シリーズ17作品目はマドンナに太地喜和子、ゲストに岡田嘉子、宇野重吉という大御所感ある顔ぶれの一作です。ドラマ「贋作男はつらいよ」でリメイクもされています。
上野の飲み屋でみすぼらしい老人と出会った寅次郎は老人を気の毒に思いとらやに連れてくる。その老人は日本画家池ノ内青観だった。世話になったお礼として青観が描いた絵をめぐり、とらやでは大騒動に。寅次郎は兵庫県龍野へ旅に出るが青観と再会し…
よく観たら7作目のヒロイン榊原るみがチョイ役で再登場しています。
宇野重吉の息子寺尾聰も出演していて、貴重な親子共演も観られます。
内容的にも冒頭の「ジョーズ」のパロディから楽しく、前半の青観先生のエピソードと後半に青観先生と再会する龍野で出会う芸者ぼたんがとりこみ詐欺の被害あう後半のエピソードがどちらも面白い最後にリンクする痛快さもシリーズ屈指の面白さです。
寅さんもとらやのみんなも他人優しく世話焼きでいい人過ぎて泣きそうになりました。
山田洋次がドラマでリメイクしたのも納得な傑作でした。