ばらの花 -音楽と写真- | れぽれろのブログ

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新年あけましておめでとうございます。
当ブログにアクセス頂いている皆さま、本年もよろしくお願い致します。

新年一発目は楽しいお花の記事を書きます。
昨年の秋に大阪の中之島バラ園を訪れ、いろんなバラの写真を撮影しました。
このバラの写真と合わせて、バラが登場する音楽を並べてみたいと思います。
この寒い時期にバラとは季節外れですが、ご興味のある方はお読みください 笑。


まずはバラが登場する音楽から。
クラシックからポップスまで、有名なのからそうでないものまで、6曲ほど並べてみます。


・野ばら/シューベルト

 

 

まずは19世紀ドイツ、シューベルトの超有名歌曲から。

ゲーテの詩にシューベルトが曲を付けたものです。
日本でも「童は見たり」の歌詞(訳詞:近藤朔風)で有名。
この歌詞は現在バラ園で見られるような園芸用のバラではなく、野に咲く小ぶりのバラを歌にしたものと思われます。
この曲はやはりシューベルトのメロディが素敵です。
歌はバーバラ・ボニー、歌詞に合わせて緩急をつけて歌っています。


・歌劇「ばらの騎士」/R・シュトラウス

 

 

続いては20世紀初頭、シュトラウスの有名なオペラから。
ベル・エポックの末期、前衛から復古にシフトしたシュトラウスが、かつての宮廷の恋愛模様をテーマにした物語に曲を付けています。
動画は2幕前半、ばらの騎士に扮装した主人公のオクタヴィアン伯爵が、しきたりに従い結婚を控えたゾフィーに銀のばらを届け、2人が魅かれ合う場面。
ユーゲントシュティール風のキラキラしたオケの音色が印象的な二重唱。個人的にかなり好きな音楽です。
指揮はカルロス・クライバー、伯爵役はアンネ・ゾフィー・フォン・オッター、ゾフィー役は上に引き続きバーバラ・ボニー。
連続でバーバラ・ボニーの動画です。なぜかというと、もちろん「バラ」だからです 笑。


・バラが咲いた/マイク眞木

 

 

続いては60年代日本のフォークソング。
作詞作曲は浜口庫之助、シンプルなメロディですが個人的に好きで、よく鼻歌で歌ったりします。寂しげな歌詞とメロディが印象的、浜口庫之助はこの曲で66年のレコード大賞で作曲賞を受賞しています。
余談ですが、個人的にはこの曲を聴くとどうしても園子温監督の映画「紀子の食卓」の強烈な1シーンを思い出してしまいます。園子温らしいデペイズマンたっぷりの、ものすごく嫌なシーンで、びっくりすることに現在YouTubeで検索するとこのシーンが出てくるようです。(凄惨なシーンですので、ご覧になる場合はご注意を。)


・China Roses/Enya

 

 

アイルランドのミュージシャン、エンヤの1995年のアルバム「メモリー・オブ・トゥリーズ」の中の1曲。
エンヤの音楽は教会音楽をベースにしながらケルト音楽やポップスの要素を織り込んだもので、耳あたりはよく聴きやすい音楽。シンセとエコーの効いたヴォーカルをベースにアコースティック楽器が加わり、ほとんど彼女一人で多重録音で演奏しているのだと聞きます。
エンヤの音楽は自分は結構好きで、大学生のとき(20年以上前です)に自分はエンヤの音楽をよく聞いていました。
チャイナローズというのは品種名なのか、中国のバラを指すのかはよく分かりません。


・バラ色の日々/THE YELLOW MONKEY

 

 

日本のロックバンドTHE YELLOW MONKEYの2000年の楽曲。
自分はイエモンの曲は今でもカラオケでよく歌います。この曲も昔よく歌っていましたが、ちょっと忘れていた曲で、今回久しぶりに思い出して聴きました。
イエモンの短調と長調のコードを彷徨うような楽曲は結構好きで、歌うと気持ちいいです。この曲も歌詞とメロディのリンクも楽しく、「バラ」の部分は長調っぽく、「茨」の部分は短調っぽく変化するのも楽しい曲。


・ばらの花/くるり

 

 

京都のロックバンド、くるりの2001年のアルバム「TEAM ROCK」からのシングルカット。この「TEAM ROCK」は結構好きで、01年当時自分はかなり聴いていました。
この「ばらの花」も自分はカラオケで時々歌いたくなるのですが、残念ながらこの曲は知っている人がいなくて悲しい 笑。
歌詞の中の問いかけがタイトルとリンクする構造、若いころの恋愛あるあるソングで、この曲を聴いていた当時(自分は23歳)よりも、ちょっと年を経てから振り返ってこの歌詞の雰囲気が気に入るようになりました。
コーラスはSUPERCARのフルカワミキ、当時くるりとSUPERCARの両方を聴いていた人は結構多いと思います。(自分もそう)
「TEAM ROCK」の中の「愛なき世界」(歌詞:君は歌う 安心を買ったって)が、SUPERCARのフルカワミキが歌う「FAIRWAY」(歌詞:安心を買った)へのアンサーソングになっているように、この2つのバンドの関わりは意外と重要。


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さて、ここからはバラの写真を25枚ほどずらりと並べてみます。
昨年秋に中之島バラ園で撮影した写真です。

個人的にバラは品種名を確認するのが面白いです。
バラの色や形とバラの名前を比べてみるのは、美術作品とその作品タイトルを考えるような鑑賞の面白さがあります。

まずは人名由来のバラ15連発。


女優の名前から。

・イングリット・バーグマン

綺麗な赤バラです。


・マリリン・モンロー

こちらは白ベースのグラデーション。


音楽家関係の花は結構多いです。

・ヨハン・シュトラウス

オーストリアの作曲家ヨハン・シュトラウスは父子の2人がいますが、やはり有名な2世がモデルなのかな?


・チャイコフスキー

ロシアの作曲家。こちらも白主体のグラデーションです。


・マリア・カラス

20世紀の有名歌手はピンクの良い雰囲気。


・ザ・マッカートニー・ローズ

これはやはりポール・マッカートニーのことと思われます。


・マダム・フィガロ

モーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」のスザンナを思い出してしまいますが、関係性は不明。白とピンクのグラデーションが非常に綺麗です。


美術家シリーズ。

・ミケランジェロ

ミケランジェロに黄色のイメージはあまりないですが、黄色の花です。


・アンリ・マティス

マティスは赤のイメージあり。こちらはフォービスムの雰囲気にも合っています。これはお気に入り度高し。


文学者。

・オーナー・ドゥ・バルザック

フランスの作家オノレ・ド・バルザックのことと思われます。
バラの品種名としては「オーナー」の表記が一般的であるようです。花びらの縁のピンクが印象的。


・スーブニール・ドゥ・アンネ・フランク

これはやはり「アンネの日記」のアンネなのかな。
ピンク-オレンジ-黄のグラデーションが綺麗。


政治家たち。

・ミスター・リンカーン

アメリカ大統領のことと思われます。


・シャルル・ドゥ・ゴール

こちらはフランスの大統領。
少し枯れかけてしまっています。


日本のやんごとなき人たちの名前も。

・プリンセス・ミチコ

これも少し見ごろを過ぎている感じ。


・プリンセス・アイコ

これは色も形もかなりいい感じです。


その他、気に入った品種など。

・トロピカル・シャーベット

ピンクと黄色のグラデーションが綺麗。
甘くて冷たそうな夏のお菓子のイメージ。


・メルヘンケニギン

ほんのり色が重なる白バラは素敵ですね。


音楽関係の花は結構多いです。

・チャールストン

5匹の子豚が5匹の子豚が♪
赤と黄色のグラデーション。



・ブラスバンド

オレンジ色が良いですね。


・サラバンド

バロックの緩徐楽章っぽく、落ち着いた小ぶりの花。


・熱情

背後のカップルがまさにバラの品種名と繋がる、いい写真が撮れました。
(勝手に撮影していますが、ぼやけているのでお許しください 笑。)


・しのぶれど

落ち着いた紫色。
これは百人一首の平兼盛の歌と関係があるのかな?
兼盛の歌も若者恋愛あるあるの歌で、くるりのばらの花ともリンクしそうです。


とりあえず今回は、個人的に以下の3品種をマイベストとしたいと思います。

・ブルグント'81

やはりシンプルな赤バラが一番素敵です。
小さな花びらが重なる様子もグッド。


・ホワイト・セシル・ブリュネ

シンプルな白バラは意外と見つかりません。
これは少し小ぶりですが、かなり良い雰囲気です。


・ゴルデルゼ

個人的にオレンジ色が好きなので、これも選定。


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ということで、バラの音楽と写真でした。
お正月にのんびりとバラの写真を整理するのもまた良いものですね。