タイトル 「天使の羽」 980 | 可愛い君に愛を囁きたい

可愛い君に愛を囁きたい

みぃたんと忍者たなかーず


 沙希ちゃんは本当に幸せになれるのだろうか。


 ここにも一人、沙希ちゃんの未来を


 心配する小春の娘がいた。


 ひなただ。


 ひなたはまだ拓海の本当の姿を知らされていない。


 あんな父親に育てられも、幸せになれるのだろうか。


 私は母や、父、そして姉のせいで、


 不幸になったと感じてる。


 これは正直な気持ちだ。


 普通の家に産まれたら、


 きっとこんなに劣等感を


 抱えることもなかっただろう。


 子供は親を選べない。


 どんなに虐待されても、


 それでもやはり父親がいいと


 沙希ちゃんは思ったのだ。


 もし自分が沙希の立場だったら、


 きっとその選択はしないだろう。


 この家庭でさえ逃げ出したいと感じてるのに、


 その選択はありえない。