ウェス・アンダーソンの「マリッジストーリー」や行定勲の「劇場」を思い出した「アニー・ホール」 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。


1977年公開のウディ・アレンの代表作です。

うだつの上がらないスタンダップコメディアンのアルビーは知り合った美女アニーと意気投合し同棲し始めるが何度もケンカと仲直りを繰り返し二人の間には溝が。そんなとき、クラブで歌っていたアニーの前に人気歌手のトニーが現れ彼女をカルフォルニアに誘いが…

けっこうな大物がちょい役でした。
クリストファー・ウォーケンがアニーの兄、ポール・サイモンがトニー、シェリー・デュヴァルがアルビーの浮気相手、ジェフ・ゴールドブラムやシガーニー・ウィーバーが名も無き役でした。
アニー演じるダイアン・キートンはマニッシュな服装に車を爆走させる女性像が当時の進歩的な女性にささり、あのファッションがブームを呼んだほど。
内容的には独特な語り口で、お互いの回想シーンに現在の二人が入り込んでツッコミ入れたり、突然、観客に語りかけたり細かなギャグも満載ですが、基本的に皮肉に満ちた主人公の後悔ばかりの恋愛物語でラブコメではあってもロマンチックではない感じ。でも滅茶苦茶やっているようで心情的にはリアル。
いろんな意味で今のウェス・アンダーソンやノア・バームバックに影響与えまくりです。
最後に演劇を作っちゃうあたり、行定勲監督の「劇場」っぽいエンディングでした。