モナ・リザのようなもの | れぽれろのブログ

れぽれろのブログ

美術、音楽、本、日常のことなどを思いつくままに・・・。

西洋美術史の中でひときわ有名な画家といえばレオナルド・ダ・ヴィンチ。
中でもモナ・リザはすごく有名ですね。
西洋美術といえばまずモナ・リザを思い出す、
という人も多いのではないでしょうか。


・モナ・リザ/レオナルド・ダ・ヴィンチ

モナリザ


有名なモナ・リザ。
不敵な謎の微笑も印象的です。


ところで、このモナ・リザのポーズ。
左手の上に右手を乗せ、手を前で組んだ女の子を
やや斜めから捉えた絵ですが、
美術史を辿ってみると、似たようなポーズの絵が意外とたくさんあります。
モナ・リザを意識したのか偶然なのかは分かりませんが、
「モナ・リザのようなポーズ」の絵をいくつか貼ってみます。

・マッダレーナ・ドーニの肖像/ラファエロ

マッダレーナ・ドーニの肖像


レオナルドと同じくイタリア・ルネサンスの画家ラファエロ。
聖母子像など有名ですね。
この絵はモナ・リザとおんなじポーズ。
ネックレスと指輪が目立ちます。というか指輪多すぎ。
微笑ではなく、ごく普通の表情の肖像画になってます。


・少女の肖像/クラーナハ

少女の肖像


ルーカス・クラーナハはドイツ・ルネサンスの画家。
女の子の肖像(なぜか裸体が多い)もたくさん描いた画家ですが、
なんとなく華奢でほっそりそした、独特の雰囲気を持つ女の子の絵を描く方です。
クラーナハもモナ・リザと似たようなポーズの肖像を残しています。
この絵のモデルは、宗教改革で有名なマルティン・ルターの娘
マグダレーナ・ルターであると言われています。
クラーナハ独特のくにゃっとした身体も魅力的。


・ポーリーニ・V・オノの肖像/ミレー

ポーリーヌ・V・オノ


19世紀フランス、バルビゾン派の画家ミレーの女性像。
左手が隠れていますが、やはり同じポーズ。
ミレーらしく落ち着いた雰囲気の肖像になってます。


・真珠の女/コロー

真珠の女


コローもバルビゾン派の画家です。
コローは風景画が有名ですね。とくに森を描いた作品が個人的に好きで、
「モルトフォンテーヌの思い出」など、好きな絵です。
2008年にコローの大規模な回顧展が神戸で開催され、
この絵もそのときに日本に来ていました。
風景画が有名なコローですが、意外と肖像画もいい感じの絵が多いと
このときに気付きました。
モナ・リザと同じようなポーズの絵のなかで、
個人的にこの「真珠の女」が一番好きです。



この他にもモナ・リザは様々に模倣され、改変され続けてきた絵です。
なんというか、パロディのような絵も多いですね。
あれこれ探してみると、モナ・リザのパロディ作品はたくさん見つかります。

そんな中、個人的に意外と好きなのがこの絵。

・モナ・リザ/ボテロ

モナリザ(ボテロ)


フェルナンド・ボテロは南米はコロンビアの画家。
20世紀の画家です。
この人の作品の特徴は、人物がやたらとぽっちゃりしていること(笑)。
クラーナハとは真逆。
絵画だけでなく彫刻作品も作られる方ですが、みんな豊満な体型です。
しかし意外と人気のある作家で、自分も結構好きなのです。
コロコロ太った絵の雰囲気が何やら可愛らしいですね。