引用されたメロディたち | れぽれろのブログ

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音楽を作るときに、様々な理由から過去のメロディを引用して
作曲されたりすることがあります。
ぱっと思いつくところで、メンデルスゾーンは讃美歌を交響曲に引用しましたし、
モーツァルトは「ドン・ジョヴァンニ」で同時期のオペラ(自作も含む)の
メロディを引用したりしています。
民謡などのメロディを引用する作曲家もたくさんいます。
グレゴリオ聖歌の「怒りの日」は多くの作曲家によって引用されています。
(これは過去記事に登場したこともあります。→


ということで、今日はたくさんのメロディが引用された音楽を並べてみます。
いろんなメロディが次々に登場する音楽は、独特の楽しさがあります。


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・All You Need Is Love/The Beatles


ビートルズの有名曲です。
変拍子を多用した面白い音楽。
冒頭、0:00~ フランス国歌が引用されています。
曲の最後には、
2:53~ インヴェンション8番/バッハ
3:02~ イン・ザ・ムード
3:15~ グリーンスリーヴス
全然脈絡のない違った曲が引用され、独特の雰囲気になっているのが
楽しいですね。


・これが私の生きる道/PUFFY


そんなビートルズへのオマージュと言えるのがこの曲。
PUFFYのデビュー当時、、96~97年ごろの音楽はなんとなくマニエリスム的で、
面白かったように記憶しています。
この曲のタイトルも「これが男の生きる道」から取ってますし、
「V.A.C.A.T.I.O.N.」なんて曲もありましたし、
「MOTHER」(これは好きな曲です)の歌詞は「およげたいやきくん」から
取られてたりします。

自分はビートルズにさほど詳しい訳ではないですが、
0:38~ Day Tripper
1:55~ Please Please Me
が引用されていることは分かります。

と、インターネットをあれこれ探していると、
以下のような表が見つかりましたので、画像をお借りして貼っておきます。
(拡大してご覧ください。)
ずいぶんたくさん引用されているのですね・・・。
これが私の生きる道


・交響詩「英雄の生涯」/リヒャルト・シュトラウス


シュトラウスの最後の交響詩「英雄の生涯」は
自身の半生を音楽化したということもあり、
自作の過去の音楽がたくさん引用されています。

30:33~ 交響詩「ドン・ファン」の後半に現れる主題と、
主部の第2主題が連続して登場、
その後、31:50あたり~自作曲の引用のオンパレードとなるようですが、
個々の引用元を指摘するのはなかなか難しいです。
それでも「死と変容」「ドン・キホーテ」
「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」などが
少しずつ引用されていることは自分でもそれなりに分かります。


・「シンフォニア」より3楽章/ベリオ


引用と言えばこの曲を忘れてはいけません。
曲全体に渡ってマーラーの交響曲2番「復活」の3楽章が引用されており
(というか引用というレベルではなく、そっくりそのま演奏されている 笑)
さらに加えて、ところどころに様々なクラシック音楽のメロディが登場します。
すべてわかる人はかなりのクラシックマニアだと思いますが、
自分でも以下の引用は分かります。

0:00~ 交響曲4番/マーラー (1楽章の冒頭)
2:00~ 幻想交響曲/ベルリオーズ (2楽章中間部の固定観念)
2:15~ ラ・ヴァルス/ラヴェル
3:16~ 春の祭典/ストラヴィンスキー (第1部後半「大地の踊り」の部分)
5:44~ 薔薇の騎士/シュトラウス (オックスのワルツ)
    ~ラ・ヴァルス/ラヴェル
    ~薔薇の騎士/シュトラウス (オックスのワルツ)
8:56~ 交響曲6番「田園」/ベートーヴェン (2楽章の第1主題)

とくに5分44秒あたりからの「薔薇の騎士」と「ラ・ヴァルス」が
交互に繰り返される部分が面白いですね。
2:39~は、マーラーの交響曲7番3楽章の断片にも聞こえますが、
どうなんだろう・・・?
これ以外にもメロディをご存じの方は、ぜひ教えて頂きたいです。