静岡県富士宮市で実際に起きた事件を元に地元の不良を起用して撮影したという不良映画。
クラブで知り合った不良からバイクを買ったユヅキ、カミオ、リョータ、ショーヤ。
そのバイクで暴走していた彼らは不良たちに呼び出され暴行された上にバイクを返させられる。
バイクを返さなかった二人に不良たちは追い込みをかけるが…
本物の不良を俳優に起用すること自体は昭和の不良映画にありがちな手法ですが、本物の不良を役者にしているからこそスクーターで車道を蛇行したり、歩道を走ったり、逆走したりする暴走シーンがやけに楽しげだったりします。
普通なら撮影許可出なさそうなこんな場面があるのはインディーズ映画ならではです。
不良のアジト変なネーミングがされていたりするのは明らかに「狂い咲きサンダーロード」テイストとか監督がいろんな作品に影響を受けているのがわかります。
不良映画といえば「ビー・パップ・ハイスクール」だったり、井筒監督の「ガキ帝国」「岸和田少年愚連隊」「パッチギ!」「ヒーローショー」とかを思い出す世代だから、このリアルであるはずの現代の不良の描写に遠い目になってしまいました。
でも若い監督がこれだけの長編を作り上げたことだけですごいと思う。