その後、服用頻度は少なくなってきているが、未だ解熱は保持できず。

 発熱、解熱を繰り返すため、体力的にも就業に支障がある

 接種側の上下肢痺れについても遷延している状況。

 特に下肢の痺れが強い日もあり、跛行を生じる時もある。

 報告者は、事象を非重篤と分類し、事象とワクチンの因果関係について関連ありと評価した。事象を引き起こす原因となりうるような他の病気などはなかった。

 事象の転帰は未回復であった

 

○副反応検討部会(令和3年4月30日)接種後の死亡事例が19人に増加。

⇒審議の概要(厚労省HP)

(全体のまとめとして)これまでの報告によって引き続き安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。

(死亡例の報告について)現時点で、ワクチン接種によるメリットはリスクを上回ることから、引き続き状況を注視していくこととされました。

 

○(令和3年4月30日)接種(令和3年5月5日)死亡

▽79歳の男性

 基礎疾患等:心房細動等

 4月30日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種6時間後)耐えがたい胸部圧迫感あり。

 来院。狭心症疑い。

 別医療機関に相談。急性心筋梗塞疑いでヘリ搬送。

 急性側壁急性心筋梗塞の診断。

 5月05日 早朝、左中大脳動脈血栓性脳梗塞発症。脳ヘルニアが原因と考えられる心肺停止で、午後23時59分永眠

死因等:急性心筋梗塞、脳梗塞

<専門家評価コメント(令和6年1月26日時点)>

 心筋梗塞発症のリスクについて情報が不足しており、ワクチン接種と心筋梗塞発症の因果関係は評価不能である。また、直接の死因と考えられる脳梗塞、脳ヘルニアについては、所見から脳塞栓症の可能性も考えられ、基礎疾患である心房細動の関与が疑われるが、ワーファリンによる治療状況の詳細は不明である。ワクチン接種と脳梗塞発症の因果関係も評価不能である。

 

○(令和3年4月30日)接種

▽47歳の男性

 病歴:なし

 4月30日 男性患者はワクチン接種を受けた。

(ワクチン接種直後)左顔面の動きが悪くなった。口を水で濯ぐことなどができなくなった。

 5月02日 左顔面神経麻痺と診断された。

 5月06日 未回復であった

 報告医師は、事象を重篤(障害につながるおそれ)に分類し、事象とワクチンとの因果関係は評価不能とした。

 他要因の可能性はなし、とされた。

 報告医の意見:ワクチン接種との因果関係は、今のところはっきりしない。

 

○(令和3年4月30日)接種

▽22歳の女性

 病歴等:なし

 4月30日 女性患者はワクチン初回接種を受けた。

(ワクチン接種40分後頃)左上肢の脱力感嘔気が発現。左下肢の動作も緩慢となった。救急車で搬送された。

 5月14日 左上肢の神経障害は継続していた。左上下肢の麻痺であった。

 重篤性区分「障害につながるおそれ」が提供された。事象とワクチンとの因果関係は提供されなかった。他疾患など他要因の可能性はなし、とされた。

 未回復であった

 

○(令和3年5月1日)接種

▽33歳の女性

 病歴等:なし

 5月01日 女性患者はワクチン接種を受けた。

 5月02日 皮疹を発症。

 数日後、湿疹は全身まで広がった。かゆみと痛みは、増加していた。

 5月07日 投薬のために皮膚科を受診。回復しなかった。

 5月12日 耐えられない全身の痛みがあった。

 5月15日 救急車で医療センターへ搬送された。その後退院した。

 5月18日 クリニックでは対処不能とのことで、患者は医療センター皮膚科に転院。

 5月20日 皮疹は全身まで広がっていた。通常業務に復帰はしたが痛みとかゆみが残っていた。

 報告者は、事象を重篤(永続的または顕著な障害・機能不全)と分類し、事象とワクチンの因果関係を有と評価した。未回復と報告された。

 

○(令和3年5月6日)接種

▽28歳の女性

 病歴:食物アレルギーとインフルエンザワクチン接種後の発熱の既往歴あり

 5月06日 10:15 女性患者はワクチン接種を受けた。

(ワクチン接種22分後)心拍数130の頻脈

 10:42 全身掻痒感が発現。

 11:05 全身性「振戦」。

 15:40 頭痛、腰痛が発現。

 18:20 「振戦」増悪。

 5月11日 通常に動いている間も右上下肢「振戦」があった。また、定期的に上下肢の痙攣があった。

 未回復であった

 報告者は事象が緊急治療室にて治療、または障害や永久的な障害になると述べた。

 

○(令和3年5月6日)接種

▽40歳の女性

 病歴等:花粉症、腰椎ヘルニア

 5月06日 女性患者はワクチン初回接種を受けた。

(ワクチン接種15分後)左半身含む顔面のしびれ/右半身のしびれ、両下肢筋力低下全身痛を発症した。

 頭痛(1週間後)、ムズムズ感(10日後)出現。

 2週間後、歩行障害を伴う下肢筋力低下が出現。

 6月03日 未回復であった

 報告医師は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、事象はワクチンと関連ありと判断した。

 報告医師の意見:接種直後から、経時的に多彩な神経症状が出現した。回復の程度は緩徐である。両下肢筋力低下、末梢神経障害、知覚異常、左半身含む顔面のしびれ/右半身のしびれ、全身痛は未回復

 

○(令和3年5月6日)接種

▽22歳の男性

 病歴等:報告なし

 5月06日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 12月10日頃から、右肩に痛みが発現した。

 12月23日 男性患者はワクチン3回目接種を受けた。

 その後、痛みが治らず、かかりつけの整形外科に行った。

 検査の結果、右肩の石灰沈着症であった。

 3週間治療するも改善されなかった。

 精査必要とのことで、他病院に紹介された。

 事象の転帰は未回復であった

 報告薬剤師は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、事象とワクチンとの因果関係を評価不能とした。

 報告薬剤師コメント:石灰化ということであれば、接種手技によるものではなく、製薬業界自体による有害事象の可能性が高い。

 

○(令和3年5月6日)接種

▽32歳の女性

 病歴等:心室中隔欠損症(継続中)

 5月06日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)夜に38度の発熱が出現した。

 5月07日(ワクチン接種1日後)右下肢痛が出現した。

 5月09日(ワクチン接種3日後)整形外科を受診し、鎮痛薬の処方を受けたが、右下肢痛は改善しなかった。

 5月27日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)38度の発熱が出現した。

 下肢痛は両側となり、整形外科で鎮痛薬による対症療法を受けたが、改善しなかった。

 下肢浮腫も出現した。

 1月13日(ワクチン接種231日後)検査で特記異常を認めなかった。

 4月01日(ワクチン接種309日後)当科を受診した。関節リウマチが疑われた。

 5月01日(ワクチン接種339日後)リウマチ膠原病内科を紹介受診した。関節リウマチと診断された。

 5月23日(ワクチン接種361日後)外科を受診した。

 関節炎に対して薬などで対症療法が行われたが、下肢の痛みが遷延悪化した。

 階段昇降も困難となった。

 8月04日(ワクチン接種434日後)抗リウマチ薬による治療が開始された。

 12月01日(ワクチン接種553日後)現在、疾患活動性治まらず、治療継続中である。

 事象の転帰は、未回復であった

 報告者は事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類した。

 報告者コメント:ワクチン接種を契機に発症した関節リウマチと考えられる。

 

○(令和3年5月7日)接種

▽24歳の女性

 病歴等:花粉症、アルコールアレルギー

 5月07日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 5月14日(ワクチン接7日後)寒冷蕁麻疹、掻痒感が発現した。処置を受けた。

 医師意見:これまでに寒冷蕁麻疹の既往はなし。

 ワクチン接種後の出現は、明らかである。

 冷たいものを摂取しても、咽頭のかゆみあり。

 現在も症状持続している。

 報告医師コメント:症状悪化時は、危険な状況となる。

 事象の転帰は、未回復であった

 報告医師は、事象寒冷蕁麻疹を重篤(障害者につながるおそれ)と分類し、事象はワクチンと関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 

○(令和3年5月8日)接種(令和3年5月9日)死亡

▽81歳の男性

 基礎疾患等:現在の治療内容として、「血をサラサラにする薬」へのチェック及び「その他」に「血圧薬」と記載あり。また、主治医に「今日の予防接種を受けてよいと言われましたか」に「いいえ」と回答があったが、問診及び診察の結果、今日の接種は可能と判断され、接種された。

 5月08日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 午後から症状発生(呼吸苦、喘鳴、呼気困難等)。救急外来受診。点滴終了後も喘鳴の増悪を認めた。

 接種後副反応の可能性もあり経過観察目的で入院となる。酸素吸入開始。

 5月09日 喘鳴の増強、意識障害。午後16時呼吸停止

 死因等:喘息の増悪

<専門家評価コメント(令和6年1月26日時点)>

 コメント無し

 

○(令和3年5月10日)接種

▽42歳の男性

 病歴等:なし

 5月10日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 右手関節の痛みを発現した。

 5月31日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 その後、股関節痛、首の痛みを発現した。

 6月02日(ワクチン接種2日後)右手指、手関節の痛みが強くなった。

 6月08日(ワクチン接種8日後)関節痛がひどくなったため当院を受診した。関節リウマチの診断へと至った。

 事象名は全身関節炎として報告された。

 事象の転帰は抗リウマチ薬を含む治療で、未回復であった

 報告者は事象を非重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係を関連ありと評価した。その他に可能性のある要因はなかった。

 報告者コメント:患者は半永久的に治療を要すると考える。ワクチンを2回接種しているので、重症化するかどうか経過観察が必要である。

 

○(令和3年5月10日)接種

▽26歳の女性

 病歴等:なし

 5月10日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)から翌日に、関節痛、発熱を発現した。その後回復した。

 6月09日(ワクチン接種30日後)左頭頂部に円形脱毛症が発現した。

 複数の皮膚科を受診、加療したが、脱毛の進展があった。

 円形脱毛症は、多発性から全頭型になった。

 10月08日(ワクチン接種5ヵ月後)円形脱毛症の転帰は、未回復であった

 報告医師は、事象を重篤と分類し、事象はワクチンに関連ありと評価した。

 可能性のある他の要因はなかった。

 報告医師コメントを:既往にアトピーなどなく、特に発症の病因と考えられる諸因が、ワクチン以外に無い

 

○(令和3年5月11日)接種

▽29歳の女性

 病歴等:なし

 5月11日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種30分後嘔気、脱力感が出現した。その後、四肢の脱力感としびれ感が出現した。

 5月26日 左上肢の脱力感としびれ感が残存した。数歩歩くと息切れがした。左手握力は3kgであった。

 ギラン・バレー症候群が報告された。

 未回復であった

 報告者は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、本事象とワクチン間の因果関係は関連ありと評価した。可能性が有る他要因は無かった。

 報告者コメント:ギラン・バレー症候群を疑う。症状は15日経過し徐々に緩和されているが、まだ就労出来る状態ではない

 

○(令和3年5月11日)接種

▽46歳の女性

 病歴等:なし

 5月11日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 5月12日(ワクチン接種1日後)発熱があった。

 5月13日(ワクチン接種2日後)全身のリンパ節の腫大に気づいた。

 左腋窩リンパ節に伴う、末梢神経障害が発現した。

 5月14日(ワクチン接種3日後)内科を受診した。左肘から末梢が冷たくなっていた。

 5月18日(ワクチン接種7日後)再診時、全身のリンパ節が触れなくなっていた症状、左肘から抹消が冷たくなっていた症状は消失したが、左手指のビリビリ感は残った。

 左中指から小指の3本が曲がったままになっていた。

 他動的に伸ばさないと伸びなくなった。

 さらに時間とともに、拘縮してきていた。

 頚髄や脳のMRIを撮ったが、原因となる病変は認められなかった。

 全身のリンパ節の腫大、左肘から抹消が冷たくなっていた、は回復したが、その他の症状は、未回復であった

 報告医師は事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、事象とワクチンを関連ありと評価した。他の疾患など可能性のある他要因はなかった。

 

○(令和3年5月11日)接種

▽20歳の女性

 病歴等:たけのこアレルギー

 5月11日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 5月12日 37.8度の発熱、吐き気、下痢が発現。

 左下肢の痺れが発現。

 5月13日 左上肢の痺れが発現。腕が震えた。その後も左上下肢の痺れは続いた。

 体温は正常に戻った。

 5月14日 右下肢の痺れが出現。病院を受診した。吐き気、下痢は続いていた。

 未回復であった

 報告者は事象とワクチンとの間の因果関係を関連ありと評価した。他要因の可能性はなしとされた。

 追加報告(5/27)患者は、再来したところ、今までの症状は回復したが、代わりに朝、こわばりの症状が出てきた。関節リウマチを疑い、リウマチ専門医に紹介した。

 

○副反応検討部会(令和3年5月12日)接種後の死亡事例が39人に増加。

⇒審議の概要(厚労省HP)

(全体のまとめとして)これまでの報告によって引き続き安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。

(死亡例の報告について)現時点で、ワクチン接種によるメリットはリスクを上回ることから、引き続き状況を注視していくこととされました。

 

 

 vol.2時系列の内容は以上です。

 

 国の情報提供における「メリット」「ベネフィット」は、「個人」が「接種の的確な判断に資する」ための「分かりやすい」ものとなっているのでしょうか。

 あらゆる対象集団を一括りにした「接種のメリット>リスク」との情報提供は、適切と言えるのでしょうか。

 

 

 vol.3に続きます。

 

 vol.1はつぎのとおりです。