庄野潤三さん 繰り返し読む好きな作家 | 前立腺がん闘病封じ込め記

前立腺がん闘病封じ込め記

前立腺がんの診断を2020年1月に受けた。PSA値640超、Gスコア8、多発的骨転移ありだった。手術・放射線は適応にならない。それでもあわてない、あせらない、あきらめない日々を送る。







私な好きな作家、庄野潤三さん。


60代になってから、よく読むようになった。


晩年の作品が特に好きだ。時々無性に読みたくなる。


自分のブログにも通じるものがあるからだ。


子供達が皆独立して、夫婦二人だけの生活になり、子供達や孫たちとの交流が丁寧に描かれている。その文章の読みやすさや言葉の選択が巧く、さすが芥川賞作家と思わせる。勉強になる。


小説は、特別な事件は起きない。


毎日のルーティンと妻とのやりとりが非常に微笑ましい。夕飯の後の懐かしい歌を歌う時間、一日2回の散歩、妻の料理、一応小説なのだが、自分の生活をもとに描いているとされる。


毎年の決まった大阪への墓参りや、訪問する兄嫁の家、泊まるホテル、レストランやお土産、寄るところ、などよい習慣を楽しんで繰り返す様子はいつも感心する。


今回は、庄野潤三さんのごく親しい後輩である阪田寛夫氏による庄野潤三の評伝も合わせて読んだ。


これからも庄野潤三さんを手本に、一日一日を大切に、倦まず弛まず、人との交流を大切にして生きて行こうと思わせられる。


この先も、庄野潤三さんを読み続けることだろう。