白石和彌監督のトークショー付きで観た「碁盤斬り」 | キネマ画報

キネマ画報

名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。

「孤狼の血」の白石和彌監督初めて時代劇です。

身に覚えのない罪をきせられたうえに妻も失い、故郷の彦根藩を追われた浪人の柳田格之進。彼は娘のお絹とふたり、江戸の貧乏長屋で暮らしていた。格之進は囲碁にもその人柄が表れ、嘘偽りない勝負を心がけている。ある日、旧知の藩士からかつての冤罪事件の真相を知らされた格之進とお絹は復讐を決意し、お絹は仇討ち決行のため、自らが犠牲になる道を選ぶが…

白石和彌監督のトークショー目当てで二度目の鑑賞です。

時代劇は好きで沢山観ていたので、いつかやりたいと思っていたとか。

ウンディーネファーイースト映画祭で受賞。海外の人は侍映画に憧れが強い。イタリアで侍ディレクターと呼ばれたと。脚本家の加藤さんが競輪と囲碁が好きで囲碁の映画として碁盤斬りを作った。

囲碁の勝負を見せるのは難しかった。

プロ棋士もわからないで打っていることが多いらしいと。

プロ中のプロしか入れない幽玄の間で草なぎさんが碁の練習をしたが、絵になっていたと。

原作は講談スタートで落語に。講談は武士の嗜みだったと。

前半は人情もの、後半は西部劇みたいなトーンでやることがいっぱいあった。

談志は娘を売るくだりが嫌いでやらなかったとか。落語家によって落ちも違って娘の見うけをしないパターンもある。

愛知県出身の女性編集マン加藤ひとみさんがデビュー作品から担当。

加藤さんは撮影現場には先入観を持たないように絶対に来ないとか。

格之進が碁盤を斬った瞬間に許しが集約されていると。

回想シーンは昔買ったスイス製のボレックスを使ってフィルム感を残してスキャンして使ったとか。

画面の暗さも行灯の光で撮影しようという照明のこだわり。

基本的には名もなき人を描いていきたいと思っていると。女性主人公のものもやりたい気持ちはある。

國村、草なぎの囲碁シーンはデート気分で撮影している。

ラストのススキのシーンは今なかなかなくて山奥にしかなくて大変だったと。

あれは贖罪の旅に出るところで晴れやかな旅ではないと。