戸田恵梨香は変な人をやると魅力的になる不思議「エイプリルフールズ」 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。


古沢良太脚本といえば人気漫画を映画化した大ヒット作品「ALWAYS三丁目の夕日」シリーズや当時めちゃめちゃ話題になったオリジナル作品「キサラギ」など、作風もいろいろながら、だいたいは楽しい作品です。

今回はテレビドラマ「リーガルハイ」の監督と作ったオリジナル作品です。

4月1日、いじめられっ子の中学生は自分はスペースノイドでこの日に宇宙から迎えがくると信じて、地球でやり残したことをしに久しぶりに中学に登校する。

臨月のあゆみは一度だけ関係を持った自称天才外科医の牧野に電話して子供の認知と入籍を迫るが断られて、牧野のいきつけのレストランを襲撃する。

襲撃されたレストランのオーナーは友達の刑事に電話するが、怪しげな占いで高額を巻き上げる老婆の取り調べ中でとりあわない。

リムジンの運転手は櫻小路を名乗る老夫婦を乗せ、いきつけのハンバーガーショップへ。

ハンバーガーショップにいたイケメン二人組は店を追い出され中華料理店へ。

その中華料理店にはリムジン運転手の娘を誘拐したヤクザがやってきて、イケメンたちはまた店を出ることに。

結局、部屋でコンビニめしを食べることになった二人。一人がエイプリルフールの冗談でもう一人に告白すると…

メインは戸田恵梨香演じる妊婦と自称天才外科医のレストラン襲撃事件で、妊婦とヤクザが同じ店にいたことがレストラン襲撃をヤバイ展開にしたり、そのレストランの客が櫻小路夫妻のデートを盛り上げたり、オーナーの友達の刑事が取り調べる老婆が引きこもりの中学生に影響を与えていたり、最後まで観ると意外な関係性が見えたりしてきます。

この映画はそういう意外な展開や関係を楽しむものでもありますが、寺島進と高橋努のいかにもなヤクザ演技や、戸田恵梨香のコミュ障妊婦演技が大いに楽しめたりします。

戸田恵梨香は当たり役が「SPEC」の変人女刑事だったり、極端な人物を演じるととたんに魅力が増す女優だと再確認。

個人的には実質連ドラ初主演作品だけど黒歴史な「ギャルサー」で垣間見せたアクションが出来る(少林寺拳法初段らしい)ところも今後出していけばいいのにと思います。

櫻小路夫妻のエピソードは「リーガルハイ」レギュラー里見浩太朗の為に作ったと思われますが、まあ作品の幅にはなっているかもしれません。

映画雑誌では批評家にウケがあまりよくない感じでしたが、古沢良太ならではの笑って泣けるウェルメイドな良さがてんこ盛りで楽しめました。

あと誘拐される少女役の浜辺美波がすごく気になりました。AKBのあえりに似ていました。

なんと朝ドラの「まれ」にも4週目から登場するらしい。

調べたら2011年の東宝シンデレラの出身らしい。(グランプリではなけど)

この映画ではなかなか際どい役ながらしっかりやりきっていたので今後にも期待。