
きのうAKBの国立競技場での春コンを観て、都内にホテルがなかったので、来週のSSAコンの下見を兼ねて埼玉に泊まり、SSAのあるさいたま新都心のMOVIXで朝から映画を観ることにしました。
7時台に劇場が開いていて、びっくり。
ウォシュレットもあっていい劇場です。
「白ゆき姫殺人事件」は湊かなえの原作を読んでいるのでオチを知った上での観賞です。
白ゆきという石鹸が人気の化粧品会社の美人OL三木典子が山中で焼死体で発見される。
世間には白ゆき姫殺人事件と名付けられ好奇の目にされされたこの事件の裏側を知る後輩OL狩野からTVワイドショーの契約ディレクター赤星に連絡が入る。
赤星と狩野は大学時代の知り合いで、狩野は事件についての自分の憶測を赤星に話し、赤星は聞いたそばからツイートしまくる。
赤星は狩野の話を元に会社関係者にインタビューを取り始めると犯人に城野美姫という三木の同期の女性を挙げる。
城野は母が危篤と会社に嘘をつき事件以来消息不明だった。
赤星は取材した内容をワイドショーで放送すると、城野がそんなことをする人間ではないという彼女の大学時代の友人が現れ、会社関係者の証言が嘘だったことが明らかになり…
原作との変更点は赤星が雑誌のフリーライターからテレビのディレクターになっていることと、原作では架空のSNSサイトがツイッターになっていること。
ツイッターになったことがなんかすごい。
悪意メインな「電車男」みたいな使われ方だけど協力してくれるとは。
雑誌をワイドショーに変えたのは映像的に大成功で、すごく効果的なアレンジになっていました。綾野剛クソディレクターぶりがハマりすぎで、最後に救いがあるのも良かった。
あと芹沢ブラザースがバイオリンデュオからピアノが加わったトリオになっていること。これは演じるTSUKEMENの3人に合わせて変更か。
女優陣がなかなかの演技派揃いでした。
ヒロイン城野に井上真央、会社の後輩狩野に蓮佛美沙子、もうひとりの後輩が元AKBの小野恵令奈、先輩に宮地真緒、大学時代の友人に谷村美月、幼なじみに貫地谷しほり、ワイドショーの女子アナに朝倉あき。
なんというオレ得キャスト。
残念なのは宮地、谷村、小野というナイスバディな3人にその魅力を発揮するシーンがないことくらいか。
原作は白ゆき姫殺人事件が「羅生門」スタイルのいろんな告白で描かれていて、犯人探しの面白さでひっぱり、資料という形で赤星の雑誌記事や、SNSの書き込みまで収録されていて、印刷媒体としての冒険があり、面白いんですが、根底にある男ウケのいい女は腹黒いというモチーフが男にはキッツいなと思えたりもしました。
それが映画だと感情移入しやすくて、わかりやすいし、少女時代の友情物語がうまい具合殺伐とした内容の中和剤になっていて、思いがけず何度も泣かされました。
中村義洋監督は伊坂幸太郎作品など多くの原作付きを映画化してきた監督だけに原作を活かした映像化が巧すぎです。
男性は原作より映画の方がとっつきやすいかも。