山本周五郎の「赤ひげ診療譚」を「用心棒」の黒澤明監督、三船敏郎コンビで映画化した1965年製作の作品です。午前十時の映画祭で観ました。
長崎で医学を学んだ青年保本は医師見習いとして小石川養生所に住み込む。養生所の赤ひげ所長に反発する保本だったが、赤ひげの診断と医療技術の確かさに心を動かされ…
観るまでは地味な医療ドラマに3時間は苦痛だろうなあと思っていましたが、観たら全然違いました。
基本的には今の医療ドラマの原点みたいなエピソード集ですが、大震災のシーンで家屋が豪快に崩壊したり、赤ひげ先生が女郎屋の用心棒たちを一人でやっつけて骨が飛び出すほど痛めつけたり、手術シーンでは全裸の女性も登場して予想外の内容でした。
休憩後が女郎屋の下働きの娘を引き取って、彼女を中心にドラマが展開しますが、二木てるみ演じるこの少女が凄い演技力でぐいぐい気持ちを持ってかれ、終盤はタオルで涙を拭いてました。
やっぱり名作と呼ばれるものは観ておくもんだなと実感。
