シンプルな絵画 | れぽれろのブログ

れぽれろのブログ

美術、音楽、本、日常のことなどを思いつくままに・・・。

怪しげな絵画が続いた後、前回フラゴナールで一息ついた感じですので、
今回はまた怪しげな絵画を貼ります。

自分は割と情報量が多いような絵を好む傾向にありますが、
今日はその真逆、できるだけ情報量が少ない
抽象絵画やコンセプチュアルアートの類を集めてみました。


・赤、青、黄のコンポジション/モンドリアン

コンポジション


モンドリアンは20世紀前半に活躍したオランダの画家で、
抽象絵画を制作した方。
このようなすごく単純な線と色で制作した「コンポジション」の
シリーズが有名ですね。
シンプルながらもなかなかに楽しいバランスで、好きなシリーズです。
関西では、京都国立近代美術館も
「コンポジション」のシリーズを所有していますね。


・黒の正方形/マレーヴィチ

黒い四角形


マレーヴィチは20世紀前半のロシアの画家。
いわゆる「シュプレマティスム」と言われるこのような作品は
モンドリアンなんかよりずっとシンプル。
というか、シンプルにも程がある・・・(笑)
他にも、「白地に白の四角」などという作品もあり、
ここまで来るとさすがに何が何だかよく分らない感じです(笑)。
リシツキーやロトチェンコなどなど、1910~20年代のロシア(ソ連)の
前衛芸術はなかなかに楽しいのですが、
20年代後半以降スターリンの時代になると
残念ながらこのような前衛芸術は見られなくなり、
社会主義リアリズムの時代になります。
マレーヴィチも急に普通の自画像なんかを描くようになったりします。


・忘れっぽい天使/クレー

忘れっぽい天使


今度は抽象画ではなく具象画。
ものすごくシンプルな線で描かれた、単純な天使の絵。
クレーは晩年にこのようなシンプルな天使の絵をたくさん描きました。
中でもこの「忘れっぽい天使」が有名ですね。
自分はなぜかこの絵が好きでたまりません。
可愛くて幸せそうな線、良いすね。


・この七つの文字/高松次郎

この7つの文字


打って変わって60~70年代日本のコンセプチュアルアートから。
確かに仰るとおり、文字が七つあります。
ここに書いてある文字、それ以外でも何でもない。
国立国際美術館が所蔵している作品です。

なお、この作品を英訳すると・・・


・THESE THREE WORDS/高松次郎


・・・そのままです(笑)
どうでもいいですが、スティーヴィー・ワンダーに同名の曲があるようですね。

そして、高松次郎の真逆の作品もあります。


・コレイガイノスベテ/平田洋一

コレイガイノスベテ


ここに書いてある文字が、それ以外のすべてを指し示す。
よく分りませんが、何だかクラクラしてきます・・・。
兵庫県立美術館が所蔵している作品です。


単純なもののインパクトというのも、面白いものですね。