惰性さ。勢いさ。何もかも。何を求めるの?しぬまで私は耳をふさごう
はみ出した直線にあなたが築いた砦が傾く不可解
つまらない大人になった 結果少しも楽ではなかった
真夜中に逢ってよ 星に降られて痛々しい二人
浮き足立って頼るものなら洒落も利かない私の温厚
あなたのかわりに私がいこうか もしよければ もしよければ
チューブ式のチョコレートにだけは
いくら僕でも嘘は吐けない
最悪語呂が合わなかったと言い訳して
ちいさな気の迷いに
大層な変遷をこじつけたら
無理矢理突き落としてしまえ
どうしたって見限られたくはないのだ
遠くの天弓!彼(あれ)に足元を見られ
僕はナイフを取り落とした
望むらくは殺気立った子供の日記が
閉じられたままであるように
『契ってはいない
契ってはいない
懸けるものなど持ち合わせてはいないが
契ってはいない
どうしたって見限られたくはないのだ』
2、3日カーテンを締め切っている
その部屋には旅人が訪れた
住人は慌しく
荷物をまとめつづける
昨日ここに着たばかりだけど
また他所に移るのです
苦労して解いた梱包をまたしなおして
18時までには行かなきゃいけないそうだ
「出来ればもう私には逢わないようにね」
徹夜明けの笑顔は皺だらけだ
隣人の私に餞別だと云って残していった
線香の香りを掴もうとしたが
指の間からすり抜けて行った
めぐりくるものが、
還って行っただけなのだろう。
頭を擡げ
うつぶせに
ねむりこんでしまったなら
毛布くらいなら用意できる
駄目な僕を
赦してあげて
駄目な 僕を
蹴飛ばしてくれ
罰を
当てるなら
この胃痛が治ってからにして
煤けたハイウェイに漂って
果てしなさにぐらぐらする
白い靄に身震い
昔は冬の暁も叫びだすほど燃えていた
私は麓から悠遠を見上げ驚嘆したものだ
自分が飲み込まれ消え入らないように
銀やスパンコールで着飾ったものだ
天上には謳の神様がおわしまして
私は逢うべく山を這い上がる
荷が邪魔なら落とせば良いのだ
手作りのリュックならまた作ればいい
携帯電話もまた買える
御守りくらいは許されるかしら?
袖からばらばらと落下する小さな私が、
雲海に引っ掛かりついには泣きだす
貴方に逢うのに身体など要らない
貴方にまた生み出されたいのだ
頂上にて果敢なくも絶えたとしよう
揺蕩う情景が夢と現の境界を溶かしてしまう
貴方に逢えたら喉を熱い氷で冷やして
最期に云うのだ「お届けにあがりました」
最高に正しい答えだと誰かが耳打ちする
めくれた私の足元に はかない誓い 誓い
軋むアスファルトと懐かしい人 陽炎の向こう
90回の信用を変えるというのよ 黄色い悪に
鬩ぎ立てて 得を得たのは赤の他人
千切れ裂け 舞い上 がる 誓イ 誓イ
君が食べる分だけの準備を それでも私は
今日は何度も還って行った 正面から迎えられて至福の回帰
透明のトランキライザー突き抜ける 刻を重ねる毎に鮮明になればいい