大げさ広告に冷めた目線
テーマ:ブログ今日は用事があって山手線に乗っていたわたし。
すると、くどいくらいに小学館の本の広告がベタベタと張られていて、それは話題の人とかいって有名人の著作と称したものなんだけど、ウンザリしてしまった。
だって、どこにも“20万部突破!”とか、“たちまち大増刷”とか、“重刷!”とか、そんな文句ばかりで、でもそれは小学館に限らず、出版社の広告にはよく書かれている。
今どき、20万部突破とか言って、どれだけのひとが買うんだろう?
というのは、だってあの数字だってマユツバだし、つまり20万部刷ったかもしれないけど、その大半は書店のダンボール箱の中のままか、返品、そして裁断を待つ身として倉庫にとりあえず置き去りにされているか、まあそんな感じで、つまり20万部突破といっても、20万人の日本人が買って読んだということではない。
それに20万部突破とか、たちまち大増刷とかって、出版社のひとたちの中だけでの喜びの目線であり、彼らの内輪だけの話でしょう?
つまり、読者というか、お客さんになるかもしれないひとたちと目線がもう離れすぎているように思う。
まあ、テレビの視聴率を大騒ぎするのも同じかな・・・
どこもかしこもそんな誇大広告ばかりだから、もうみんな、冷めちゃってるよ。どうせウソだろって感じもするし、20万部って言われても、あっ、そう・・・ってなものでね。
だって、本当に売れて、社会を変えるようなムーヴメントだったら何十万部売れたっていう説得力があるけど、どこも似たようなビジネス本やハウツー本ばかりで、何十代にまでしておきたいこと云々とか、誰それの成功の法則とか、まあ、それにも一番最初に出した著者がいるんだろうけど、同じようなタイトルばかりで、柳の下にドジョウは一体何匹いるんだ?
ホント、似たようなタイトルや内容ばかりで、ウンザリしちゃう。
もう一般ピープルからソッポを向かれているのに、小さな違いで他と違うものを作っているという業界だけでしか通用しない価値基準で出版社は競い合っている気がするよ。
価値観が多様化しすぎているから、大きなヒットというのは出しにくい状況なのは当然のこととして、それでもオリジナリティーで勝負しようっていう気概がないように思う。亜流ばかりだよ。
そして、広告内容もキャッチコピーも大袈裟なものばかりで、「これを読んで人生が変わりました。(38歳女性アパレル勤務)」とか、そんなもん、今どき誰が真に受けるかって。
テレビもそうだけど、無理やり盛り上げようとする大袈裟さにもうみんなウンザリで、信用してないってことにどうして気づかないのかしら?って、それが井の中の蛙現象だけど・・・
例えばテレビだって、ホイットニー・ヒューストンが急死したっていうニュースを大袈裟に取り上げて、深い悲しみにあるような報じ方を必死でしているけど、もうアナウンサーやコメンテーターも口先だけの追悼っていうのが丸見え。
だって、ハッキリ言って日本人にとってホイットニー・ヒューストンが死んだってリアリティはないんだから。昔、美空ひばりが亡くなったときは、それなりにリアリティが日本国民にあったけど、ホイットニー・ヒューストンは日本人にはリアリティは薄いよ。
それにグラミー賞云々って言っても、これまたアメリカではすごいかもしれないけど、日本人にはあまりわからないよね、それは。なのにテレビは大袈裟なんだよ。
だから、出版だって何十万部突破とか大袈裟なことを言ってもね、その本の内容で世の中がリアルに変化したっていう実感がないと「ふ~ん」で終わり。それにあちらこちらに何万部突破とか広告に書いてんのに、だったら何で出版不況って言われ続けてるんだよ、って思われてる。
いい加減、そういうハッタリじゃ駄目だっていうことに気づいたほうがいいと思うんだけどね。
ホント、似たようなものばかり作って、三番煎じ、四番煎じを通り越して、出がらしよりも薄いようなものが書店に並んで、そしてあっという間に消えていく。
やはり読者をナメているんだと思う。ナメてないつもりでもナメている。何でもそうだけど総じてその業界にいるとわかんないものなのよ。
まあ、出版だけじゃないけどね。結局、価値観がすごく多様だから人間ひとりひとりの感度が落ちて不感症になっているわけ。素っ裸で外を歩いたって、変な奴がいるってくらいで驚かれはしない。
そんな世の中だから、売るほうは不感症でも感じられるような誇大広告になる。しかし、薬物と同じで大袈裟な表現を繰り返すと、みんなますます不感症になるのね。
そもそも、大袈裟な広告を刷って、それで売り上げあげようなんていう魂胆がもう怠け者なのよ。本なんて今出版点数が多すぎてメチャクチャなんだから、出版点数を30分の1にして、そしてそれで自らの足でリアルに売り歩くくらいしなくちゃ。
三番煎じ、四番煎じの企画ばかりに時間をかけて忙しいって、それで大袈裟広告で売るんだから、時間の使い方、間違っていると思うのよね。
世の中に似たような本なんてそんなにたくさんいらない。いるものだけでいい。オリジナリティがあって、亜流でないもの。それを点数は少なくていいから、丁寧に売っていくという姿勢があったほうがいいと思うのでした。
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