(2024.3.4)

 

 

 新型コロナワクチン接種後の症例経過(副反応疑い報告)などついての内容(抜粋要約、時系列)はつぎのとおりです。

 

○予防接種・ワクチン分科会(令和2年10月2日)議事録

▽予防接種室長

 有効性というのは、ターゲットとなる対象集団によって異なりうるということです。

 重症化のリスクが高い集団で接種をすることの有効性は高い可能性がある一方で、そういったリスクの小さい集団では享受できる有効性が少ないということですので、これをリスクと天秤にかけた場合、対象集団によって判断が分かれるような場合もあることをお示ししております。

 こうしたことから、接種の的確な判断に資するように、有効性・安全性等についての情報を国民に分かりやすく提供することが求められます。

 

○予防接種・ワクチン分科会(令和3年2月10日)

⇒資料

若年層

 16歳以上40歳未満の者については、新型コロナ感染症の重症化率・死亡率が低いことから、接種により期待される重症者・死亡者の減少数は必ずしも多くはない

 感染者総数に占める若年層の割合は高く、また、重症化・死亡するケースも少ないながらも発生しており、医療提供体制にも一定の影響を与えていると評価できるため、現時点においては、若年層(16歳以上40歳未満)についても努力義務の適用は除外しないこととしてはどうか。

⇒結果、接種勧奨、努力義務は適用されました。

 

○第204回国会 衆議院 予算委員会(令和3年2月15日)

▽国務大臣

 我々としては、ベネフィットがリスクを上回ると思っておりますので、正しい、正確な情報をいち早く国民の皆様にお伝えをしてまいりたいというふうに考えております。

 

○(令和3年2月17日)新型コロナワクチンの接種開始。

 

○(令和3年2月19日)新型コロナワクチンについて皆さまに知ってほしいこと(首相官邸・厚生労働省)

 新型コロナワクチンを承認し、接種をお勧めするにあたって、国内外の数万人のデータから、発症予防効果などワクチン接種のメリットが、副反応といったデメリットより大きいことを確認しています。

 

○副反応検討部会(令和3年2月26日)接種開始後として、最初に開催された副反応検討部会。

⇒審議の概要(厚労省HP)※審議の結果が公表されます。

 これまでの報告によって、安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。

 

○(令和3年3月11日)接種(報告事例)

▽30歳の女性

 病歴:なし

 3月11日 女性患者はワクチン接種を受けた。

(接種1時間後)強い眠気および頭痛が発現。

 3月12日 左上腕が重く、自力で両腕を上げるのが難しくなった。

 3月13日 症状が悪化した。左腕の脱力感は酷くなり、着替えをするのが困難であった。

 3月14日 症状は変わらず、患者は整形外科を受診した。左手握力は測定不能(右手の握力は30kg)であった。力を入れようとすると痛みが悪化した。複合性局所疼痛症候群(CRPS)および末梢神経障害と報告された。

 3月15日 回復したが後遺症ありであった。

 報告者は、事象を重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係を関連ありと評価した。疾患等の他に考えられる要因はなかった。

 

○副反応検討部会(令和3年3月12日)接種後の死亡事例の報告はなし。

⇒審議の概要(厚労省HP)

 これまでの報告によって安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。

 

○(令和3年3月15日)接種

▽54歳の女性

 病歴:なし

 3月15日 女性患者はワクチン接種を受けた。

 3月18日 少し手にしびれを感じた。

 3月25日 味覚障害が発症し、すぐ軽快した。

 3月26日 手袋のような、靴下型のしびれを経験した。

 4月02日 ギランバレー症候群の診断であった。

 未回復であった

 報告医師は事象「ギランバレー症候群」を重篤(障害につながる恐れ)と分類し、事象とワクチンの因果関係を可能性小と評価した。

 

○(令和3年3月16日)接種

▽33歳の女性

 病歴等:なし

 3月16日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(接種後30分から1時間程度後)右手掌の痺れが出現。数日をかけて徐々に範囲が拡大。

 3月18日 右手掌にかけての痺れ、手を握った際のこわばり、肘までの違和感となった。

 3月29日 装具を装着することとなった。

 4月01日 右手掌全体の痺れとなり、右肩に至るまで違和感、重さを感じるようになった。

 4月02日 右足底の痺れが出現。

 4月06日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 4月07日 神経内科を初診、右上肢の腱反射の亢進を認めた。

 4月14日 ワクチン接種の免疫活性による脊髄炎の診断となった。

 4月21日 右腕、右手の症状の改善がなかった。右肩周囲の症状は軽減したものの、肘から先は不変であった。

 5月02日 小指の痺れ、こわばりがやや改善したが、その他の症状は不変であった。

 5月12日 脊髄炎は未回復であった

 報告者は事象を重篤(障害につながるおそれ)に分類し、事象はワクチンに関連ありと評価した。他要因の可能性はなし、とされた。

 

○(令和3年3月19日)接種(令和3年3月20日)死亡

▽46歳の男性

 基礎疾患は無し

 3月19日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 3月20日 朝より背部痛があり、整形外科受診。

 整形外科的な問題はなく、心配であれば内科受診をするよう勧められた。

 帰宅後、食事中、突然いびき様呼吸となり反応がなくなる。救急要請された。

 救急隊接触時、有効な心拍動がなく脈拍を触知できない状態

 病院到着時変わらず、直ちに気管挿管が行われ、アドレナリンが使用されたが心静止からの変化なく、午後16時27分死亡確認

 直接死因は急性大動脈解離であることが、報告医療機関から家族に伝えられた。

 報告者の評価:因果関係は評価不能

 発症年齢としては多少若く、ワクチンとの因果関係が全くないとは判断できず、院内で検討の結果、報告することとした。

<専門家評価コメント(令和6年1月26日時点)>

 コメント無し

 

○(令和3年3月19日)接種(令和3年3月23日)死亡

▽26歳の女性

 病歴等:なし

 3月19日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 3月23日(ワクチン接種4日後)夜勤に現れなかったため、家族が自宅を訪れ、心肺停止状態で発見された。

 家族、警察、救急隊により患者の死亡確認がされた。

 死亡時画像診断のため報告病院へ到着した。

 全身CTの結果、小脳出血の脳幹部圧排、くも膜下出血等、脳出血を直接死因とした。

 患者の家族の意向もあり剖検は実施されなかった。

 報告者はワクチン接種との因果関係を評価不能とした。

<専門家評価コメント(令和6年1月26日時点)>

 コメント無し

 

○(令和3年3月19日)接種

▽37歳の女性

 病歴等:多発性硬化症

 3月19日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 3月31日 左耳の痛み、左の舌の表面の感覚異常を自覚した。

 4月01日 左の顔のゆがみに気がついた。口の左側から空気がこぼれた。

 舌は左半分の異常知覚で味覚の異常ではなかった。左耳全体が痛んだ。顔面麻痺の自覚症状が出現した。

 受診したところ、ワクチンによる副反応の疑いがあると診断された。

 4月02日 顔面神経麻痺として報告された。

 報告医師は、事象を重篤(障害につながるおそれ)と分類し、事象とワクチンの因果関係ありと評価した。

 報告医師のコメント:有害事象はワクチン接種12日後に発生。左三叉神経障害と左顔面神経麻痺

 

○副反応検討部会(令和3年3月26日)接種後の死亡事例が2件報告されました。

⇒審議の概要(厚労省HP)

(全体のまとめとして)これまでの報告によって安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。

(死亡例の報告について)現時点で、ワクチンとの直接的な関連性を示す事実はなく、ワクチン接種によるメリットはリスクを上回ることから、引き続き状況を注視していくこととされました。

 

○(令和3年4月2日)接種

▽36歳の女性

 病歴:アレルギーと逆流性食道炎

 4月02日 女性患者はワクチン接種を受けた。

 4月03日 左腕の痛みと発熱が発現。

 4月04日 右顔面神経麻痺と発熱が発現。

 夕方以降、右耳の痛みと右顔面の違和感。

 4月05日 血液検査の結果は帯状疱疹

 4月21日 右額の麻痺(軽度)と右口角下垂が持続。

 未回復であった

 報告者は事象を重篤(障害につながるおそれ)に分類し、事象とワクチンとの因果関係は評価不能とした。

 報告者コメント:症状はワクチン接種2日後に発現したため、関連性が疑われた(年齢が36歳と比較的若く、抵抗力低下とは考えにくい)。

 

○(令和3年4月4日)接種

▽46歳の男性

 病歴等:花粉症

 4月04日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 4月05日(ワクチン接種1日後)蕁麻疹が出現した。

 受診し、4/9に病院で治療された。

 4月12日(ワクチン接種8日後)症状が改善せず、患者は再受診した。

 蕁麻疹は遷延し、難治性となっていると報告された。

 事象の転帰は未回復だった

 事象の因果関係は報告者によって、ワクチンと関連があると報告された。

 

○(令和3年4月5日)接種

▽37歳の女性

 病歴等:なし

 4月05日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 6月19日 眩暈(めまい)と倦怠感が記録された。

 6月22日 血管心臓撮影が施行され、結果は不明だった。

 6月23日 息切れ症状著明であった。

 6月24日 患者は劇症型心筋炎を発症した。

 血圧89/68mmHg、脈拍101とショックバイタルだった。心筋逸脱酵素、心電図異常があり、心筋壁の著明な浮腫が見られた。心筋炎の診断となった。心臓カテーテル検査、心筋生検が施行され、患者は集中治療室にてモニターされた。同日、完全房室ブロックとなり、一時的に心停止をきたしたため、体外式ペースメーカー、大動脈内バルーンポンプが挿入された。入院し、6/24 から7/5 まで集中治療室となった。

 6月25日 低拍出症候群が進行したため、経皮的心肺補助装置挿入となった。

 6月26日 心機能は改善傾向となった。

 7月06日 心機能は改善し、血行動態は安定した。

 頭痛症状の改善は乏しく、頭部CTを施行したところ、脳出血が明らかとなった。今後開頭手術の施行の可能性があり、転院となることが決定した。

 報告の時点で患者は依然として入院中であった。劇症型心筋炎、一時的な心停止は軽快した。息切れの転帰は未回復、その他の事象の転帰は不明だった。

 薬剤師は、事象を重篤(生命を脅かす)と分類し、事象である劇症型心筋炎とワクチンとの因果関係を評価不能とした。

 

○(令和3年4月6日)接種

▽19歳の男性

 病歴等:なし

 4月06日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 4月30日 咽頭痛、頭痛、倦怠感があり、内科を受診した。

 5月01日 発熱を発症した。

 5月01日~02日 上記に加え、嘔気、嘔吐があった。

 5月04日 夕食時に左顔面違和感があった。

 5月05日(ワクチン接種29日後)朝、左顔面麻痺(目がとじない、耳介後部、目の奥の痛みあり)を発症した。

 耳鼻咽喉科を受診。ベル麻痺の診断をされた。

 6月25日(ワクチン接種2ヵ月19日後)事象の転帰は、軽快であった。

 報告者は、事象ベル麻痺(左顔面麻痺)は重篤(障害のリスクがある)であり、ワクチンと事象間の因果関係はおそらく関連ありとみなした。

 

○(令和3年4月6日)接種

▽46歳の女性

 病歴等:なし

 4月06日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)患者は、筋肉痛を発現した。

 両上腕の注射部位の痛みは、本報告時、まだ持続していた。

 早朝、特に痛みがひどくなり、患者は覚醒した。

 痛みの為に、関節可動域が低下した。

 後方への腕伸展は、ほとんどできなかった。

 薬の服用では、痛みはひかなかった。

 患者は、体を支えたり、力を入れたりすると、痛みが増強するため、仕事にも支障があった。

 4月26日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 事象の転帰は、未回復であった

 報告者は事象を重篤(障害につながるおそれ)に分類し、事象はワクチンと関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 

○(令和3年4月7日)接種

▽39歳の女性

 病歴等:甲殻類、猫、ハウスダストなどのアレルギー

 4月07日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 全身倦怠感、頭痛、動悸などを発現した(接種当日と翌日のみ認め、以後は認めていない)。

 4月19日 神経痛に対して内服を開始するも症状の変化はなし。

 5月11日 症状の程度は軽くなってきているが、まだ認められている。今後症状が持続する場合は、後遺症となる可能性もある。

 現在まで続いている症状は、全身の神経痛、筋肉痛

 報告者は事象を重篤(障害につながるおそれ)に分類し、事象とワクチンの因果関係ありと評価した。他要因の可能性の有無は「なし」であった。

 報告医師のコメント:接種前には上記症状、類似した症状はみとめていなかった。明らかにワクチン接種後の変化であり、副反応であるのは明らかである。

 

○(令和3年4月8日)接種

▽20歳の女性

 病歴等:なし

 4月08日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 4月09日 右瞼(まぶた)の腫れが発現。同日中に消退。

 4月11日 左半分の顔面が腫れた。受診した。

 症状はワクチン接種後約1週間で改善した。その後症状はなかった。

 

○副反応検討部会(令和3年4月9日)接種後の死亡事例が6人に増加。

⇒審議の概要(厚労省HP)

(全体のまとめとして)これまでの報告によって安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。

(死亡例の報告について)現時点で、ワクチンとの直接的な関連性を示す事実はなく、ワクチン接種によるメリットはリスクを上回ることから、引き続き状況を注視していくこととされました。

 

○(令和3年4月9日)接種

▽31歳の女性

 病歴等:メニエール病、生理痛

 4月09日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種1時間後)自転車で帰宅途中、左胸が脈に伴ってズンズンと痛くなり、症状は1時間持続した。以後、断続的に左胸痛があった。心筋炎、心膜炎を発現した。

 4月11日 38度の発熱。外来を受診した。

 4月14日 左胸の断続的な胸痛の頻度は低下したが、それでも週に2、3回は認められた。

 7月19日(ワクチン接種後101日)未回復であった

 報告医師は、事象を非重篤と分類し、事象はワクチンと関連ありと評価した。事象を引き起こすと考えられる他要因はなかった。

 報告医師の意見:5月以降問題となっている心膜炎、心筋炎の症状に類似していると考える。

 

○(令和3年4月12日~)陽性となる確率(12歳以上)⇒アドバイザリーボード資料(HER-SYS)の数値より

「10万人あたり新規陽性者数」はつぎのとおり。

▽「未接種群」、「2回接種群」の順。

▽4/12~4/25、48.0>3.3

▽4/26~5/9、57.4>5.8

⇒以降、翌年6/12までの間、「未接種」>「2回接種」との情報提供が継続します。

 

○(令和3年4月13日)接種

▽51歳の女性

 病歴:高血圧

 4月13日 女性患者はワクチン接種を受けた。

(ワクチン接種50分後)血圧上昇が発現した。

 その後約2週間経過したが、血圧高値・体調不良は改善せず、現在自宅療養と内科受診を継続している状況である。

 報告者のコメント:もともと内科にて高血圧のフォロー中であった。しかし、同院で記録されていた血圧と比べると、明らかに現在の血圧は高い。ワクチン接種同日からの変化であり、同ワクチンの副反応と考えられる。血圧高値、体調不良の所見も改善していない。今後も同所見が続く場合は、後遺症と判断される可能性がある。

 

○(令和3年4月15日)接種

▽31歳の女性

 病歴等:なし

 4月15日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種4時間後)末梢神経障害を発症した。左上肢のしびれ(特に指先)が出現した。

 4月16日 38度の発熱があった。

 4月17日 右手のしびれが出現した。

 4月19日 右手のしびれは治まった。左上肢のしびれが続いた。

 4月20日 内科受診したが、その後も症状が続いた。

 5月08日 神経内科紹介された。ワクチン接種による左手首以遠の筋力低下、感覚障害とのこと。

 6月14日 未回復であった

 報告薬剤師は事象を障害につながるおそれと分類し、事象とワクチンの因果関係を関連ありと評価した。

 

○(令和3年4月16日)接種

▽23歳の男性

 病歴等:なし

 4月16日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 4月18日 患者は胸痛のため受診し、心筋炎と診断された。

 報告者は、事象を重篤(入院)と評価した。

 事象は、未回復であった

 

○(令和3年4月20日)接種

▽44歳の女性

 病歴:なし

 4月20日 女性患者はワクチン接種を受けた。

 4月22日 突然、頚部から指先までの疼痛、指先のしびれが出現し、その後増悪。

 回復しなかった

 報告者は、重篤性を障害につながるおそれと報告し、事象とワクチンとの因果関係を関連ありと評価した。

 他疾患等、他要因の可能性は不明であった。

 報告者のコメント:疼痛(就労に影響あり

 

○(令和3年4月20日)接種

▽37歳の男性

 病歴等:記載なし

 4月20日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 5月12日 右兎眼が出現した。

 5月13日 耳鼻咽喉科を受診し、右末梢性顔面神経麻痺と診断された。入院となった。

 5月14日 未回復であった

 報告者は事象を重篤と分類し、事象とワクチンの間の因果関係を評価不能と評価した。事象の他要因の可能性は報告されなかった。

 

○(令和3年4月20日)接種

▽20歳の女性

 病歴等:なし

 4月20日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 5月03日 四肢、体幹に点状出血、口腔内の出血が出現。血小板減少性紫斑病が発現した。血小板数は低値であった。

 5月07日 入院した。

 5月11日 血小板数低値は、回復した。

 入院13日目、患者は退院した。

 5月31日 事象は軽快であった。

 報告者は事象を重篤に分類し、事象とワクチンとの因果関係を関連ありと評価した。他要因の可能性には、特発性血小板減少性紫斑病があった。

 すべての事象が軽快したが、不正性器出血(不明日発症)は不明であった。

 報告者は次の通り結論した:接種2~25日(中央値5日)で同様のITP(特発性血小板減少性紫斑病)発症が複数報告されている

 

○(令和3年4月21日)接種

▽37歳の女性

 病歴:気管支喘息、アレルギー性鼻炎

 4月21日 女性患者はワクチン接種を受けた。

(ワクチン接種10分後)左腕筋肉の硬直、けいれん、左第1指の付け根あたりの攣縮、左前腕の冷感、知覚異常が出現。

 4月26日 未回復であった

 報告医師は、事象を重篤(障害につながるおそれ)に分類し、事象とワクチンとの関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 報告医師のコメント:ワクチン接種側の症状であり、接種後から出現していることを考慮し、副反応の可能性が高いと考える。

 

○(令和3年4月21日)接種(令和3年4月25日)死亡

▽44歳の女性

 病歴等:高血圧など

 4月21日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 4月25日(ワクチン接種4日後)倒れているところを同僚に発見された。

 患者は直ちに他院に搬送された。

 しかし危険な状態であり、気管挿管をしていた。

 くも膜下出血を発現した。入院した。

 4月26日(ワクチン接種5日後)死亡と報告された。死因はくも膜下出血であった。剖検実施の有無は報告されていない。

 報告者は、事象を直接把握している他院に副反応疑い報告書などを依頼した。

 しかし、ワクチンに対する副反応との因果関係は評価できないとのことで断られた。

 報告医師は事象とワクチンとの因果関係は評価不可能とした。可能性のある他要因はくも膜下出血であった。

 日本で起きている死亡例のようにワクチン接種3~4日後に発現した脳出血の症例を考えると、ワクチン接種自体が体の負担の一因となった可能性は否定できないと考えられた。

<専門家評価コメント(令和6年1月26日時点)>

 コメント無し

 

○(令和3年4月22日)接種(令和3年4月24日)死亡

▽90歳の女性

 基礎疾患:認知症、高血圧

 死因:アナフィラキシー反応、肺血栓塞栓症

 4月22日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種1時間30分後呼吸苦の訴え、喘鳴、SpO2低下

 血圧低下(118/70⇒91/51mmHg)。

 呼吸状態の改善なく救急要請

 両肺動脈に血栓を認め、肺血栓塞栓症と診断。

 4月24日 抗凝固療法開始するも状態の改善乏しく、死亡

 接種医療機関:接種との因果関係あり

 搬送先医療機関:評価不能

<専門家評価コメント(令和6年1月26日時点)>

 アナフィラキシーとしては呼吸困難以外の症状がなく、またエピネフリンへの反応性が乏しい。臨床経過からみて肺血栓塞栓症ですべての症状が説明可能である。

 

○(令和3年4月22日)接種

▽37歳の女性

 病歴等:サバアレルギー

 4月22日 女性患者はワクチン接種を受けた。

(ワクチン接種9分後)意識低下がみられたが、すぐに回復。体熱感があり、手足、口唇のしびれを訴えた。内服後に帰宅した。

 帰宅後、めまい、激しい頭痛吐き気が出現。

 その後4日間、食後に蕁麻疹が出現した。

 卵料理で顔面腫脹、喉の閉塞感が出現。しばらく悪阻(つわり)のような胸悪さ、生理のような出血が出現。めまい、吐気が持続。酷くはなかった。

 未回復であった

 重篤度基準は「障害につながるおそれ」とされた。報告者は事象とワクチンとの因果関係を関連ありと評価した。

 報告者意見:患者は「時間が経っても症状が改善していない」と述べた。

 

○(令和3年4月22日)接種

▽34歳の女性

 病歴等:不明

 4月22日 女性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 4月23日 背中の痛み、体のしびれ、感覚の違和感、リンパ節の痛み、手足の強いだるさ等の症状が発現。受診先にてニューロパチーと診断された。

 5月13日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 8月23日 未回復であった

 報告者は、事象を重篤(障害につながるおそれ)とし、ワクチンとの因果関係を可能性大とした

 

○副反応検討部会(令和3年4月23日)接種後の死亡事例が10人に増加。

⇒審議の概要(厚労省HP)

(全体のまとめとして)これまでの報告によって安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。

(死亡例の報告について)現時点で、ワクチンとの直接的な関連性を示す事実はなく、ワクチン接種によるメリットはリスクを上回ることから、引き続き状況を注視していくこととされました。

 

 

 vol.1時系列の内容は以上です。

 

 国の情報提供における「メリット」「ベネフィット」は、「個人」が「接種の的確な判断に資する」ための「分かりやすい」ものとなっているのでしょうか。

 あらゆる対象集団を一括りにした「接種のメリット>リスク」との情報提供は、適切と言えるのでしょうか。

 

 

 vol.2に続きます。

 

 vol.ゼロはつぎのとおりです。