祝福コンビとドルフィンスイムに挑戦するチャンスがあった。
イルカの群れがクワイ島からノノシラ島へ向かっているというので、ぼくと祝福の二人はカヌーに飛び乗り、ジャックに近くまで連れていってもらった。
群れはさらに移動し、ノノシラを抜けて南下していった。
この時、一瞬嫌な予感がした。ある出来事を思い出したからだ。
話はこうである。
その日もよく晴れていた。バンガローのデッキでたたずんでいると、二頭のイルカが急に姿を見せた。
オルータはカヌーで行くわよと言った。ぼくはマスクとフィンをつかみ、カヌーに乗った。二頭は常に前方にいた。カヌーを誘導するようにゆっくりとノノシラ島の方に向かっていた。
ノノシラを素通りし、さらに先を行く。
そしてちょうど今回祝福の二人といたあたりに到着した。
前にシュク、後ろフク(2002年)