タイトル 「天使の羽」 981 でも幸せと不幸せは いつだって背中合わせなのだ。 他人から見て不幸でも、 本人がそれが幸せなら、 きっとそれは幸せに違いない。 そう、沙希ちゃんはきっと幸せになるはずだ。 だってあの子はいい子じゃない。 誰からも愛されるいい子じゃない。 そんな子に手をあげる親は 自分を責めるに違いない。 あの父親だって、きっと反省したのだ。 だからあの日、 あの場所に現れて、 沙希ちゃんを迎えに来たのだ。