太陽のせいだ!
結月でございます。
今日のニュースで、通行人を殴って逮捕された男が、当時熱中症で錯乱状態だったから無罪になったというものを見て、
「これって、カミュの異邦人!?」
と、思ったわたし。
カミュの『異邦人』では、アルジェリアの炎天下でアラブ人を銃で殺害した主人公ムルソーが逮捕され、裁判ではその殺害理由を、
「太陽のせいだ」
と、あまりにもシュールでカッコよすぎるセリフを言い、死刑を言い渡され、自分の死を望む。
もし、主人公ムルソーが熱中症だったということで無罪になってしまったら、20世紀のフランス文学は成り立たなかったでしょう。
ところで、『異邦人』の冒頭は、「ママが死んだ」という一文から始まり、これはフランス語の文法での革命的描写。
その詳しいことはいいとして、主人公は母親が死んでその葬式の翌日に女友達のマリーと海水浴に行ったり、喜劇映画を見たりする。
それは当時としてはもちろん、背徳的に見えることで裁判でもそれを追及されるのですが、今の時代だと、母親が死んだ翌日に女友達と遊んじゃうひとはきっと珍しくはないでしょう。
しかし、熱中症で錯乱状態だったから殴られたとあっては、どうやら現代は殴るほうより殴られるほうにカミュ的「不条理」があるようです。
ところで、恐ろしく投票率が低そうな参院選が近づいていて、投票先がないというひとが大半な状態で選挙が成り立つのはどうもおかしな話です。
去年の衆院選だって、自民党の得票率は有権者のわずか17%ほどで、要するにほとんどが、
「どこに入れろってんだよ!」
という状態で、次の参院選はますますその傾向が強まります。
ともかく、最低限の対立軸もなくて、あったとしても組織力その他諸々の事情で、現実的には力がないとなると、もはや選挙というのは「フェア」な手段でなくなってきました。
なので、
「勝手にしてろよ」
というのが本音で、いやなら日本を出りゃいいやというのが今の時代で、現にそうしているひとも結構います。
それはいいとして、自民党が和民のワタミ会長に出馬要請するというニュースがあったけど、ワタミ会長は受けるのかな? まあ、もともとそうのが好きそうな会長だけど、一応、食べるものを全国チェーンで提供している会社のトップがどこかの政治色を出すというのは、会社としてはあまり良くないと思うけど。
自民党が勝ったとしても、先の言ったとおり、実際は自民党が好きというひとはそれほどいるわけでなく、安倍政権の支持率が高いというニュースもマユツバ極まりなく、安倍首相から料亭でご馳走してもらっているテレビ局や新聞社が言っていることなのだから、信用できません。
その証拠に、というか証拠になるほどではないけれど、わたしの周囲には安倍晋三が好きな人間は全然いなくて、
「アベノミクスなんて駄目じゃん」
という声はよく聞きます。
もし、支持率が70%も本当にあるのなら、もう少し安倍晋三ファンに出会ってもよさそうなのですが…
ともかく、食べるものの仕事をしているひとはどこかの政党なんかに属するのはあまり好ましくない。なぜなら、嫌いな政党なら、メシが不味くなるからです。
とは言いつつ、ワタミの会長が自民党議員になってしまったとしても、わたしは坐・和民に行くのはやめないと思うのは、会長と店員は全く別だからです。
でも、もし和民の愛するフライドポテトが自民党テイストに変わってしまったら…!?
ブハハハハハ!
自民党味のフライドポテトって、一体どのようなものだろう!?
一応、試しに食べてみようかな。
まあ、それもいいとして、大会社のトップがある政党に属するのはやっぱよくないね。会社としてもやりにくいだろうし。
場末の商店街の八百屋のオヤジが自民党が好きでポスターを貼るくらいならいいよ。惣菜屋のオバハンが創価学会というのも普通にあるでしょう。あとは、そば屋の夫婦が共産党員だったり、小沢一郎のことが好きでたまらない床屋がいたりね。
そういう個人商店なら個人の趣向でなんともないけど、あれほど大きな会社だといろんな社員がいるわけだし、とにかくトップがある政党の代議士っているのはちょっとね。もしやるなら、トップを辞職して完全に独立してくれないとやりにくいよ。
それに政治家は大阪の橋下みたいに一気に失墜することは珍しくないからね。
もし、橋下が居酒屋チェーンのオーナーだったら、客が誰も来なくなって倒産だよ。だから、会社の経営の立場にある人間は政治家になっちゃ駄目なんだって。
あと、ガセネタかもしんないけど、自民党が壇蜜に参院選に出てもらおうって考えてるって、ホントかな? でも、参院選はプロゴルファーの親父が出たり、ホリエモンが出たり、人気があれば誰でもよさそうなところがあるからね。
所詮、頭数が揃えばいいだけのことだから、主義主張はどうでもよくて、国会の採決のときに起立してもらえば誰でもいい。いや、だから主義主張がないひとのほうが扱いやすい。
ムムッ! そしたら、うちのマオミィでも参議院議員は務まりそう。マオミィは猫だけあってよく寝るけど、代議士も国会でよく居眠りしているからね。
まあ、そんなことはどーでもいいとして、今日から東京も梅雨に入ったそうです。
わたしとしては、蒸し暑いのが苦手だから、すぐに冬に突入してほしい気分なのですが、そういうわけにはいかない。
しかし、夏の着物というのは、とても美しく、わたしは夏着物が一番好きです。
絽や紗が長襦袢を透かしているのはとてもビューティフル。そして、着物自体も大変軽やかでね。
でも、夏着物まで持っているひとがいないのは残念。まあ、仕方のないことなんだけど。着る期間も短いし、着ている本人はサウナスーツさながらに汗だくになるからね。
そんな汗だくになりながらも、夏着物を着ているひとがいるのだから、世間はそういった女性には感謝しなくちゃ。
だって、その美しさは周囲に与える心地よさは大きいから。
「ああ、綺麗だな」
って、思えることは素敵なことで、それは暑くても夏着物を着てくれてる女のひとのおかげなのです。
だから、着物は自分の虚栄心で着るのではなく、世間のひとの心のために着るのがいいとわたしは思うのです。
最初は自分の願望でいいけれど、着こなせるようになると、自分の美しさをおすそ分けしようという花のような気持ちになるのがいいのです。
すると、自分が成し遂げたものが、社会とつながってお役に立てるというわけなのですから。
~ウーマンウエーブで連載“オンナがわからない男の七不思議”~
~結美堂の着付け入門教室 受講者受付中!~
~結月美妃のバイオリンのお話“福よ、来い、来い”~
~結美堂 着付けとキモノの話 “お着物、着ましょ!”~
今日のニュースで、通行人を殴って逮捕された男が、当時熱中症で錯乱状態だったから無罪になったというものを見て、
「これって、カミュの異邦人!?」
と、思ったわたし。
カミュの『異邦人』では、アルジェリアの炎天下でアラブ人を銃で殺害した主人公ムルソーが逮捕され、裁判ではその殺害理由を、
「太陽のせいだ」
と、あまりにもシュールでカッコよすぎるセリフを言い、死刑を言い渡され、自分の死を望む。
もし、主人公ムルソーが熱中症だったということで無罪になってしまったら、20世紀のフランス文学は成り立たなかったでしょう。
ところで、『異邦人』の冒頭は、「ママが死んだ」という一文から始まり、これはフランス語の文法での革命的描写。
その詳しいことはいいとして、主人公は母親が死んでその葬式の翌日に女友達のマリーと海水浴に行ったり、喜劇映画を見たりする。
それは当時としてはもちろん、背徳的に見えることで裁判でもそれを追及されるのですが、今の時代だと、母親が死んだ翌日に女友達と遊んじゃうひとはきっと珍しくはないでしょう。
しかし、熱中症で錯乱状態だったから殴られたとあっては、どうやら現代は殴るほうより殴られるほうにカミュ的「不条理」があるようです。
ところで、恐ろしく投票率が低そうな参院選が近づいていて、投票先がないというひとが大半な状態で選挙が成り立つのはどうもおかしな話です。
去年の衆院選だって、自民党の得票率は有権者のわずか17%ほどで、要するにほとんどが、
「どこに入れろってんだよ!」
という状態で、次の参院選はますますその傾向が強まります。
ともかく、最低限の対立軸もなくて、あったとしても組織力その他諸々の事情で、現実的には力がないとなると、もはや選挙というのは「フェア」な手段でなくなってきました。
なので、
「勝手にしてろよ」
というのが本音で、いやなら日本を出りゃいいやというのが今の時代で、現にそうしているひとも結構います。
それはいいとして、自民党が和民のワタミ会長に出馬要請するというニュースがあったけど、ワタミ会長は受けるのかな? まあ、もともとそうのが好きそうな会長だけど、一応、食べるものを全国チェーンで提供している会社のトップがどこかの政治色を出すというのは、会社としてはあまり良くないと思うけど。
自民党が勝ったとしても、先の言ったとおり、実際は自民党が好きというひとはそれほどいるわけでなく、安倍政権の支持率が高いというニュースもマユツバ極まりなく、安倍首相から料亭でご馳走してもらっているテレビ局や新聞社が言っていることなのだから、信用できません。
その証拠に、というか証拠になるほどではないけれど、わたしの周囲には安倍晋三が好きな人間は全然いなくて、
「アベノミクスなんて駄目じゃん」
という声はよく聞きます。
もし、支持率が70%も本当にあるのなら、もう少し安倍晋三ファンに出会ってもよさそうなのですが…
ともかく、食べるものの仕事をしているひとはどこかの政党なんかに属するのはあまり好ましくない。なぜなら、嫌いな政党なら、メシが不味くなるからです。
とは言いつつ、ワタミの会長が自民党議員になってしまったとしても、わたしは坐・和民に行くのはやめないと思うのは、会長と店員は全く別だからです。
でも、もし和民の愛するフライドポテトが自民党テイストに変わってしまったら…!?
ブハハハハハ!
自民党味のフライドポテトって、一体どのようなものだろう!?
一応、試しに食べてみようかな。
まあ、それもいいとして、大会社のトップがある政党に属するのはやっぱよくないね。会社としてもやりにくいだろうし。
場末の商店街の八百屋のオヤジが自民党が好きでポスターを貼るくらいならいいよ。惣菜屋のオバハンが創価学会というのも普通にあるでしょう。あとは、そば屋の夫婦が共産党員だったり、小沢一郎のことが好きでたまらない床屋がいたりね。
そういう個人商店なら個人の趣向でなんともないけど、あれほど大きな会社だといろんな社員がいるわけだし、とにかくトップがある政党の代議士っているのはちょっとね。もしやるなら、トップを辞職して完全に独立してくれないとやりにくいよ。
それに政治家は大阪の橋下みたいに一気に失墜することは珍しくないからね。
もし、橋下が居酒屋チェーンのオーナーだったら、客が誰も来なくなって倒産だよ。だから、会社の経営の立場にある人間は政治家になっちゃ駄目なんだって。
あと、ガセネタかもしんないけど、自民党が壇蜜に参院選に出てもらおうって考えてるって、ホントかな? でも、参院選はプロゴルファーの親父が出たり、ホリエモンが出たり、人気があれば誰でもよさそうなところがあるからね。
所詮、頭数が揃えばいいだけのことだから、主義主張はどうでもよくて、国会の採決のときに起立してもらえば誰でもいい。いや、だから主義主張がないひとのほうが扱いやすい。
ムムッ! そしたら、うちのマオミィでも参議院議員は務まりそう。マオミィは猫だけあってよく寝るけど、代議士も国会でよく居眠りしているからね。
まあ、そんなことはどーでもいいとして、今日から東京も梅雨に入ったそうです。
わたしとしては、蒸し暑いのが苦手だから、すぐに冬に突入してほしい気分なのですが、そういうわけにはいかない。
しかし、夏の着物というのは、とても美しく、わたしは夏着物が一番好きです。
絽や紗が長襦袢を透かしているのはとてもビューティフル。そして、着物自体も大変軽やかでね。
でも、夏着物まで持っているひとがいないのは残念。まあ、仕方のないことなんだけど。着る期間も短いし、着ている本人はサウナスーツさながらに汗だくになるからね。
そんな汗だくになりながらも、夏着物を着ているひとがいるのだから、世間はそういった女性には感謝しなくちゃ。
だって、その美しさは周囲に与える心地よさは大きいから。
「ああ、綺麗だな」
って、思えることは素敵なことで、それは暑くても夏着物を着てくれてる女のひとのおかげなのです。
だから、着物は自分の虚栄心で着るのではなく、世間のひとの心のために着るのがいいとわたしは思うのです。
最初は自分の願望でいいけれど、着こなせるようになると、自分の美しさをおすそ分けしようという花のような気持ちになるのがいいのです。
すると、自分が成し遂げたものが、社会とつながってお役に立てるというわけなのですから。
~ウーマンウエーブで連載“オンナがわからない男の七不思議”~
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~結月美妃のバイオリンのお話“福よ、来い、来い”~
~結美堂 着付けとキモノの話 “お着物、着ましょ!”~