「デスノート」の劇場版の続編です。
原作にないオリジナルストーリーで月とLの最期から10年後が描かれます。
あれから10年、死神たちは新たなキラを求めて6冊のデスノートを地上にもたらす。
新生キラを名乗るサイバーテロリストの紫苑は月からのメッセージを受け取っていた。
弥海砂にもデスノートが。さらにLの意思を受け継ぐ探偵竜崎もデスノートを所有していたがLの後悔からデスノートを使わないと心に決めていた。
新たなデスノート殺人にデスノート対策本部の三島は竜崎と新生キラを追うが…
三島が東出昌大で主演、竜崎は池松壮亮、紫苑が菅田将暉で弥海砂が戸田恵梨香です。
個人的に期待していた川栄李奈の出番はわずかでした。
新生キラは誰かで話が二転三転していきます。この物語はデスノートの前シリーズを観ていることを前提に作られているのでデスノートのルールが改めて丁寧説明されることはありません。
物語はデスノートをどう使うかではなく、誰が所有しているかがポイントになっています。前シリーズに比べて何かもの足りなさを感じるのは竜崎がLの紫苑と海砂が月の弔い合戦をしているような様相を帯びてくることです。彼らは前シリーズのキャラのように自身の信念に基づいて行動するわけではなく、デスノートを使うときもただ邪魔者を追い払う為だけになっています。
デスノートを積極的に使う人が前半に申し訳程度に登場するだけなんてもったいない。
死神がデスノートを再び人間界にもたらせた理由は終盤にリュークから語られます。
そんな理由の説明もいろいろと突っ込まれることに対するエクスキューズで辻褄合わせにひっぱられすぎな気がしました。
エンドロール後に月からのありがたいお言葉がありますのでお見逃しなく。
「セトウツミ」で親友だった菅田&池松の対決は出番で言うと池松の方がだんぜん多かったです。でも菅田くんも少ない出番の中、世界観をしっかり出していて彼らしい役者バカぶりは堪能出来ます。
東出昌大は「GONINサーガ」といいこれといい伝説の作品の続編の主演という大役を堂々とやりきっていました。
企画を通せるキャスト東出昌大さすがです。
欲を言えばデスノート対策本部の新キャラ七瀬役の藤井美奈に前のミサミサの拷問シーンくらいのちょっとHな見せ場が欲しかったです。そんな感じで今回は画面的には地味な展開が多いです。逆にキャストのファンならヒャッハーかも。
とはいえ「君の名は。」の10週連続1位を阻止したのは凄い!