1976年の原田美枝子は「青春の殺人者」とこの作品で神がかった女優ぶり!「大地の子守歌」 | キネマ画報

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1976年に公開された増村保造監督作品です。
主演は公開時18歳(撮影時はたぶん17歳)の原田美枝子です。

昭和7年、四国の山の中で祖母に育てられたおりんは祖母が亡くなり、人買いの佐吉に騙され御手洗島の女郎屋に売られてしまう。
女郎になりたくないおりんはたびたび暴れたり、女郎船の漕ぎ手をやったり、髪をばっさり切ったりして女として見られることをさけていた。
しかし、初潮を迎えたことを知られ女郎にされてしまう。
汚い格好をしていても飛びきり若い彼女は一番人気になり、がむしゃらに働くが突然目が見えなくなり…

山育ちの野生児のおりんを演じる原田美枝子の全力ぶりがたまらなくいとおしくなる作品です。
山育ちの野生児だけど、好きになった若い漁師にはすすんで身を捧げたりする純なところもたまりません。
女郎になりたくないから暴れまくるところは「愛のむきだし」の満島ひかりみたいだったり、終盤の船のシーンは「カンゾー先生」の麻生久美子の原型を見るような気がしてきます。
まだ十代の若さながら女郎という役柄もあり、裸になる場面もいっぱいあります。

若き日の原田美枝子はいろんな作品で爆乳をおしげもなくさらしています。彼女はこの年「青春の殺人者」のヒロインを務め、そちらでも魅力的なヌードを披露していますが、どちらの作品も原田美枝子のおっぱい以上に作品的にめちゃくちゃ面白くて、今エロ目線で観直しはじめても観ているうちに壮絶なヒロインの運命に釘付けになります。

今、十代でこの頃の原田美枝子みたいに捨て身の熱演を出来る女優がどれだけいるでしょうか?

増村保造監督は晩年まで原田美枝子のことを気にかけていたそうです。それくらいこの作品で原田美枝子を追い込んでいたのかも。
増村監督は若尾文子を育てたし、後に大映ドラマに進出してからも「赤い」シリーズで山口百恵を女優に育てあげています。

今の十代の女優たちにはこれと「青春の殺人者」を観てもらい当時の原田美枝子みたいに裸も辞さない全力演技を見せてもらいたいものです。