要町からコートヤードHIROOに移転した81、再訪問です。

1.  81 2015年8月訪問記はこちらです
2.  81 2015年9月訪問記はこちらです
3.  81 広尾 Memento Mori 死を想え @ Books under Hotchkiss (石川県金沢市)

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今回は21時の回です。
81は18時または21時の2部制です。
アルコール・ノンアルコールのマリアージュつきのコースが25,000円。

前回よりもストーリーや演出、マリアージュに迫力が増し、確実に進化していました。

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食事をする前の待合室から、フランチャコタ ウェルカムスパークリング。

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グラスは木村硝子を使っています。

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命をいただき、死と対面する81。
テーブルは御影石でできています。
劇場の開幕前のように、コの字型のテーブルが設置されたお部屋は暗闇に包まれています。
シェフだけでなく、支配人もジェントルで素敵なのです。
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私たちは、ここから死んで、生まれるのかもしれないです。

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錫のカップに入ったアーリオオーリオのポップコーンは、お料理の合間につまむのもOKです。
劇場?という揶揄があるので、あえて鑑賞のお供「ポップコーン」を出すことにしたそうです。

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2015年秋のテーマは「枯れゆく秋」です。

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▶ 森の入り口

落ち葉をさくっとした食感で表しています。

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グリッシーニで小枝、

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サフランで色をつけたじゃがいも、

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パルマの生ハム。

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試験管には、ほの温かいポルチーニと醤油の「土」。
ストローでちゅるんといただきます。

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森の道を歩き、落ち葉を踏みしめる感覚が、食べ物から感じられる不思議!

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▶ ドン・ペリニヨン
 
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▶ 二口サイズのフォアグラとチョコレート

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強すぎるお塩をあえて振ってある、チョコレートコーティングしたフォアグラ。

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口に含んで5秒たったらドンペリニョンを飲むと最高のマリアージュになるように計算されています。

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感動を確かめられる2口目があるのに嬉しくなります。

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▶ 小さな鳥の巣 

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カダイフに白トリュフのオイルを注射した半熟卵が載った、「カルボナーラの再構築」。

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割るとふわんと漂う香ばしい香りは、5年をかけて溶け込ませた本物です。

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ここは、とことんぐちゃぐちゃにかき混ぜるのが正解。
クリーミーで香ばしく、ここにしかない味わい。

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▶ 森の奥の湖

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すっぽんのスープです。

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浜名湖の特定場所で1年間育てたすっぽんのスープ。

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滋味にあふれ、澄んだすっぽんの味わいを引き出す、きれいなお出しです。

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▶ 貴 讃岐の和三盆と1日かけて抽出した柚子を加えた日本酒カクテル。

貴をカクテルにしてしまうなんて、贅沢です。
和三盆もくせがなく、スイートなじゃばら酒のような柑橘感があります。

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▶ 森の下土

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オータムトリュフ きのこ7種類を新米と合わたアラスメロッソ。
密封されて登場です。

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先ほどのポルチーニのお出しで炊いたごはんなのです。

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柳松茸、ヒラタケ、アワビたけ、まいたけ、しめじ、秋トリュフとポルチーニのきのこの競演です。
粒感がほどよいお米にシャキシャキきのこ。
そして、米にはやっぱり日本酒を合わせてくるところにも唸ります。

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▶ ヴィトヴスカ・セレツィオーネ VITOVSKA SELEZIONE 2005

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アドリア海沿岸トリエステ周辺の山地のワイナリー。

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デキャンタージュして、10度にキープしてサービングされます。

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▶ 森を目指す秋鮭のポアレ

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エスプーマの柿、ピンクペッパーが散らされています。

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左端から塩気、甘みが強くなっていきます。

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そして、供されるのはいくら。

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いくらは、なんとみじん切りにした梨と和えてあります。

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甘いとしょっぱい、柔らかさと硬さの組み合わせのコントラストの嫌味がなく、調和しています。
ピンクペッパーをいくらに見立てたかとおもいきや、本物のいくらも登場したのでした。

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▶ シャトー・クーリー シンフォニー 2006

レバノンのワインをあわせます。
1時間前からデキャンタージュしています。
シラー、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー。

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▶ 森の一番奥

森の炭焼き小屋へやって来ました。

鴨 シャラン鴨の65℃

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肉汁をじゃがいものピューレにしたたらせて、コーヒーのパフを添えて食べるのがおすすめだそう。

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◯・△・□の記号にも見える美しい造形を崩して、また口の中で融合させる愉しみ。

そして、鴨にきつく香りをつけるのではなく、室内にヒッコリーを炊く演出にやられました。
ヒッコリーの香りが好きすぎます。

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▶ ボデガス・ヒメネス・スピノラ  シェリー オールド・ハーヴェスト ミディアム・ドライ

ヴィオニエを加えてソーテルヌ風に仕上げてあります。

トロピカルフルーツを感じさせるカクテルですが、ヴィオニエの他に何も加えていないそう。

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ローズマリーが添えらえているティラミスで、土の香りが極まりました。

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▶ コーヒー

この瞬間のために淹れられた、原木のティピカの絶品コーヒーです。渋皮のような秋をイメージしています。

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森の奥深くまで分け入って、枯れた秋を堪能しました。

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次回は「冬の情景を味わう」ことでしょう。
とても楽しみです。

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〓ゆうき〓