
地下鉄のキップ切りをしている駅員が、クロロホルムレ〇プにハマってしまうという実際にあった事件を元にした映画で、若松孝二監督の80年代の代表作でもあります。
主人公はチンピラに襲われそうな女子大生を助けたり、ヤクザに絡まれた酔っぱらいを助けたりする正義感溢れる男であり、二人の子供の良きパパでもあります。
それが行き付けの喫茶店のウェイトレスが、一軒家に一人暮らししていると知るやいなや、クロロホルムを室内に注射器で撒き、眠りこける彼女を襲いに通うようになる。
しかし、ただ襲うわけではなく、家のそうじをしたり、洗濯したり、朝ごはんを作ったりと彼女のためにいろんなことをしてあげて姿を消すのです。
やがて彼は他の女性も襲うようになり、ポラロイドカメラでアーティスティックなヌード写真を撮影したりし始めます。
その写真を同僚に見られ駅員の仕事をやめた彼はさらに大胆になり…
内田裕也演じる演じる駅員が、死んだ目をしている前半から、最後の笑顔への変貌が見事です。
脚本は園子温が師と仰ぐ内田栄一。実際にあった事件をリアル一辺倒でやるのではなく、独特な場面を多く挿入することで、より映画的な仕上がりになってます。
中盤以降はクロロホルムレ〇プ祭状態でおっ〇いだらけ。
こんな映画が作られていた80年代になんとなく憧れてしまいます。