「みんないつかはしぬのに、どうして生まれてくるの?」
小さな子どもが泣きながら訊いた。
ねえ、ぜったいにしなないとわかっていたら、
人は生まれたいと思うかなあ。
消えない花火がないように。
それでも私たちは花火を見上げるように。
きっと短い時間を
たくさんの色と光で染めて、
笑うために、
生まれてきて、そして消えるんだね。
耳の奥に
拍手を聴きながら。
そういうふうに、私たちは生まれて来るんだよ。
私は、素敵だと思うけどな。
いま、泣いたり、笑ったり、いろんなことを感じている
君が。