「1秒先の彼」の山下敦弘監督とアニメーション作家の久野遥子監督がタッグを組み、いましろたかしの同名コミックを日仏合作で映画化した長編アニメーションです。
ある豪雨の日、寺の住職が段ボール箱の中で鳴いている子猫を見つけ、「あんず」と名付けられて大切に育てる。その猫は20年が過ぎても死ぬことはなく、30年経った頃には人間の言葉を話して人間のように暮らす化け猫になる。現在37歳のあんずちゃんは、原付バイクに乗って移動し、マッサージ師のアルバイトをしている。ある日、親子ゲンカしたまま行方がわからなくなっていた住職の息子が、11歳の娘かりんを連れて寺に帰ってきて…
いましろたかしの漫画をいまおかしんじ脚本で山下敦弘監督で映画化っておよそインディーズ映画でしか成立しない企画を「ドラえもん」のシンエイ動画がやっていることが驚きです。
先に実写を撮影してアニメに起こしたり、実験的な手法を取り入れ、化け猫どころか地獄の鬼や閻魔大王まで登場する摩訶不思議な世界をアニメにしていました。完全に儲け度外視な作風と内容でこれが大衆受けするとは思えませんが、これを作ることがシンエイ動画の新しい作品の発展に繋がると思います。
ファミリー客が一組だけいて、子どもたちも普通に楽しんでいたのでさすがシンエイ動画と思いました。