東京国際映画祭でも注目の城定監督はピンク作品が至高「欲しがり奈々ちゃん ひとくち、ちょうだい」 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。

「アルプススタンドのはしの方」の城定秀夫監督が2021年に手がけたオリジナルビデオ作品です。Amazonプライムで観ました。

 

幼い頃から他人の持っているモノが素敵に見てしまう奈々は大人になっても相変わらずで「真剣に誰かを大事にしている男性」がどうしても魅力的に見えてしまい…

 

東京国際映画祭でも特集が組まれるほど注目を集める城定秀夫監督はやっぱりピンク映画がホームグラウンドで、近年の作品はフェティシュな要素の作品が多く、この作品はひとの恋人を好きになるヒロインを描いています。

ピンク作品でしっかりとエロティックな場面を描きこんでいますが、ベースとなる狂おしい愛に囚われた男女に悲喜こもごもをしっかりと描いているところが城定作品の見どころともいえ、前半はしっかりとフェチを描き、後半それがゆらぐ出来事がり、70分という短めの時間で十分にドラマを描き切っています。

この作品は若手女性監督の首藤凛が脚本を手掛けていますが、それでもしっかりと城定カラーに仕上がっていて、監督の演出力の手堅さが実感できる作品でした。