
今年、真木よう子主演の「脳内ポイズンベリー」という作品があったのをご存知でしょうか?

「失恋ショコラティエ」の水城せとなの人気漫画を「キサラギ」の監督が映画化した作品です。
あの作品は30女の恋愛時の脳内会議を見せる内容でしたが、この作品は11歳の少女ライリーの脳内が舞台。
ライリーが田舎から大都会サンフランシスコに出て新しい環境になれずネガティブになるのをヨロコビ、カナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリの感情がなんとかしようと四苦八苦。
さらにヨロコビとカナシミが感情の司令塔から落ちてしまい、ライリーは二つの感情が欠け不安定に。
残りの感情が彼女を元気づける為、彼女をある行動に促すが…
ピクサーアニメなのにすこぶる暗い導入で、メインキャラのヨロコビとカナシミのコンビのカナシミがカナシミキャラゆえにイラつくキャラでどうなるのか心配になります。
でヨロコビとカナシミが司令塔を離れ彼女のリアルとも離れ、ヨロコビとカナシミのなんだかよくわからない世界の冒険が始まります。
ついていけないと思いつつ観ていたら、隣の女性客は終始泣いていてツボな人にはめっちゃツボなのかと理解。
こんなに感情を揺さぶられているお客さんが横にいると、自分にはなんで泣いているのかわからないこの映画も感情レベルで人に刺さる演出があるんだろうと思いました。
「脳内ポイズンベリー」と「インサイド・ヘッド」は感情を擬人化していましたが、脳内の擬人化といえば「ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせに聞きにくいS〇Xのすべてについて教えましょう」(1972)の1エピソード「ミクロの精〇圏」です。
女性とデートしてHに至る男性の脳内と身体のいろんな器官を擬人化した作品でウディ・アレンは精〇役で出演も。
脳内で指示を出すのがバート・レイノルズだったりする異色作です。
これが脳内会議系では個人的に一番好きな映画です。
だから「脳内ポイズンベリー」と「インサイド・ヘッド」が脳内会議というネタかぶりがあってもどうってことありません。
もはや前例のないネタの映画の方が珍しいだろうし。
そんなわけで「脳内」や「インサイド」タイプの映画が好きになった人には「ミクロの精〇圏」がオススメです。