消えない花火がないように | ☆こどもココロの天井裏☆ こころカフェゆるの木別館

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かつてここには扉はなくて
ただ海が広がっていた
そういう
この世界

「みんないつかはしぬのに、どうして生まれてくるの?」
小さな子どもが泣きながら訊いた。

ねえ、ぜったいにしなないとわかっていたら、
人は生まれたいと思うかなあ。

消えない花火がないように。

それでも私たちは花火を見上げるように。

きっと短い時間を
たくさんの色と光で染めて、
笑うために、

生まれてきて、そして消えるんだね。

耳の奥に
拍手を聴きながら。

そういうふうに、私たちは生まれて来るんだよ。

私は、素敵だと思うけどな。

いま、泣いたり、笑ったり、いろんなことを感じている
君が。