新作を観る前に前作を復習!結局日本人には小栗旬の黒歴史映画でしかない「ゴジラvsコング」 | キネマ画報

キネマ画報

名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。

モンスターバースシリーズ第4弾となるキングコングとゴジラが対決する2021年公開の作品です。新作公開に合わせて前作を観直しました。
 
モンスターの戦いで壊滅的な被害を受けた地球。特務機関モナークは再び現れたゴジラと対峙させるため、髑髏島からコングを連れ出すが…
 
劇場へ3回くらい観に行きました。毎回どこかで寝てしまうので回数を重ねて補完しました。改めて観るとやっぱりハリウッドはゴジラを怪獣プロレスの駒としてしか考えていないいことがよくわかる作品です。
日本人にとってゴジラの存在は原水爆に対する恐怖のメタファーというシリアスな側面がありますが、モンスターバース映画では原爆をただのゴジラの目覚ましくらいにしか思っていないのでシリアスさが皆無の能天気な怪獣バトル映画になっています。
物語も大昔のSF映画の設定を持って来て、そこでゴジラとコングがいかに戦うかということだけに集中して作られていて人間はただの狂言まわしに過ぎません。
そんななか、メカゴジラと呼びたくない醜悪なロボットゴジラが後半に登場し、それを操る男として小栗旬が登場します。小栗旬は怪しげなヘッドセットをつけて白目をむくバカげた演技を披露させられ、ハリウッドまで恥をかきにいったようなもんです。
日本人は昭和・平成とゴジラのVSものをさんざん観てきたからそこから脱却するため、リアルなドラマをのせる方向でゴジラを再生させていますが、ハリウッドは日本人からするとそれに逆行するように荒唐無稽な怪獣バトルをCGで作ることばかりに夢中です。
昭和・平成の怪獣バトル映画を観ることを卒業することが日本人の通過儀礼であったので、それを踏んできた人にはとんでもない駄作ですが、昭和・平成のゴジラを知らない世代からすれば新鮮な楽しみ方が出来るのかもしれませんが、自分が観たいゴジラ映画とは真逆の物がこれだと思います。
こんな珍作を撮った監督がまさかの続投した新作は予告を観る限り、これよりも奇天烈な描写が炸裂してそうで観るのが怖いですが、試写を観た人たちからは好意的なコメントが多いのが意外です。