訳あって、子どもを残して家出した主婦・ノラの物語 | キャリア・読書・人生の窓

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汝の一日、かくの如く終れば、汝の一生もまたかくの如し。
そうだ、今日考えたことを書き留めておくことにしよう。

 3月20日はノルウェーの国民的劇作家

ヘンリック・イプセンの生誕日。

(1828年~1906年)

近代演劇はイプセンから始まった。


 代表作には、

『ブラン』

ペール・ギュント

人形の家

野鴨

ロスメルスホルム

ヘッダ・ガーブレル 』などがある。


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 人形の家 』の主人公は「ノラ」

イプセンがこの女性を作り出したことで

何かがスタートした。


 イプセンは1828年南ノルウェーのシェーエン

という町で商人の子として生れた。

家が没落し港町グリムスタで薬屋の徒弟となる。


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 やがてベルゲンとクリスチャニア(オスロ)で

劇場監督となるが、その作品は世に受け入れ

られなかった。

失意のうちにヨーロッパ流浪の生活に出る。


 イタリア、ドイツと転々とし、ついに世界的作家

となって28年ぶりに帰国する。

その作品は、初期のローマン的な人間劇から

市民道徳に挑戦する問題劇をへて、内省的な

象徴劇へと移っている。


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・・・・・ねえ。


    わたし、『人形の家 』と


    主人公の「ノラ」は


    名前だけは知っているけど


    筋書きというか内容が


    分からないのだけど・・・・・・


~~ ああそう。


     じゃあ 簡単に 


     ポイントだけを


     話すとしよう。

       

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 ノラの夫、弁護士ヘルメルは銀行の頭取に

なることになった。

これでお金の苦労もなくなる、と一家は陽気な

空気に包まれるが、主婦ノラだけは落ち着かない。


 それは結婚後まもなく、夫が病気になったことが

あった。

その時の費用を夫に内緒で、金貸しのクログスタット

から工面した。


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 そのとき借金証書の保証人だったノラの父が重病

だったため、ノラがその分も自分で署名してしまった。

これは法律的には犯罪行為。


 金貸しのクログスタットはヘルメルの銀行に勤めて

いるが、ヘルメルは彼が嫌いで解雇してしまう。

クログスタットはその復讐に

「ノラの詐欺行為を公表する」という脅迫状を

ヘルメルに出す。


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 ヘルメルは社会的地位を失うことを恐れ、

口をきわめてノラをののしる。

ノラからみれば、ほんの些細な出来事。

しかも、非常時であり、とっさの判断でやった。

夫のために善意でやったこと。


 ここで思わぬ逆転劇。

また一通の手紙が来た。

後悔したクログスタットが脅迫材料の偽造証書を

返してよこしたのだ。


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 ここでたちまちヘルメルは「おれは助かった」と

有頂天になり、何事もなかったようにノラとの

元通りの生活をはじめようとする。


 夫にとって自分はいったい何だったのだろう。

ノラは、夫のエゴイズムを知り、自分が「人形」に

過ぎなかったことを悟る。

そして夫と子どもを捨て、「人間」になるために

家を出てゆく。


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 ノラは可愛い主婦だった。

そのノラがある日突然、夫と三人の子を捨てて

家出した。

「人形妻」として可愛がられた自分に耐えられ

なくなったからだ。


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<劇のクライマックス>


 夫のヘルメル

「お前はまず第一に妻であり、母親であるんだ」


 ノラ

「もう、そんなことも信じません。

あたしは何よりも先にあなたと同じように

人間であると信じています」


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 ヘルメルにノラの言っている意味が分かった

のだろうか?

イプセンとは、人間の心の中の屋根裏をえぐり

出してみせた作家であった。


 近代劇はここから出発した。



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(注)来歴等に関する出典はWikipedia他