ニューイヤーコンサート 演出いろいろ | れぽれろのブログ

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2014年、明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い致します。

昨年の1月1日の記事を読み返してみると、何やら重たい記事を
書いていたようですが、今年は楽しい記事を書きます。

1月1日といえば、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートですね。
日本では本日の夜、今年もおそらくNHKで
生放送されるのではないかと思います。
自分も過去10年ほど毎年このコンサートを見ていました。
(しかし、テレビがなくなったのでここ2年間は見ておりません。)

このコンサートはお祭りのような楽しい雰囲気で、
ときどき面白い演出が登場することもあります。
過去のこういったおもしろ演出のうち、いくつかを並べてみます。


・農民のポルカ/ヨハン・シュトラウス2世

2005年の演奏から。
指揮者はロリン・マゼールです。
演奏が始まってしばらくすると、突然奏者が・・・。
訝しそうな表情のマゼール。
そして最後にはマゼール自身も・・・笑。
ちなみにこの2005年のニューイヤーコンサート、
アンコールにラデツキー行進曲を演奏しなかったという、
珍しい年でもあったりします。

・ポルカ「電話」/エドゥアルト・シュトラウス

続いては2006年、指揮はマリス・ヤンソンス。
ごく普通に演奏が続きますが、3分30秒、アクシデントが発生(笑)。
この曲は電話に関する曲のようですが、この曲が作曲された当時は、
電話がこのような形で進歩しているなんて、思いもよらなかったと思います。
2006年はモーツァルト生誕250周年。
この年はモーツァルトの曲やメドレーなども演奏され、
楽しいプログラムでした。

・スポーツ・ポルカ/ヨーゼフ・シュトラウス

2008年、指揮はジョルジュ・プレートル。
スポーツを描写した音楽ということで、
奏者は皆スポーツタオルを身に着けています。
2分ごろ、コンマスが突然スタンドプレーを始めます。
それに対し、指揮者プレートルの取った行動は・・・。
そして2分25秒、今度はコンマスがやり返します(笑)。
なにこの応酬・・・笑。
この年はプレートルの裁量(?)のせいか、ウィーンフィルはすごく自由に
楽しそうに演奏していたように記憶しています。

・交響曲45番「告別」より4楽章/ハイドン

最後は2009年、指揮者はダニエル・バレンボイム。
この年はハイドンの没後200年ということで、
珍しく告別交響曲のフィナーレが取り上げられました。
この楽章は途中で曲調が変わり、奏者が少しずつ減っていって
弱音で終わるという曲です。(これは作曲者の指示どおり。)
4分20秒あたりから、この奏者の行動に対するバレンボイムの
お茶目な演技が続きます。
バレンボイムの表情に注目(笑)。

なお、この2009年のニューイヤーコンサートは、
イスラエル軍がパレスチナに対し大規模な空爆を実施した直後に行われました。
バレンボイム自身はイスラエル国籍のユダヤ系。
ニューイヤーコンサートでは毎年、アンコールの「美しき青きドナウ」の演奏を
一旦停止したあと、指揮者が新年の挨拶をするという「お約束」があるのですが、
この年はバレンボイムがここで中東の平和に対するコメントを述べていたのが
印象的に残っています。



そして、今年2014年のニューイヤーコンサートは、
バレンボイム再登場とのことです。
今年はどんな演出を見せてくれるのでしょうか・・・?
テレビをお持ちの方は、ぜひご覧ください(笑)。