
原作も読んで吾朗監督の「ゲド戦記」も見て期待値ゼロからの鑑賞です。
原作は1980年だけど、映画は東京オリンピック前のオールウェイズの時代に変更されノスタルジックなアレンジがなされていました。
兄妹かもしれない高校生のラブストーリーという点は同じですが、ヒロインが掲げる旗の種類や理由から変わってます。さらに学校で起こる運動が原作の制服自由化からクラブハウス取り壊し反対になっていたりします。
あとコクリコ荘の唯一の男性の住人にメルが惹かれたりする話はないし、俊は賭けマージャンをするような不良っぽさがあったりするのも、映画ではなし。
全体的に生真面目一辺倒な登場人物だけになり、背筋が伸びるようなまっすぐな青春物語に変わってました。
「ゲド戦記」に比べれば遥かに情緒的で感情移入しやすくはなってますが、これがジブリというブランドなしで公開されたかどうか?
製作さえされることはなかったのではと思います。
とはいえファンタジーを求めなければ、素直に物語を受け入れられれば泣ける映画なのかも。