最近、どうしても東京都の青少年育成条例改正案、いわゆる「非実在青少年」の問題を扱うブログ記事が多くなってしまうのですが、事情をご理解の上、ご容赦下さい。

 さて、法律ではなく都条例のことであるためか、それとも他に理由があるのかは分かりませんが、当該問題において、ネット上以外ではメディアへの露出があまりに少ないと感じています。
 しかし、都条例と言っても、出版社のほとんどが東京に集中していることを考えれば、日本全体のことと考えてしかるべきものでしょう。

 その割には、出版メディアでの取り上げがないと思っていましたが、そうした中で3月23日発行の「週刊SPA!(スパ)」3月30日号(扶桑社)に、関連記事が特集で掲載されていました。
・Web SPA![マンガ&アニメ]弾圧条例の狂気

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「週刊SPA!」3月30日号

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 特集とは別に、巻頭の勝谷誠彦氏のコラム「ニュースバカ一代」でも「青少年育成条例改悪案の巻」と題して、この問題を取り上げています。

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 特集は22~25ページ。
 内容の方向性は、巻頭の勝谷氏のコラムと同様、条例改正案の恣意的濫用を危惧するものです。

 この特集の直後(26~27ページ)には「娘の裸を売る母親たち」という、児童ポルノ(記事では「チャイルドポルノ」)売買の一面を晒す特集記事が組まれています。
「青少年育成条例の改正案で規制しようとしていることは、児童ポルノ問題の本質と言えるのか?」という疑問を呈しているかのような編集です。


「週刊SPA!」の記事内でも示されていますが、やはり重要なことは「正確な情報に基づく啓蒙活動の継続」です。
 一過性の熱に浮かれただけの反対運動では、逆効果となる危険性もあるのです。


 もうひとつ、愚弟のmixi日記に提示されていた、新潟日報の記事もご紹介しておきます。
・新潟日報net park「都の性描写規制 あまりに短絡的な発想だ」
 トップの水俣病の記事の下にあります。

 こちらも、青少年育成条例改正案に対して危惧を呈しています。
 特に、最後のこの部分。
 
世の中の事象には「清」も「濁」もある。大切なのはそれを分かった上で「濁」に流されない人間を育てることだ。力を入れるべきは、はんらんする性の情報とどう向き合うかを子どもに教えることの方だろう

 規制よりも本来の意味での教育こそが必要なのだ、ということです。

 拙ブログでも一部言及しましたが、「人間としての質を高める」方向性の教育に目を向けなければ、「青少年育成」の本質に至ることはないのだと思っています。
・東京都の青少年育成条例改正案に関して、比較的中立的意見と改正に賛成意見