
内容的には普段見ない類のものですが、なぜか前田敦子が絶賛していたのが気になって観に来ました。
あんなに小さなシネマスコーレで3D映画を観る日が来るとは思ってませんでしたが、これが人生忘れられないような3D体験となりました。
本日の最終上映は整音の山本タカアキさんの舞台あいさつ付き。あいさつもありがたいですが、映画の整音担当者直々のサウンドチェックで音的には最高のセッティングで観られたのが嬉しいです。
アボリジニの楽器ディザュリドゥ奏者のGOMAが交通事故で脳に大きな損傷を受け、記憶の多くを失いながらも、演奏時の身体の記憶を手がかりに生きる希望を見つけ、再起していく姿をライブシーン中心に描くドキュメンタリーでした。
過去も事故後の記憶もふいに失ってしまう生活…まるで「大霊界」のような事故にあってからの意識下の世界で体験したこと…事故後に突如描き始めたサイケデリックな点描の絵…GOMAと妻の事故後の日記…
いろんなものがライブする彼の背後にちりばめられ、時に3D効果で奥行きを増したり、ディジュリドゥが迫ってきたり、不思議な空間を作り出す。
ディジュリドゥの音色とGOMAの奇抜なアクションと不思議な映像の洪水に包まれて、半ばトランス状態になりながら、いろんなことを考えながら、この72分間を体感しました。
映画で心がもっていかれそうになるのはいつ以来だろう…
本日5本目の映画でしたが、心地よい疲労とともに映画を観終わることが出来ました。
元はスペースシャワーTV用の作品だったと思いますが、こればっかりは劇場で体感しなきゃいけないと思います。出来れば3Dで。
ドキュメンタリーが嫌いでもライブを観るのと同じ感覚で見られるのもこの作品の特徴なので、毛嫌いせず見た方がいいよとおすすめします。
おしまい。